城といえば普通は石垣や天守閣が立派な城をイメージしますよね？私も以前はそうでした。まだ城好きとまでは言えない頃の話ですが、観光で訪れた滋賀県で見た二つの城があまりにも対照的なことに衝撃を受け、「廃城」を強く意識するようになりました。シンプルな意味ではなく、「荒城」に近いニュアンス…… more です。これを機に、あまり知られていない城跡、誰も見向きもしない城跡が気になるようになり、じわりじわりと興味が積み重なり、気が付くとぷらぷらと廃城を訪問するようになっていました。似た感覚をお持ちの方にこのブログを見てもらえることを期待して、城巡りを始めるきっかけとなった佐和山城訪問を投稿させて頂きます。佐和山城跡石田三成の居城です。大手門跡から登山道を撮影しました。標高２百ｍ強の山を利用した立派な城だったと思われます。当時の内堀や外堀の痕跡は、現在使われている農業用水路に見ることができます。中央の山が本丸になりますが、ちょっと分りにくいですかね？同じ画像右手前の山が三ノ丸[緑]その奥が二ノ丸[黄色]中央が本丸[赤]佐和山実際に登ってみました。草木が生い茂っています。頂上に石碑があるものの、途中で出会ったのは「猿に注意」の看板と、城であった僅かな痕跡のみ。そして現在は私有地とのこと。「有名な城なのに、ここまで何もないのか・・・」衝撃でした。井伊直政が石田三成に代わってこの城に入りましたが、長年の過労と関ヶ原で受けた傷が原因で、その２年後に他界。当時の民衆の間には、佐和山には三成の亡霊が彷徨っているという噂が広まりました。これを聞き、家康は佐和山城を徹底的に破壊したそうです。彦根城同じ駅の反対側は、井伊家の彦根城。天守閣は国宝です。流石に立派。天守からは琵琶湖が、そして石田三成の居城があった佐和山もよく見えます。天守から見た琵琶湖※全体として画像が悪くて申し訳ありません。この頃は城巡りをしているという意識もあまりなく、カメラも持たないでぷらっと訪問。当時の携帯カメラで撮影しました。井伊直政の銅像彦根駅前には勝者である井伊直政の姿が。石田三成も好きですが、この方も好きな武将の一人。今年は井伊家が大河ドラマで取り上げられていますので、ファンも増えることでしょう。井伊直政は関ヶ原で勝利した後、近江18万石を与えられ、石田三成の居城だった佐和山城に入城しました。「三成に過ぎたるもの」と称されるほど立派な城でしたが、直政はこれを嫌い、新たな城を築くことを決めます。しかし彦根城が完成した時、直政は既にこの世を去っていました。結果としてですが、私は敗軍の将となった石田三成の居城「佐和山城」と、徳川四天王に名を連ねた井伊直政ゆかりの「彦根城」を訪ねることになりました。二つの城の扱いの格差・・・これが種となって、今の城跡巡りにつながったような気がします。>廃城をゆく（4）価格:1,706円(2017/4/3 11:01時点)感想(0件) close

廃城という響き　(佐和山城跡)