河内 若江城  戦国河内、幾多の攻防と盛衰物語の舞台の詳細

河内 若江城  戦国河内、幾多の攻防と盛衰物語の舞台
久太郎の戦国城めぐり
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記事タイトル 河内 若江城  戦国河内、幾多の攻防と盛衰物語の舞台
概要

河内 若江城 (大阪府東大阪市若江南町二丁目一帯)<通りすがりの河内の城めぐり・その②>-三好義継の旧蹟を訪ねて-通りすがりの河内の城めぐり第2回目です。なんせ通りすがりですので内容の薄さは自信あり、です。それでも記事にしてしまおう、という無理矢理感。何がそうさせるのか、これはも…… more う悪いクセとしか言えません・・。さて今回は河内の若江城を通りすがってきました。若江城も戦国末期には三好氏と縁深い領国経営の要となった城です。畠山氏と守護代遊佐氏、からの三好長慶、義賢、康長、義継、三好三人衆・・。そうそうたる歴代城主と関連人物の多さがその重要性を物語っています。義就と政長による畠山氏の内訌は応仁の乱へと発展し、若江城も争奪の的となります。若江城と高屋城、これに飯盛城を加えた3城抜きに戦国河内は語れないのです。若江小学校東側に立つ城址碑には立派な石碑があります。若江城は現在の若江公民館分館を中心とする一帯に築かれていました。 現在は宅地化のため地表面の遺構は確認できません。こうなると石碑や案内板などの表示は大変ありがたいものですね。発掘調査によって三重の外堀や土塁、建物跡、井戸などが検出されました。また瓦、土器、武器などの生活用品も多数出土したといいます。勿論これは畠山・三好時代から信長の再整備による遺物も含まれてることでしょう。『信長公記』には義継による「天主」存在も表現されていますが果たしてあったのかな?道路を挟んだ公民館にも案内板と石碑が見えますよ。公民館前に案内板、県道南側にも石碑が建てられています。若江城は川に挟まれたデルタ地帯にあり度々水害に見舞われました。その度に川浚いや堤防の建造が繰り返し行われたそうです。発掘調査からも水害によって城下町が押し流されたこともわかってきました。老人遺構いの家の横にも石碑があります。三好長慶の弟、十河一存の嫡男として生まれた義継。父・実休を13歳で失い、早逝した長慶の嫡男・義興に代わって宗家に入ります。一存の一人息子であるにも関わらずどうして宗家の養子に迎えられたのか?どうも単に母の家の出所が関係してるようです。将軍家と公家同士における対立関係が義継を当主へと押し上げたとみられます。別段、器量を見込まれた訳ではなさそうです。・・かな?こちらはひっそりとした「若江城」の石碑。何かしっくり感じる・・。永禄11年(1568)織田信長により若江城に三好義継、高屋城に畠山昭高が置かれました。しかし天正元年(1573)三好義継は織田信長の怒りをかい、佐久間信盛に攻められます。追放された足利義昭を若江において庇護したため、というのがその理由です。でもこれって実際は信長の当初からの計画だったのでしょう。いずれかのタイミングで難を被る運命にあったと思われます。若江城は落城し義継は自刃して果てました。義継にせよ三好長治にせよ従来は「お飾り」から脱却できなかった暗愚なイメージです。確かに歴史の中では脇役の脇役かもしれません。しかし偉大な父と比べてしまうと「本当の評価」はできなくなってしまいます。『信長公記』では義継の最後の戦いぶりを「比類なし」という評価しています。かつて畿内を制した名門に恥じない戦い振りだったのでしょう。これまでの凡愚な後継者と伝えられている一面も見直していきたいものです。三好家の終焉を飾る最後の当主、そして見事な武士であった、と。 close

河内 若江城  戦国河内、幾多の攻防と盛衰物語の舞台
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 河内の城めぐり
投稿日時 2020-07-20 02:20:04

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