越前 波多野城  眺めと畝状竪堀が素晴らしい朝倉氏系城郭の詳細

越前 波多野城  眺めと畝状竪堀が素晴らしい朝倉氏系城郭
久太郎の戦国城めぐり
ページの情報
記事タイトル 越前 波多野城  眺めと畝状竪堀が素晴らしい朝倉氏系城郭
概要

越前 波多野城 (福井県吉田郡永平寺町荒谷・花谷・光明寺・城山)《県指定史跡》GW,兄弟での越前城めぐり、次なる目的地は波多野城です。日帰り城めぐりなので、今日のところはここが最終ポイントとなりそうです。それにしても道中でのロケーションは旅情があり、いろいろと寄り道もしながらです…… more 。波多野城の麓、花谷地区のレンゲ畑に寄り道。どこまでも続いている蓮華の花に弟クンと感激。里山ならではの春ののどかなひとときです。大輪の花も良さがありますが、可愛らしい花の集まりも心惹かれますね。振り返ればそこに波多野城のある城山が聳えます。登山道の駐車場に掲げられた縄張り図と案内版です。波多野城ののぼりも立ち、いざ、参らん!、と行きたい所ですが・・。ざっと比高だけで350mだそうで・・。片道で1時間以上かかるとの事・・。朝から幾つも山城を登ってきた我々にはすでに体力の限界!気力はあっても、カラータイマーは点滅状態。こんなこともあろうかと下調べで山中の林道をチェックしてきました。山頂の下、ある程度のところまで林道がついているようなのです。行けるかどうかわかりませんが、ここからは冒険の始まりです。林道、城山線に迂回して登って行きます。なかなかいい感じのダート林道のはじまり。果たして進入していいものかどうかは行ってみなければわかりませんでした。しかし、通行を規制するような案内もなければ、ゲートやチェーンもかかっていません。これは行くしかありません。ジムニー、4WDへシフト・オンです。時々、見晴らしのいい所もある、これぞ、林道です。こんな時、本当に「ジムニーでよかった」と心から思います。助手席に弟クンがいてくれるのも心強いです。なんせ、ここからは何が起こっても自己責任ですから・・。まずは第一鞍部、観音峠を通過します。なんとか8合目ぐらいまでの所に到着したようです。それでも林道に入って運転すること20分くらいはあったでしょうか。結構な標高まで来れたのであとは力を振り絞って、弟よ、いざ、登らん!「吉報、木製の階段もありますぞ。」少し登ると、すぐに表れた堀切に感動。アドレナリンならぬシロレナリン、全開モードに入りました。わかりづらいですが、畝状竪堀がみられます。手入れされていて見学コースになっていました。畝状竪堀です。見事な竪堀群が形成されています。あちこちの傾斜に竪堀がみられる城です。これは先程の戌山城や一乗谷城などにも共通するもので明らかに朝倉氏の山城にみられる遺構です。案内板には鎌倉期の波多野氏の城郭とありましたが、今日の遺構は戦国期のものですね。大きな土塁と堀切が行く手を阻みます。主郭部の切岸と腰曲輪の様子。(高原みたいです)ベンチが設けられた本丸に到着です。本丸を含める主郭部は周囲の防御遺構に比してやや狭い感じを受けました。南方にも同規模の出丸的な曲輪が確認でき、同じように畝状竪堀もみられます。とにかく、全周囲を堀切と畝堀で固めた、防御主体の城、といった感をうけました。城址碑があるんですね、うれしいです。尾根伝いから麓が垣間見れます。やはりかなりの標高を感じます。北の麓、九頭竜川の流れがキラキラして綺麗だこと。転じた南には(きっと)一乗谷山城がみられることでしょう。波多野城は遺構からは戦国末期に完成された山城と推定できますが、誰が守っていたのか不明です。しかし、これほどの防備を必要としたのは、朝倉氏によるものと推定できます。一乗谷の北方面を守る重要拠点として機能したのではないでしょうか。帰り道、見晴らしの良い場所で休憩です。本来は麓から登山するのが山城探求の理想ですが、今回は是非もなし。でも、どんな形であれ、城址の主郭には辿り着き、なんとか時間内見学ができました。旅の恥はかき捨て、ということでお許し願いたいです。「武者は犬ともいへ、畜生ともいへ、勝つことが本にて候」(※)・・そうでしたよね、宗滴殿。※『朝倉宗滴話記』より抜粋、朝倉宗滴が語ったものを家臣・萩原八郎右衛門尉宗俊がまとめたとされる書。全般的な内容としては、宗滴が話した戦陣訓・家訓の記述と、宗滴の経歴を述べたものになっています。 close

越前 波多野城  眺めと畝状竪堀が素晴らしい朝倉氏系城郭
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 越前の城めぐり
投稿日時 2017-05-18 04:00:12

「越前 波多野城  眺めと畝状竪堀が素晴らしい朝倉氏系城郭」関連ページ一覧

新着記事一覧

<打込み接・布積み(関八州)> 江戸城、小田原城、佐貫城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、昨日から、下記の分類表「①②-(4)打込み接・布積み」の石垣を導入しているお城を、再び日本の北から南にかけてご紹...
シロスキーのお城紀行
2022-09-26 01:00:04

中城城 日本100名城 沖縄 路線バスで行く世界遺産5城 5-4


hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
 ◆中城城 三の郭の石積 またかなり間が空いてしまいました。引き続き3月中旬に久々に沖縄、世界遺産5城を2泊3日で路線バスを利用して...
hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
2022-09-25 14:40:05

<打込接・布積み(奥羽・出羽)> 弘前城、盛岡城、仙台城、会津若松城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、「①②-(3)打込み接・乱積み」を日本の北から南まで展開しているお城の写真をお届けしてきましたが、昨日で一応終了...
シロスキーのお城紀行
2022-09-25 02:00:03

讃岐小豆島 星ケ城  西峰と東峰から成る素晴らしい眺望の山城


久太郎の戦国城めぐり
讃岐小豆島 星ケ城 (香川県小豆郡小豆島町安田・星ケ城山) <県指定史跡> <ちょっと小豆島まで行ってきます・②>坂手港から安田館を訪問した後...
久太郎の戦国城めぐり
小豆島の城めぐり
2022-09-25 01:40:03

第439回:江馬氏下館(北飛騨における江馬氏の繁栄を示す城館跡)


こにるのお城訪問記
訪問日:2021年11月江馬氏下館(えまししもやかた)は岐阜県飛騨市にあった城館です。江馬氏城館跡の一つとして国史跡に指定されています。北飛騨の雄...
こにるのお城訪問記
岐阜県の城郭
2022-09-25 01:20:03
;