尾張 赤津城  赤津に伝わる2つの城址と窯垣の小径の詳細

尾張 赤津城  赤津に伝わる2つの城址と窯垣の小径
久太郎の戦国城めぐり
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記事タイトル 尾張 赤津城  赤津に伝わる2つの城址と窯垣の小径
概要

尾張 赤津城(愛知県瀬戸市小空町・惣作町)訪問日:2022年3月12日春の時期になるといつも頭の中に「春なのに」が流れています(何故だか)。最近は宮本浩次さんのカバー曲バージョンも胸に沁みます。今までの自分とこれからの自分、いろいろ整理して気持ち新たな時期ですね。年中無休で城の事…… more ばっかの奴が何言ってやがる、という感じですが・・。徐々に日が長くなってきたせいか、ゆとりある城歩きができる季節になりました。ちょっと足を延ばして周辺の路地に入ってみたり、道草なんかしてみたりして。今回は瀬戸市の赤津城と近くの小径を散歩してみます。今回は城跡に寄る前に窯垣の小径を散策してきました。鬼板の土留、と呼ばれる独特の窯垣です。「窯垣」は、窯道具を積み上げて作った塀や石垣の呼称です。全国でも瀬戸のここでしか見られない景色だといわれます。約400mの細く曲がりくねった路地の探索は先が見えないワクワク感があります。登り窯に製品を詰める際に使われた窯道具が埋め込まれた塀が連なります。美しい幾何学模様に彩られた瀬戸百景の散策路です。使われた窯道具「ツク」「エブタ」「エンゴロ」などが埋め込められています。亀裂が入ったりしたもの等が転用されました。何度も炎にさらされるため独特の色合いがあり一枚一枚色が微妙に違って面白いです。周辺には現在でも窯屋さんの邸宅が建ち並びます。 窯元・ギャラリーも多くあり、せとものの街の風情が楽しめます。 ※窯垣の小径資料館は現在コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休館でした。 (窯垣の小径は散策自由です)それでは赤津城に参りたいと思います。散策的にも視覚的にも窯垣の小径のほうが見応えありました。なので赤津城、すみません!、今回は脇役ということになってしまいました。赤津城の堀跡と伝わる畑地。堀底と伝わる地は畑となっています。右手(東)の住宅地は一段高台となって城の主郭部だったと伝わります。城畑・城前の地名が残っています。左手(西)の高台も一段高く「大屋敷(オヤシキ)」と呼ばれていたようです。古城跡については、江戸時代の絵図に「平家カハラ城址」が示されています。城主は天正年間の「古城主覚記」に熊沢藤三郎居城ノ由と記しています。また「織田信雄分限帳」に熊沢善左衛門の名を載せています。堀底への法面それぞれに切岸の名残りも感じられる、かな・・。畑地には立ち入りできないので、略測量による図面を描いてみました。現在高台へと続く生活道路はかつての大手道だったのでしょうか。鍵手になっているところから虎口を伴った構造を想像させます。堀底とそれをを挟んだ両切岸からイメージすることぐらいしかできませんでした。赤津城から南へ200メートル程隔てた高台には飽津御戸偈城が伝わっています。1445年頃に松原下総守一学(広長の父)が築いたとされる城です。三河国碧海郡今村から移住した後、嫡男・広長が今村に城を築いて移ったそうです。しかし、はっきりしたことは不明で信憑性に乏しい城といえそうです。高台には松原下総守の城、なる城址石碑が立っています。赤津は古くは「飽津」と表記しました。東は戸越峠で三河藤岡と境し北は美濃柿野・妻木へ通じていました。下赤津の万徳寺は今村城主・松原広長の尊崇厚く多くの寄進物を保存し松原塚もあります。「赤津城」と「飽津御戸偈城」との直接関係は不明です。史料の時系列でいえば松原氏衰退後に熊沢氏が赤津一帯を治めたものなのか?赤津城での聞き取り調査でもやはり「よくわかっていない」というのが本当のところだと思います。ちょっとこのあたりがややこしいことになっている赤津城でした。はっきりしないこともあるニャ。宝泉寺前の案内標識の上にいるニャ。小空町の赤津城と惣作町の飽津御戸偈城の位置を示してみました。 close

尾張 赤津城  赤津に伝わる2つの城址と窯垣の小径
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 瀬戸市の城めぐり
投稿日時 2022-03-26 00:40:05

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