信濃松本 林小城  小城とは名ばかり発達していく小笠原城郭の姿の詳細

信濃松本 林小城  小城とは名ばかり発達していく小笠原城郭の姿
久太郎の戦国城めぐり
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記事タイトル 信濃松本 林小城  小城とは名ばかり発達していく小笠原城郭の姿
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信濃松本 林小城 【福山城】 (長野県松本市里山辺・日向上) <国指定史跡>< 小笠原氏城館を訪ねて その⑤ >今回は前回の林大城からの続きの記事ということになります。林大城から南方面に降りていくコースを辿ります。まだ冷めやらぬ興奮を抱きつつそのまま次の城へ向かう・・。城跡を降り…… more 離れる時はいつも幸せな気分に包まれているものです。ああ、来て良かった!この城もサイコーだったな~。・・なんてですね。それがまたすぐ次の城へと続くのですからもう中毒状態ですね。さて、そんなやや自虐的なことを想いながら向かったのは林小城です。林小城は林大城から大嵩崎集落のある谷を隔てて西側の尾根に築かれています。両城を見学する際はこのルートが最適かと思われます。大嵩崎集落に案内板が設置されており、そこから登山道を登りました。 井戸跡なのでしょうか?恐ろしい伝説の「地獄の釜」。谷間の沢尻にあたるこの地域一帯はかつて沼だったらしいです。それが人工的によるものか自然のモノかはわかりません。かつては馬一頭が引きずり込まれた、という恐ろしい伝説が伝わっています。頭上には2本の竪堀が合流し、1本に合流している様子が見られます。斜面に設けられた小曲輪群は林大城にも見られる風物遺構。大手道麓に向かって小曲輪群が幾つも張り付いています。林大城にも見られた遺構です。でも少し感じが違っています。そこから放射状に竪堀が落とされ、組み合わせにも工夫が見られます。おぉ・・、なんとういう神々しい姿でしょうか・・。2の曲輪まで来て見上げる主郭の石垣と切岸を前に動きが止まります。思い起こしてみれば・・このような見事な鉢巻石垣は見たことが無かったのです。いつまでも・・いつまでも座り込んで静かに見上げていたい光景でした。この石積は角石がなく曲線となって取り巻いています。美しいです。小さな石を垂直に積め重ねた石積みは実に健気。かつては主郭全周を取り巻いていたのでしょう、やはり崩落の址も。主郭の背後にはあのコの字型の大土塁も健在していました。土塁上から見る主郭部内部はどこかで見た小笠原城郭景色と被ります。(こ、これは・・まるでデジャヴ)説明板の内容にもあるように本城の林大城に比べて小城の方が新しいのでしょう。規模の違いこそあれ石積みも縄張りも複雑で遺構も桐原城や山家城と共通しています。おそらくそれらの城と同時期に小笠原氏の改修を受けたものでしょう。さきほどのデジャヴは確かにそれらの城と景色が重なったのです。主郭部周囲に張りめぐる畝状竪堀は濃密に詰めて並んでいます。長~く伸ばした竪堀と短い連続竪堀との組み合わせとなっています。このあたりにも効果的な竪堀技術が発達しているように感じます。これは主郭部周囲のみに見られる独特な遺構です。それにしてもよくも崩れずに残っているものです。・・泣きそう。ここで案内板から縄張り図を拝借いたします。黄色で示した線は大嵩崎集落からの登城ルートです。林大城からのショートカット道として信濃先方衆のらんまる氏から教えて頂きました。すこし下がれば小曲輪群や放射状竪堀も効率よく見学できるコースだと思います。背後の大堀切は尾根をパックリと持ち去った切れ味の鋭さがあります。二重堀切となってお約束の竪堀となりどこまでも落ちていきます。林大城の遺構に興奮し、熱狂し、息が上がってなお求め続けるこの衝動。もうお腹いっぱいだ、と首を振ったところにこの林小城の素晴らしい遺構です。こんなにも素晴らしい城に辿りつけたことに感謝。お仕事中にも関わらず(・・と、書いてしまっていいものか?)Eメールにてリモート?ナビをしていただいた信濃先方衆のらんまる氏にも感謝いたします。とても効率よく見学することができました。お気に入りの一枚はこちらです。崩れた部分と未だ張り詰めている石垣の姿です。胸の中にいつまでも閉まっておきたい城、そんな林小城をあとにしていきます。とりあえずですがこの秋の<小笠原城館を訪ねて>シリーズはここで一旦終了です。ここまで見て頂いて本当にありがとうございました!今回は林大城からの周回ルートで見学してみました。大手ルートではありませんが、こちらからのルートでも遺構の確認は充分できるかと思います。林大城との遺構を見比べることもできますのでおススメですよ。 close

信濃松本 林小城  小城とは名ばかり発達していく小笠原城郭の姿
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 信濃の城めぐり
投稿日時 2020-11-22 01:00:03

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