「お城」の「天守台シリーズ」第２４弾は、「苗木城」です。 霧がかかる「苗木城　展望用足場」（足軽長屋からのぞむ本丸方向） 現在多くの「天守台（天守代用の櫓台含む）」が残されていて、更にはその上に復元、復興等の「天守(御三階櫓）」が再建されている場合も多くありま…… more す。 「天守台」だけがひっそりと残っている場合は、「天守」が取り払われたケースの他にも、江戸時代には機会が有れば「天守」を建築するために「天守台」だけは用意していたケースや、「天守」を建築したいが幕府の目を気にしたり資金面で難しかった場合は、上物は建てず“権威の象徴”として「天守台」だけは築いておくケースもありました。 「天守台」は、石垣の場合があったり、土塁上に築かれる場合もありましたし、石垣の場合は「野面積み」「打込接」「切込接」等の加工の仕方や積み方があったり、また武者返しや高石垣或いは数段しかない場合など、非常にバリエーションがあって面白いです。  「苗木城」（岐阜県中津川市）は、「遠山家」が砦を築き、１５３２年に「遠山直廉（なおかど）」が砦を拡張して「苗木城」を築城します。そして「直廉」の娘は「織田信長」の養女となり「武田勝頼」の妻（遠山夫人）となります。 本能寺の変後に、「直廉」は「羽柴秀吉」の命である「森長可（ながよし）」の指揮下に入ることを拒んだ事から、「長可」に攻められますが「徳川家康」に保護されます。 そして関ヶ原の戦い時に東軍についた「遠山友政」が、「苗木城」を奪還します。 その後、幕末・維新迄「遠山家」のお城でしたが、財政が非常に困窮していました。そのことから、お城の建造物全てが赤壁か木壁で「赤壁城」と言われるほどの赤土が剥き出しになっていたのは、お金が無く白漆喰を塗れなかったからだそうです。 「苗木城」の全体模型（赤丸が「天守」、「苗木遠山資料館」内に展示）「苗木城」の主郭部　模型（赤丸が「天守」、「苗木遠山資料館」内に展示） しかしいずれにしても、他の近世城郭と比べると異形な建造物だらけで、特に巨岩が多く剝きだしている山上にあることから、巨岩に「懸造り」を施した建造物が多かったようです。 特に「天守」は、山頂に露出する巨岩を「天守台」にして「懸造り」で築かれた三階建ての板張り、板葺き屋根と質素な造りでした。 １階は「天守縁下」と呼ばれ「板縁」が南西隅に置かれ２間×２間半、２階は「玉蔵」と呼ばれて岩が大部分を占めて床面積は三間四方、３階の「天守」は巨岩上にあり四間半×五間半でした。兎に角、特徴のある「天守」と「天守台」で、他に類を見ない外観でした。 「苗木城　天守１階」（巨岩の上に乗る、現地に掲出絵図）「苗木城　天守２階」（右と下は巨岩、現地に掲出絵図）「苗木城　天守３階」（巨岩の上に乗る、現地に掲出絵図） 現在は、「天守台」の巨岩上に展望用の足場が、巨岩上に残された柱穴に併せて建てられています。 「苗木城　展望用足場」（巨岩の「天守台」上に建つ、西側から）「苗木城　展望用足場」（巨岩の「天守台」上に建つ）「苗木城　展望用足場」（巨岩の「天守台」上に建つ、南下から見上げる）「苗木城　展望用足場」（巨岩の「天守台」上に建つ）「苗木城」　巨岩の「天守台」に残る柱穴に「展望用足場」を挿入「苗木城」　巨岩の「天守台」に残る柱穴に「展望用足場」を挿入「苗木城」　巨岩の「天守台」に残る柱穴に「展望用足場」を挿入「苗木城　天守台」の巨岩と遠くに「木曽川」「苗木城　展望用足場」から眺める「木曽川」と「中津川市内」方向  「ポチ」をどうぞよろしくお願いいたします。にほんブログ村 「フォロー」の方もどうかよろしくお願いいたします。 もしよろしければこちらにも「ポチ」をお願いいたします。お城巡りランキング  close

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