訪問日：2020年1月塚口城は兵庫県尼崎市にあったお城です。塚口寺内町とも呼ばれます。室町時代から戦国時代にかけて，この地域における一向一揆の拠点であった塚口御坊を中心とした寺内町として発展しました。周囲を高い土塁と堀で囲んだ惣構えの構造になっており，1578年に荒木村重が織田信…… more 長に反旗を翻した際には城郭として機能しました。現在は宅地化により面影が失われていますが，４か所に造られたという虎口の一部や堀跡に名残を留めます。  ◆一向一揆の中心であった塚口御坊は現在は正玄寺となっており。ここが城の中心でもありました。◆正玄寺から北上しますと北門跡を示す祠があります。祠の右側には当時は堀がありましたが，今はただの溝ですね。  ◆北町門跡から町中を東に進むとある清水町門跡の祠。ここは少し雰囲気を残しているような感じです。◆清水町門跡の外側には水路となった堀が残っています。  ◆この付近の堀は二重になっていたようで外側にも堀跡の水路がありました。◆清水町門跡のすぐそばにある福祉会館の脇に立っている尼崎藩領界石。従南是尼崎藩領と刻まれています。  ◆さらに南東に下っていくと最も遺構が残る東町門跡の祠があります。この祠は土塁の上に立っています。◆東町門跡の外側には堀跡の水路もあります。東町門跡にあった案内図。旧有馬街道が惣構えの中を走っています。  ◆東町門跡のそばにある有馬街道の歴史を感じさせる道標。右 昆陽中／左 西宮 と読み取れます。◆南側の虎口である南町門跡にも祠がありました。寺内町や環濠集落といった町全体を堀や土塁で囲った惣構え遺構は軍事拠点として利用されることも多いのですが，すっかり宅地化された塚口寺内町もブラブラ歩いてみればその地形や堀跡でイメージできる部分が残っていますよ。 大きな地図で表示お城巡り ブログランキングへにほんブログ村FC2 Blog Ranking close

第425回：塚口城（一向宗の寺内町から発達した中世城郭）