お城探訪:名護屋城(その2)の詳細

お城探訪:名護屋城(その2)
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記事タイトル お城探訪:名護屋城(その2)
概要

名護屋城(その1)では、名護屋城博物館を経由して、大手口から三の丸まで進んだ様子を書きました。   ちなみに、名護屋城とは….. ・豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)の際に築かれる ・1592年の開戦から秀吉の死後、撤退するまで7年間に及ぶ、大陸進出の拠…… more 点となった ・山全体を使って石垣が組まれた平山城で、名護屋城跡と23箇所の陣跡が国の特別史跡に指定 でした。 詳しくはこちらをご覧ください。 お城探訪:名護屋城(その1) 名護屋城は、豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)の際に築かれました。 約5か月で主要部が建造、10数万人の兵が名護屋に在留していたといわれています。1592年の開戦から秀吉の死後、撤退するまで7年間に … 続きを見る   馬場から二の丸へ 馬場 馬場へと進みました。見通しの良い直線の道です。 馬場は、本丸の南側に位置しています。二の丸から三の丸へとつながる重要な通路です。 長さ100m、幅16mと細長い形状で、ここで乗馬の訓練をしたと伝えられています。   写真右手が本丸の高石垣です。本丸との比高差は12mあるとのことです。 左手は、櫓台の石垣になります。   こちらが、本丸の石垣になります。 やはりここも破却後の姿があらわになっています。   こちらが、馬場櫓台です。 馬場の通路途中に設けられているこの櫓台は、櫓配置のなかでも特異な例となっています。   上の写真でも見られますが、矢穴(石を切り出す際の痕跡)を見つけるのもお城巡りの密かな楽しみです!   二の丸 馬場を抜けると、二の丸に到着です。三の丸はかなり木々に覆われていましたが、ここに来て一気に視界が開けました。   二の丸長屋建物跡です。 建物は、地面に穴を掘って柱を立てた構造となっていて、発掘調査で柱を据えるために大きく掘られた穴(掘形)や柱そのものの痕跡も見つかりました。 建物は計3棟で、約5m×20mの細長い長屋状の建物が2つと、そのすぐ西側には小型の建物も発見されています。   こちらはちょうど馬場から二の丸へ抜ける場所に位置する本丸南西隅石垣の様子です。   本丸側を見ながら 移動していくと、   二の丸と隣接する遊撃丸のエリアに入りました。   遊撃丸 遊撃丸は、1593年(文禄2年)に明の講和使節(遊撃将軍)が滞在し、もてなしを受けた曲輪といわれており、遊撃丸の名前の由来となっています。 遊撃丸の石垣付近の様子です。写真のような石段が5か所見られます。   こちらは遊撃丸から天守台を見た様子です。   ぐっと天守台に近づきました。 ですが、このまま、 右手に本丸を見ながら、水手曲輪へ進みます。 水手曲輪 この階段の下に広がるのが水手曲輪です。 水手曲輪は、本丸の北側に位置しています。本丸などの雨水を曲輪に貯めていたと言われていて、水に関する施設があった場所と考えられています。   水出曲輪から本丸方向を見た様子です。   船手口 船手口を歩きます。 こちらは船手口から遊撃丸方面の石垣を見た様子になります。   本丸へ さて、遠回りしてしまいましたが、もう一度二の丸を通り、改めて本丸へと進んでいきます。 なお、下の写真は、二の丸通過時に撮影した石垣を上り下りするための合坂です。   本丸 三の丸に戻り、本丸を目指して進みます。   階段を上っていると、門の礎石を確認することができます。   本丸に到着です!   本丸の様子です。左奥手に天守台が小さく見えるように、とても広いです。   本丸には、天守のほかにも、本丸御殿などがありました。 写真にあるように、芝生と玉石敷きによって、それぞれ本丸御殿跡・通路や庭の玉石敷き跡が示されています。(実際のものは遺構保護のために埋め戻されています。)   こちらは、本丸の拡張に伴い新たに造られた新石垣櫓台の跡です。   主に武器や食料の倉庫として使用された長屋状の多聞櫓跡です。 写真正面が南、写真右手が西の方角で、奥手に進むと南西隅櫓跡があります。   こちらが南西隅櫓跡です。 廃城時には、建物の解体のみならず、盛土を行って隅櫓があった場所を埋め込んでしまったそうです。 写真で赤の舗装がされている部分が盛土の範囲となっていて、黒の丸い部分は柱位置を示しています。   天守台 写真中央の奥に見える天守台へ進んでいきます。   ついに天守台に到着しました。   この天守台には5層7階の天守が建てられていました。 天守は、江戸時代に唐津藩がこの地を領有したことに伴って破却となりました。   それにしても、天守台を含む本丸からは、各方向に素晴らしい景色が広がっていました。 二の丸など、本丸に来るまでに訪れた場所も、本丸からの眺めは非常に新鮮に映ります。   こちらは遊撃丸を見たものです。   写真左が二の丸、右が遊撃丸です。   こちらは二の丸方面になります。   本丸石垣です。ここからも丹念に破却されたことが確認できます。   弾正丸方面の様子です。 搦手口に位置する曲輪が弾正丸となります。浅野弾正長政が居住したことからこう呼ばれています。 ちなみに、 こちらは、大手口付近から弾正丸(写真正面)を撮ったものです。   感想 さて、いかがだったでしょうか。 一言でいうと、そのスケールの大きさに驚かされました。 天守や櫓などの建築物はありませんが、見ごたえという点において、日本の有名なお城と比較してもまったくひけをとらないくらい、圧倒されるお城でした。 そして、もうひとつ、各所で見られる人為的な破却も見どころのひとつと言えるでしょう。朝鮮出兵に際して多くの人々を飲み込んだ巨大な陣城が徹底的に破壊されるに至った時代の流れを、このお城から感じることができ、とても充実したお城訪問となりました。   では、最後に息子のイチオシ。   いろんな場所から見ることができる本丸の石垣はとても見ごたえがあります。V字型の破却も荒々しくてすごいですよ!   最後までお読みいただきありがとうございました! Copyright © 2021 息子と行く!全国城めぐりの旅 All Rights Reserved. close

お城探訪:名護屋城(その2)
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投稿日時 2021-04-23 16:40:05

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