訪問日：2021年11月建部山城（たけべやまじょう）は京都府舞鶴市にあったお城です。城自体は南北朝期に地元勢力により築かれたと伝わりますが，室町幕府では四職の筆頭をもつとめた名門 一色氏が丹後守護職として在所とした八田守護所を守る城とし機能したことで知られます。1578年 織田信…… more 長軍の一翼である細川藤孝(幽斎)・忠興親子の侵攻を受けて，当時の当主である一色義道は建部山城に籠城し抵抗をしますが，1579年には落城します。その後，義道は中山城で再起を図るも家臣の沼田幸兵衛の裏切りにあい自害しますが，その子の一色義定が弓木城を根拠とし抵抗を続けることになりました。城自体は細川藤孝が平地で便利な宮津城や田辺城を統治拠点としたことから廃城になりました。さらに明治時代に入ると旧帝国陸軍が山上一体に要塞を築いたことにより，一部の尾根には支城として堀切等が残っているようですが主要部には中世城郭の遺構が残っておりません。もちろん，近代遺構としての価値はあります。 建部山自体は舞鶴市内からも非常に美しい姿が一目でわかる山で丹後富士，田辺富士の愛称を持ちます。  ◆建部山城は何といってもこの山容。◆裏側から見ても良くわかります。登城口に設置されている案内板ですが，ハイキング用のもで城についての言及無しです。  ◆獣除けが設置されている登山口より登城開始。◆明治時代に馬車道として整備されていますので傾斜はそれほどきつくありませんが，距離が長くひたすらだらだら登っていきます。  ◆結局，山上までは一時間程かかってしまいます。◆途中にある展望台からの眺望です。気が邪魔で思いのほか眺望は良くない。  ◆やっと人工物が見えてきました。◆主郭のあった山上は荒れ果てた感じでした，この土塁は明治時代の舞鶴要塞に付随する遺構のようです。  ◆舞鶴要塞 建部山堡塁砲台跡の案内板。せっかくですので砲台跡でも見ていきましょう。◆ずらっとならぶ地下爆弾庫の様子。廃墟マニアには良さそうですね。  ◆爆弾庫内部の様子。◆山上からの眺望もあまりききません。説明には絶景と書いていたのですが。。。  ◆上にも要塞の遺構があるようです。◆ここに砲台が乗っていたんですね。遺構が無いのは分かっていましたが，丹後を治めた一色氏の城郭シリーズには欠かせないお城なので登ってみました。山上にある舞鶴要塞も近代遺構としては見ておく価値はありますので一色氏の歴史に興味がある人はハイキングのつもりで登ってみてください。大きな地図で表示お城巡り ブログランキングへにほんブログ村FC2 Blog Ranking close

第426回：建部山城（丹後守護 一色氏が本拠地とした城）