田丸城(三重県)の詳細

田丸城(三重県)
むぎの城さんぽ
ページの情報
記事タイトル 田丸城(三重県)
概要

【田丸城】たまるじょう 【別名】玉丸城 【構造】平山城 【築城者】不明 【築城年代】1336年(延元元年) 【指定史跡】県指定史跡 【場所】度会郡玉城町田丸 地図 【スタンプ設置場所】玉城町教育委員会窓口(村山龍平記念館内) 【御城印】玉城町教育委員会窓口(村山龍平記念館内) …… more 伊勢参宮本街道と熊野街道の分岐点で、伊勢交通の要衝として栄えていました。 織田信長の伊勢侵攻により、伊勢北畠氏の田丸城は織田家の嫡男が送り込まれました。 その後信長の二男信雄が田丸城の大改修を行い、三重の天守を築きました。 しかし、天守が放火で焼失すると信雄は松ヶ島城を築いて移り 田丸城は次々と城主が変わり、1619年(元和5年)徳川紀州藩が成立すると 久野氏の居城として幕末まで続きました。 二の丸南東部の外堀 四周を水堀が巡り、北側は二重堀になっていた堀は 多くが埋め立てられ、外堀は南と東に残されているものが見られます。 大手口 ここには元は、外堀を渡る木橋が架かっていました。 駐車場 玉城町役場の駐車場へやって来ました。 中堀 内堀は石垣とともに良好に残っています。 蓮がいっぱいで、見頃を迎えて多くの人が見に来ています。 大賀蓮 蓮の花が堀と石垣に映えて、皆さんカメラやスマホで撮影しています。 蓮の見頃は7月~8月で、開花する午前中がおすすめです。 二の門 蓮の堀を堪能して、二の門へ。 大手から三の丸への入口になります。 城門は設置されず、ここで道をL字に曲げて 横矢を掛ける仕組みになっています。 蓮池跡 蓮池跡ということは、ここはもともと蓮池だったということでしょうか。 富士見門 田丸城が廃城になった明治維新の当時、城内には8つの門が残されていました。 三の丸にあった富士見門は江戸中期のもので、 かつては門の両側に長屋が付いていたことから、長屋門ともよばれていました。 乙部家に移築されたものがこの地に再移築されました。 案内看板 北の丸下の本丸への登城口にある看板です。 ここには5台ほどが駐車出来る駐車場があるので 本丸に最も近い駐車場と思われるので手軽に本丸を目指したい方はここまで 車で来られます。 本丸虎口 車止めのあるここから徒歩で約5分ほどで 本丸に行くことが出来ます。 この入り組んだ石垣、路面がアスファルトなのが残念ですが 美しいですよね。 城門跡 あっちも石垣、こっちも石垣、石垣だけでめっちゃ興奮します! 下には三の丸の駐車場が見えています。 北の丸東側の石垣です。 北の丸 北の丸には城山稲荷社があります。 やはり北側とあって、薄暗い曲輪です。 本丸東側の石垣です。 横矢を掛けるために直角に曲げているのは織田信雄の策略で 攻撃と防御を兼ね備えているとのことです。 本丸虎口 他の石垣と異なりこの場所には整えられた石垣が見られます。 角の石には加工の跡が見えます。 正面には鏡石も使われていて、さすが本丸の入口です。 いよいよ本丸です! 本丸 本丸は広く眺めが良い。 正面の低い石垣の上にはかつて櫓が築かれていましたが、 天正8年に金奉行玄智が金を盗み、焰硝蔵に火を放ち、 その火が城内へ燃え広がり、焼失してしまいました。 この時天守も燃えてしまうのですが、天守は改修されることなく 新しく別の場所に松ヶ島城を築き、信雄は田丸城から移ってしまっています。 西の眺望 本丸からの西の眺望は、眼下に田園が広がっています。 平に広がる田んぼを見ると、石高かなりありそうですよね。 記念碑 西側に出っ張った部分があります。 そこは櫓跡で、現在は記念碑があります。 ここからの眺めも非常に良く、物見的な櫓でもあったのではないかと想像出来ます。 天守台 三層の天守の穴蔵式の土台が残っています。 裾が広く登るに従い狭くなる階段は、他では見たことがありません。 穴蔵式になっているため、石垣に囲まれた部分が地下室のような 造りになっています。 天守の建物はこの石垣の上に建てられていました。 付櫓台 左の一段低い出っ張りの石垣が付櫓台です。 虎口 本丸と二の丸を繋ぐ虎口です。 土橋 本丸の二の丸の間の堀を渡る土橋です。 両脇には大きな堀(帯曲輪)があり、圧倒する石垣も見られます。 堀切(帯曲輪) 大きな空堀ですが、この堀切は二の丸、本丸、北の丸を繋いでいます。 二の丸から北の丸まで本丸へ登らずに、本丸北側を迂回ように回り込むことが出来ます。 二の丸 二の丸は、堀切の部分と虎口付近が石垣造りになっています。 北面、西面には石垣は使用されず、切岸のままの状態となっています。 足元は高石垣、目下三の丸が広がるが、現在は中学校になっています。 三の丸には御台所と呼ばれた居館があり、書院や対面所など政治を司る場所としていました。 田丸領の舵取りを行っていた場所になります。 訪れたこの日は、野球の試合が行われており賑やかでした。 また、すれ違った生徒さんたちは元気に挨拶をしてくれました 忠魂碑 お約束?の公園によくある忠魂碑です。 眺望 冬の早朝には富士山が望めることもあるそうです。 ところで、ここで紹介されてる画像には富士山が写っていないようですが…。 この日も天候が条件が揃わず富士山は見られなかったのですが、 次回パネルを交換することがあったなら、是非富士山が見えた時の写真をお願いしたい 富士見櫓跡 富士山の見える方角にある櫓です。 櫓台は大きくないので富士山を眺めて寛ぐような 優雅なものであったわけではなさそうですね。 二の丸虎口 枡形の構造で、二ヶ所の門を構えていました。 緩い坂ですが、両側の櫓門から攻撃される怖~い虎口です。 左側の石垣は櫓門の袖石垣で右が二の丸の石垣です。 金明水・銀明水 織田信雄が田丸城へ入ると、田丸城築城のため外堀を造るよう農民たちに命じました。 お城の外では、秋のとり入れが始まって忙しいというのに、たくさんの農民がかり出されました。 すると、外濠を掘ったために水質がかわって、民家の井戸水が濁り、 赤黒い水だけしか出なくなり人々は困ってしまいました。 ある日、お城のぬけ穴を掘っていた人夫が、城内二の丸の南石垣下で不思議な水が湧き出てくるのを発見しました。 汲んでも汲んでも透明な水が溢れてきます。 金明水・銀明水というこの水は神の水とされ、困っている人々には救いの水となりました。 この金明水・銀明水は、どんな旱魃の時でもかれることなく湧き出てきたという話が残っています。 二の門 二の門へ帰って来ました。 中から見ても、外から見ても、この折れと石垣は堅固さを感じますね。 奥書院 廃城の際、払い下げとなり農家に移築されました。 その後この地に復元されることとなり、城主久野氏の居間や寝室が 見学出来るようになっています。(要予約) 三の丸奥書院は御殿の一部で、 ここに残るのは城主の居間と寝所だけです。 村山龍平記念館 村山龍平記念館は、朝日新聞社を創始した 紀州藩旧田丸領に仕えた旧士族「村山龍平翁」の記念館です。 そして、続日本100名城のスタンプ設置場所です。 スタンプ設置場所 続日本100名城のスタンプを押して、アンケートに記入して、ステッカーと御城印を頂きました。 模型 天守の付櫓はどんなふうに付いていたのだろう?と思っていたら、 模型がありました。 田丸城郭縮尺模型 これで全体像が確認出来ます。 夫婦杉 大手二の門入口付近にあった樹齢350年の杉の大木。 昭和34年の伊勢湾台風により倒れたもので残った一部が保存、展示されています。 磁石橋 帰りがけに看板のある橋を通りかかり、車を停めてみました。 この橋は大手町から板屋町入口の善兵衛川に架かる石橋で、 南北に架かる橋だったことから磁石橋と呼ばれていたようです。 とにかく石垣が美しい。 続ではなく100名城でも良かったのではないかと思わせる規模の石垣に ゾクっとしました。 やはり、藤堂高虎も入っていましたかという造りでした。 石垣好きにはたまらない城跡ではないでしょうか。 ※本丸でカメラのレンズキャップ(キャノン)を拾ったので村山龍平記念館の窓口へ届けておきました。 高いものじゃないし、落しがちなものですが、心当たりがあってまた行くことがあるようでしたら聞いてみてください。 令和2年7月24日登城 全国 御城印 大図鑑攻城団宝島社 続日本100名城公式ガイドブック (歴史群像シリーズ特別編集)公益財団法人 日本城郭協会学研プラス close

田丸城(三重県)
サイト名 むぎの城さんぽ
タグ 続百名城
投稿日時 2020-09-05 15:20:04

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