尾張 常滑城  の詳細

尾張 常滑城 
久太郎の戦国城めぐり
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記事タイトル 尾張 常滑城 
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尾張 常滑城 (愛知県常滑市市場町5) <市指定史跡><2022・夏休みのんびりまったり城めぐり③>訪問日:2022年7月24日 投稿日:2022年8月5日仕事で午前中はトラックを運転することを日課としています。運転中の楽しみはラジオからいろんな情報や歌を聴くことです。いつも聴い…… more ているのがCBCラジオの9時から始まる『つボイノリオの聞けば聞くほど』。午前中の番組にもかかわらず「下ネタ」トークが面白く車内で一人爆笑する毎日です。つボイさんのパートナー役・小高アナウンサーも引きずられて面白く長年聴いております。思い返すと、自分はこの番組に随分救われてきました。落ち込んだ時に何気ない一言で励まされ、笑わせていただきました。そんなつボイノリオさんの新たな説に「焼き物産地の町は暑い」というのがあります。確かに陶器で知られる美濃焼の多治見市や瀬戸焼の瀬戸市は酷暑日が続いております。さて、ここ常滑焼で有名な常滑市もやっぱり暑いのでしょうか?土管や焼酎瓶を積み上げて壁とした土管坂。常滑市のやきもの散歩道を代表する風景の一つです。その始まりを平安時代まで遡る常滑焼の産地です。「城跡散歩道」と「焼き物散歩道」のんびりまったり歩いてきました。かつては常滑港から丘城として仰ぎ見ることができた常滑城。市街地化した中にあっても全体の面影が残っているように感じます。常滑港方面に面した高低差を感じることができる形跡です。こちらは城跡の面影を残す西曲輪一帯の法面です。崩落防止のためコンクリートで覆われていますがかなりの斜面だったことがわかります。写真の右手から階段を登っていけます。登りきると正法寺のお堂があり、高台となっています。ここから南の隣接地の空き地に城址石碑と案内版が立っています。どっしりとした石碑と古絵図を掲げた案内板があって歓喜!依然の訪城時にはなかった石碑なので出会えた感動はひとしお。平成後半に建立された石碑なのでまだ新しい感じを受けます。何しろこうして地元の方に大切な場所とされていることが嬉しいのです。かつての切岸が焼き物土管で固められているのも焼き物の町ならではの趣向ですね。往時は伊勢湾に突き出した尾根上に東西に広がる城郭でした。常滑城は緒川城主・水野氏の一族が常滑に進出して築いた城です。常滑水野氏三代目の城主として水野守隆がいました。本家が水野信元に代になると、守隆の妻が信元の娘であったことから織田家に属します。本能寺の変で明智光秀に与したこ守隆は常滑城を退き、京都の嵯峨野に隠棲します。伊勢湾に向かって知多半島のほぼ真中にある常滑城。緒川城の水野一族が伊勢湾と三河湾の交易ル-トを確保するために築きました。また織田信長は佐治水軍と共に水野氏の常滑水軍も重要視します。時に織田軍団の輸送船団を担い物資運搬面での活躍を期待されました。北側斜面には曲輪に沿った切岸の形跡が残っているようです。正法寺から眺める伊勢湾方面。セントレア中部国際空港の連絡施設、りんくう空港線の地が目と鼻の先になっています。名古屋の国際空港の地としてここ常滑が選ばれたのも位置関係が重視されたのでしょう。ただやっぱり空港としては名古屋市から「遠いな~」と感じるのは否めません。まぁ・・自分利用することがないので(多分今後とも)なんとも言えませんがね・・。ところで常滑城には以前からあるもうひとつの旧石碑もあります!常滑城のもう一つの石碑がこちらです。以前から立っていたのはこちらの石碑。小さいためかなかなか見つけられずキョロキョロしながら歩くことに。こちらは発見できたことにおおきな喜びがありそう。東に向かって行くと、天理教常滑分教会の入口に小さな石碑が在ります。絵図によるとこの石碑が立つ辺りが常滑城の本丸部あたりであったそうです。道路が通り、駐車場と民家が立ち並んでいるのでイメージは湧きません。やはり正法寺周辺部に面影を追うのが良いかと思いました。東西の曲輪間に堀切があったと思われる場所は通り道として活用されています。このように本当に僅かではありますが城跡の名残りを見ることができます。周辺に見られる細い生活道も往時の影響を受けた小径の跡だと感じます。絵図と照らし合わせていろいろな妄想をしながら散策できた常滑城でした。さて、ここからちょっと寄り道して「やきもの散歩道」も歩いてみました。今や常滑市の新しいシンボルとなった巨大招き猫「とこにゃん」。常滑焼の歴史を感じる小径が小高い丘に連なっています。「日本六古窯」の中で最も古く大きな産地として有名です。六古窯=常滑・瀬戸・信楽・越前・丹波・備前を指します。冒頭で紹介した土管坂は「ふるさとの坂道30選」に選定されています。煙突のある風景もいろいろな所で見られて思わぬ発見があります。出発点は常滑陶磁器会館が良く、パンフレットも入手できます。車の通らない迷路のような小道を散策します、これが楽しい!どこか懐かしい風景が続いています。坂を利用した登り窯には常滑焼独特の雰囲気と歴史を感じます。現在も周辺には多くの職人さんや作家さんの工房・アトリエがあります。レンガ造りの煙突や窯、工場の黒壁、常滑焼の発展を支えてきた施設たち。道々にはカフェや雑貨屋さんもいろいろあって、お土産に持ち帰りたくなります。江戸期になると中国の技法が伝わり末期には土管や朱泥茶器などが生産されました。明治になると、西欧式の機械化が進み陶管や焼酎瓶、煉瓦タイルなどが生産されます。時代ごとに技術を取り込み飛躍的な発展を遂げてきた常滑焼。城跡めぐりとセットでぶら歩き、たっぷりゆっくりとした時間を過ごせました。やはり「焼き物の街は暑い」は本当でしょうね・・、とても暑かったです(汗)。ただ坂を登り切ったそこには心地いい風が通ってきました。 close

尾張 常滑城 
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 常滑市の城めぐり
投稿日時 2022-08-06 01:20:03

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