美濃 信の城  「ノブ」さんの城だから信の城の詳細

美濃 信の城  「ノブ」さんの城だから信の城
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概要

美濃 信の城 (岐阜県恵那市岩村町飯羽間根の上)2月も中旬になると日の出が早くなり、日の入も長くなることを実感してきます。ふと、小学生の頃、外で遊んでいる時間に帰宅門限があったことを思い出します。陽が短い冬場は4時過ぎまでだったのですがこの時期になると5時過ぎまで解禁。それが嬉し…… more くてついつい遠くの友達の家まで遊びにもいったものです。「○○くんちで遊んでくるね~」「5時半までに帰っておいでよ~」母とのそんなやりとりが懐かしく思い出されます。そして先日の週末。前日準備をしている背中から。奥方:「明日はどこのシロ行くの?」自分:「明日はね、ノブの城行ってくるわ」奥方:「・・友達?」んなわけないやん、城に住んでる友達なんかいるかいな!(友達少ないのに)否、説明不足なのは自分のほうでした。「信(のぶ)の城」っていう城名なんです。ということで信の城へと出かけてきました。比高約20メートル程の丘砦・信の城の景観。どこにでもありそうな谷山の丘、といった一つの尾根上に城跡はあります。周囲の山々と比較しても突出した標高もなくごく平凡な丘に城取りしたようです。城の東側面には向かい合うように同レベルの尾根が並んでいます。城跡へはこの尾根の間の谷から登ることができるような道があります。主郭部下の堀切。いきなり堀切の写真なんですが、主郭部と思われる台状部や曲輪も存在します。但し現在は結構な藪となっていて散策が大変困難。写真も何が何やら・・。ということで現況図面を広げながら見ていきたいと思います。信の城の現況図を示します。主郭部は背後に低い土塁と堀切を備えた空間かと思われます。しかし曲輪内部は軟傾斜を伴っており谷部へ向かう端部ラインも実に曖昧です。要するに「曲輪」としての整形がなされていない、というのが現状です。また一見丘陵先端部は曲輪として成り立っているように感じますが・・。曲輪の配置が規則的で導線も不明な点がみられます。これは後年の畑地や林業地などの改変を受けているのかもしれません。また同じレベルにある東尾根も散策してみました。やはり城郭遺構は認められませんがその形跡が残っているようにも感じます。中央部は一段高くなっており整形の痕跡がみてとれます。二条目の堀切は両端が竪堀となって落ちています。どこまでが従来の城郭姿を留めているのかは慎重さを要します。が、主郭部背後の二重堀切は遮断線として構築されたものと思われます。陣城や短期使用目的でしたら曲輪化は必要でなかったのかもしれませんね。東尾根からみる集落と岩村方面。さて、信の城はその名が示す通り、「のぶ」の名を冠した人名に由来するものでしょう。『丹羽氏聞書』では「根上村 延友市丞」として延友氏の「のぶ」の城だと記しています。また『巌村(岩村)府誌』では飯羽間城主の遠山信友の「のぶ」の支城とも記します。延友氏だとすると同氏は神箆城(瑞浪市)の城主とされますので関連が説かれます。天正期の神箆城主・延友氏は織田方に協力していたという史料があります。そうなると織田氏による武田方岩村城攻め時の付城、という見方もできましょう。城を預かったのが延友氏ということになりましょうか。一方で単純に飯羽間城主・遠山友信、或いは遠山氏の支城という見方もできます。この場合ですと南に控える飯羽間城と街道を挟み両城でもっての封鎖・規制ができます。あくまでも両城が同時期に機能していたら、という前提になりますが。「延」友氏か遠山「信」友か、或いは「信」長軍か岩村攻め大将陣の「信」忠か・・。「のぶ」に関わる将名は岩村と縁があるようです。(秋山「信」友ではなさそうです)やはり『丹羽氏聞書』の聞見に従うことが近いのではと思います。いずれにせよ、岩村から神箆へ通じる街道を押さえた位置にあることに変わりありません。信の城と飯羽間城との位置関係にも注目したいです。信の城・飯羽間城の南西方向に岩村城下があります。その距離は直線距離で僅かに3km、街道距離で1里となります。次回は飯羽間城にも寄ったので記事にしてみたいと思っております。 close

美濃 信の城  「ノブ」さんの城だから信の城
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 恵那市の城めぐり
投稿日時 2021-02-15 02:00:05

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