信貴山城 [3/4] 坂虎口や枡形を備えた厳重な松永屋敷跡へ。の詳細

信貴山城 [3/4] 坂虎口や枡形を備えた厳重な松永屋敷跡へ。
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記事タイトル 信貴山城 [3/4] 坂虎口や枡形を備えた厳重な松永屋敷跡へ。
概要

信貴山城 訪問記 其の三。 [前回までの訪問記 概要]大坂と奈良の県境に位置する生駒山地に築かれた信貴山城。今回は奈良側から大阪側へ山地を縦走し、中世信貴山城・中世高安城・古代高安城の3つのお城をめぐるルートで歩いた。信貴山城はハイキングコースとなっていて、雌嶽・雄嶽を経て…… more 広大な屋敷地が広がる北側尾根へやってきた。その三では屋敷地の最奥に位置する、虎口を備えた松永屋敷跡を散策します。 訪問時期:2021年12月信貴山城 訪問記 − 其の一、二、三、四。 <訪問記> 城の北側の尾根沿いに築かれた広大な屋敷地に居ます。この規模感の曲輪が5−6つ連なり、最奥に虎口付きの広大な「松永屋敷」がある。説明板などもあちこちにあり、土塁も囲っていて、見どころは多い。各曲輪は切岸による段差で区切られていて、階段が設置されていて簡単に移動できるようになっている。当時は土塁スロープから上がっていたか、建物内から橋のようなものがあったか、はしごか、あるいは曲輪間の移動が出来ず毎回外に出ないと行けない構造だったかもしれない。各曲輪は、数mの切岸で区切られているエリアもあれば、歩いて降りれる程度の高さの場所もある。西側(写真奥)には大きな谷があり、土塁が防御している。まぼろしの天空城 信貴山城 説明板。朝護孫子寺にはあの楠木正成公の花押と墨書きがある軍旗が現存するという!平群町Webサイトを見ると、現物が霊宝館に展示されているとか。霊宝館には他にも伝・楠木正成公の兜(重要文化財)もあり、見に行かないと。城はその楠木正成の時代(建武期)という説もあるが、現在残っている遺構は戦国前期・天文〜天正年間ころの木沢氏や松永氏らの入城に伴う大改修とされる。信貴山城跡の見どころの一つ、木材で作られた「刀を構える武士像」。戦国時代の謀将 松永久秀 説明板。びっちりと字が書かれているが、読み応えがある内容。まだまだ屋敷群は奥へ続く。広い!土塁のある西側の斜面。このあたりは薄くなっているが土塁の下は結構な急角度に切岸化されている印象。そして屋敷群の一番北端にある、松永屋敷へ。奥の一段高くなっている場所がそう。松永屋敷の向かって右側には、一段下の谷筋へ降りる虎口が形成されている。草ボウボウで分かりづらいが、下から斜面をあがってくると土塁に囲まれた枡形的な空間があることから、厳重な作りになっている。松永屋敷出入口 説明板。松永屋敷の坂虎口。ココだけスロープになっていて、それ以外の場所は切岸と少し横堀風に掘り込んであるようにも見える。北端のこの場所が最も広く、最も重要な場所だったと想定されている。入口にあった松永屋敷 説明板。五段の平坦地〜とあることから、この北端の削平地だけでなく、今まで見てきた複数段すべてのエリアを総称して松永屋敷と呼んでいる?松永屋敷(北端の郭)全景。かなり広い!松永屋敷の坂虎口とその奥に築かれた桝形虎口状の場所。土塁と切岸で区分けされただけだった、今までの曲輪とは厳重さが違う。松永屋敷の内部は土塁はなかった。ひたすら平らに造成された巨大な空間。松永屋敷の北側は急な切岸になっていて、その下にはいくつかの帯曲輪のような場所が東側に回り込むように形成されていた。階段が設置されぐるっと回り込めるようになっているので、見学ルートに沿って進んでみる。松永屋敷の一段下の曲輪から見上げる。しっかり造成された切岸。更にここから急坂を降りる。ここからぐるっと回り込んで松永屋敷があった曲輪群の東側の谷筋へ出られるようになっている。かなり急かつ高低差のある場所で、当時もここから下に降りられたとはちょっと思えない。下の曲輪も削平や造成などがしっかりなされていた。この下にも更に小さな曲輪群が続いていそうな雰囲気だったが、整備されているのはここまでで、かなり草ぼうぼうだった。信貴山城は整備前は散策が困難なほど山と化していたと聞いており、当時がどんなだったか少し垣間見えた。ありゃ無理だ。ここから東の谷筋を戻りながら、松永屋敷を見上げる。植林がすごくて見えづらいが、あの一番上の部分に立派な屋敷が建ち並んでいたのだろうか。谷筋も散策コースになっていて、沼っているような場所には橋が架けられていた。助かります。植林がすごすぎて見えづらいが、何段もの帯曲輪の最上部に、松永屋敷がある巨大な削平地が見える。東の谷筋から見上げた松永屋敷。東の谷筋をグルっと回ってきて、屋敷群の下までやってきた。左に見える道は山頂へ続く現代の車道。正面ののぼりがある場所が、木製の武士人形があったあたりに上がる入口。曲輪群は松永屋敷のある尾根だけでなく、雄嶽から北側に放射状に伸びる複数の尾根筋にそれぞれ築かれていた。この車道の右側もその尾根の一つ。車道が貫いていて当時の姿が分かりづらくなっているようだが、少しだけ見に行ってみよう。車道が貫いていて右側がよく分からなくなっているが、正面には巨大な土塁があり、谷筋からの侵入を妨げているのだろうか。 >> 信貴山城 [4/4] へ続く。<< 訪問時期:2021年12月撮影機器:FUJIFILM X-T20 + XF10-24mm ページの一番上に戻る close

信貴山城 [3/4] 坂虎口や枡形を備えた厳重な松永屋敷跡へ。
サイト名 城めぐりチャンネル
タグ お城
投稿日時 2022-02-09 14:40:03

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