城友さんとさすらう東西城郭強襲記  鎌刃城編の詳細

城友さんとさすらう東西城郭強襲記  鎌刃城編
久太郎の戦国城めぐり
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記事タイトル 城友さんとさすらう東西城郭強襲記  鎌刃城編
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城友さんとさすらう東西城郭強襲記< 城友・日向さんとの城めぐり 2020近江の城めぐり編 >近江 鎌刃城 (滋賀県米原市番場) 《国指定史跡》2020年もあとわずかで終わろうとしていますね。見えない病原菌との向き合い方もわからずじまいです。生活にも変化があり不安や恐怖を感じながら…… more の一年でした。それでも。こんな言い方は大変不謹慎かもしれませんが。そのお蔭で色々な発見があり習慣ができ万事を見つめ直す時間がありました。その中に「続けていけること」がある、という幸せもたくさん感じました。家族や友人との繋がり、仕事と家事、ランニングと城散策、読書と縄張り作図・・。そしてちょいとばかりのブログ更新。今になって続けてこれてよかったな~と振り返ることのできる一年だったように思います。今回は城友さんとの城納め最後に訪問した近江・鎌刃城、日没までの一本勝負です。絞り込んでみたものの写真が20枚をオーバーしてしまう間延び記事ですが・・。年末事情により前編・後編に分ける気力もなく(笑)お許しください。尾根筋からの登城口から登ります(正しくは降ります?)今回は車で林道を利用して城の尾根筋からアプローチするコースです。米原ジャンクションの下を潜って案内板に沿って車で行けます。鎌刃城の南方尾根の連続堀切から見学できる最短コースになります。路肩に数台分の駐車スペースがあります。鎌刃城は街道の番場宿を見下ろす位置に築かれていた城です。主郭から北と西に延びる切り立った尾根上に曲輪群を配置し、南尾根を幾つもの堀切で遮断しようとかなりの意識が感じられます。近年では発掘調査により内桝形虎口跡や礎石をはじめ次々と遺構が出土し注目されます。途中には大小様々な堀切が超えては現れの連続。切通しも含めれば大小8条ほどの堀切が確認できます。散策路は尾根の山腹に沿って設けてありますが、ここを歩くと見学できません。尾根にとりつき尾根筋を辿るほうが面白いと思います。だんだんと細くなっていく痩せ尾根を辿っていきます。その名の通り、鎌の刃の上の長い刃渡りを歩いているような気分。両脇は急斜面となっていて人が一人しか歩けません。左右のバランスを崩したら両脇は急斜面・・グッバイです。南副郭直下の堀切がやはり一番鋭い。南副郭の土塁上から見下ろした堀切は彫刻刀仕上がりとなっています。この堀切から副郭に至る切岸には登攀ロープが垂れています。堀切からよじ登るという行為がどれほど大変なことかがわかります。少年少女をお連れの方は是非とも一緒に体験していただきたいですね。こんな感じで頑張ってみえた日向さんでした。先ずは副郭から西尾根の曲輪群を見学しに降りてみました。ここには散策ルートなるものはありません、ロープが便りです。曲輪群同士とはいえそう易々と行き来できるものでは無かった事がわかります。西曲輪群の掘切。先端部には連続竪堀群が設けられています。再び副郭に這い上がってきました。郭内にも浅い堀切が見られます。主郭部と城址石碑。台座には城の石垣が使われているo(^▽^)o。戦国時代に入ると堀氏が代々の居城としました。しかしこの地は交通の要衝にあったことからその領有をめぐり争いが繰り返されました。城主の堀氏は江北・江南、或いは江濃間で両勢力の間を揺れ動いたことでしょう。鎌刃城跡の発掘調査で発見された主郭の枡形虎口と石段。小谷城の後に現地に行くと、その構造がよく似ていことに気が付きます。上段と下段の二段構造になっていて石垣による重厚感が感じられます。石垣は裏込め石が少ないのですが、隙間を粘土で埋め補強していたといわれています。曲輪内からみた桝形虎口です。主郭部周囲も石垣に囲まれていました。次は北曲輪群を歩いてみます。見通しのいい曲輪には思わず登りたくなる物見櫓も設置されています。北曲輪の内桝形虎口。門に入ると三方に階段が設けられています。どんな門構えだったのかとても興味深いですね。防御的な施設というより城内における格式的施設だったのかもしれません。発掘調査からは礎石配置から薬医門形式の城門を構えていたことが判明しました。こちらにも物見櫓。秘密基地感みたいでワクワクしてしまう。この辺りには礎石群から大櫓が存在したと考えられています。以前、本でイラスト復元図を見たことがあります(立ち読みでごめんなさい)。そこには堂々たる二層の穴蔵式天守のような建築物が描かれてましたね。ここからは小谷・長浜方面~伊吹山方面が広く見渡せます。鎌刃城は江北と江南の勢力間に位置しています。また近江と美濃の国境にも位置する境目の城として重要視されました。ここからの景色はその役目を肌で感じることができると思います。北曲輪群の先端部は大堀切で仕切られています。大堀切に降りる途中で足を止めてみました。・・というより、あまりの深さに足が止まってしまうのでした。尾根がもともと急峻なのでどこを掘り抜いても強烈な堀切に仕上がります。堀底との高低差が一番できるポイントを幅広く掘り抜いていますね。北曲輪の周囲にも部分的に石垣が残っています。大櫓の西側の下には大石垣が存在します。落ち葉が積もってわかりませんが。エンジンブロワーで落ち葉を吹き飛ばしてみたい。日没が迫ってきています。ツリー物見櫓に登ってみますね。琵琶湖に落ちてく夕陽が眩しかったです。こちらからは彦根・佐和山方面がよく見渡せました(既に暗かったですが)。何か今年の世相を映し出したような・・ちょっぴり妖しげな夕陽でした。一年の終わりを日の入に祈り、日向さんとの城めぐりはここまでです。来年も家籠りはするけど城籠りもするぞ!!と誓うのでした。っと・・あれ?・・日向さん、鎌刃城の水の手「青龍滝」見る時間なくなっちゃいましたよ(焦)!・・あと日向さん、鎌刃城の御城印を頂けるお店も閉まっちゃいましたよ(焦)!・・嗚呼しまった、日向さん、鎌刃城の全体山容写真撮り忘れちゃいました(焦)!日向さん:「それじゃまた来ましょう!」(あくまで冷静、ホントにあなたは年下ですか?)久太郎:「ま・・それもそうですね、また来ましょうか!」(年下に諭される・・)それでは「また」がありますよう、来年も色んな城に行けたらいいですね。いつも自分の勝手な暴挙にお付き合いいただいている日向さんに心から感謝でございます。 close

城友さんとさすらう東西城郭強襲記  鎌刃城編
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 近江の城めぐり
投稿日時 2020-12-31 02:00:05

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