信濃松本 林大城  信濃守護に相応しき直球勝負の要害の詳細

信濃松本 林大城  信濃守護に相応しき直球勝負の要害
久太郎の戦国城めぐり
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記事タイトル 信濃松本 林大城  信濃守護に相応しき直球勝負の要害
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信濃松本 林大城 【金華山城】 (長野県松本市里山辺・日向山) <国指定史跡>< 小笠原氏城館を訪ねて その④ >小笠原氏城館を訪ねて・・といっても一日で回ったわけではありません。じっくり見るとなると山城は1日4城あたりが限界かもしれません。陽が短い秋冬なら城同士の距離にもよりま…… more すが3城ぐらいが理想的かと。桐原城、山家城、埴原城と回ってきましたが、あくまで代表的な城、ということです。上記3城は長野県史跡に指定された城で「先ず見学すべき城」、となるでしょう。それぞれの城の位置が近い、というのも回りやすいかと思います。それ以上に見るべき城というと今回の林大城と林小城、ということになるでしょう。林大城と林小城は井川城と共に国指定史跡に指定されています。順番が逆になっていますが、自分も最初は林城を真っ先に見学しました。やはり小笠原氏の居城に登城して先ずはご挨拶を・・と思いまして・・。薄川の堤防から眺めた林大城と林小城。両城とも筑摩山地が薄川に向かった半島状の尾根上に築かれています。城同士の距離は主郭部から見て約800メートル間くらいです。標高は林大城の方が高く△844mに対し小城が△774mとなっています。金華橋を渡ってすぐの所に標柱があり、ここから登ることにしました。頂上は「東城山公園」として整備され車でも登城することができます。「今日はジムニーだし車で行こうかな・・」とか迷いました。しかし「やはり正面から突き登ってみよう!」と決心。後で思えばこれは大正解でした。その理由はやはり大手道に沿って両側に並ぶ塁段曲輪が見学できたことです。それにそのまま下山して林小城への見学もできて周回できるからです。・・といっても時期は初秋、まだまだ暑くて大変ではありましたが・・。尾根上を主郭まで一直線に伸びる道を駆け上がっていきます。その間一体幾つの曲輪を両側に通過したことでしょう・・。ざっと数えただけでも20か所はゆうに超える数の曲輪があったような・・。信濃のブログ先輩らんまる氏曰く「小笠原高級分譲住宅地」というのも頷けます。2の曲輪へと至ります。大手道途中には3条の堀切が等間隔で見られます。まるで関所を通過していくような気分になりました。小曲輪群を登り切ったところにこの2の曲輪が立ち塞がります。ここまで登り口から一直線に登ってきて急に視界が広がります。ご説明と縄張り図面はこちらで確認されたし。またさらに詳しくはブログ先輩のらんまる氏の手がけるライフワーク『らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~』より⇒林大城 編を参考にされたし。あ~こういう展開、ラクしちゃってますね(らんまるさん、ありがとうございます!感謝!)曲輪間の段差が高くなっていることがわかります。 内部には東屋があり休憩できます。が、休む間もなく探索です。馬出から二の曲輪、堀切を隔てて1の曲輪へと続きます。曲輪の周囲には一部石積みが残る土塁に囲まれています。この主郭曲輪群も尾根の沿って横並び一直線。もう常に直球勝負!さすがは信濃守護の壮大なる居城だけのことはあります。主郭部を囲う高い土塁。主郭東虎口の土塁内側には石垣も見られます。他の小笠原氏城館と比べると石垣の使用量は少ないと思います。それはこの城が他の城よりも先だって築城された証拠かもしれません。他の諸城が林城での普請をベースに発展を遂げていったとするのは妄想かな?主郭背後(東尾根、南東尾根)は分岐&合流の竪堀ショーが続きます。堀底から見上げる主郭部とはとても落差があります。東尾根筋には見事な三重の堀切が見学できます。堀同士の間隔が狭いため本当に「連続」という表現がピッタリです。端部は竪堀となっていますが、弧を描き視界奥に消えていくほどの長さがあります。やがて自然谷と相まって完全にこの尾根筋を遮断しています。尾根から林小城へ降りるハイキングコースが設けられています。林大城、一本筋が通っている、実に堂々とした縄張りだと思いました。それにあちこちの尾根に入らなくても大手から登ればほぼ全容が確認できます。シンプルだけど城としての軍務を果たしている守護職に相応しい城と映りました。さて、このまま林小城へと参りましょう!(既に疲れは吹っ飛んでいる)  close

信濃松本 林大城  信濃守護に相応しき直球勝負の要害
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 信濃の城めぐり
投稿日時 2020-11-21 01:40:02

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