訪問日：2018年6月小倉城（おぐらじょう）は埼玉県比企郡ときがわ町にあったお城です。比企城館跡群の一つとして国史跡に指定されています。比企城館群のある地域は15世紀後半の享徳の乱や長享の乱で山内上杉氏と扇谷上杉氏の争いになった場所です。小倉城もその頃に築城されたと考えられますが…… more 史料への登場が無く城主は不明です。その後の後北条氏の支配下では遠山氏を城主とする新編武蔵風土記稿と上田氏を城主とする武蔵誌の二つの説があります。  ◆山麓にある大福寺周辺の平場では堀跡も検出されており居館があったと推定されています。◆大福寺の背後より小倉城の山城に登り郭３にアクセスすることができるのですが，今回はショートカット背後の林道より郭４に向かいました。この縄張り図ですと左側より赤い点線を進む感じにりました。  ◆ここが林道側の入口です。◆郭4へ向かいます。  ◆郭4の切岸が見えてきました。◆郭4の虎口で土塁の横を屈曲しながら入っていきます。  ◆郭4の内部の様子。土塁も残っています。◆郭4と郭2を隔てる大堀切へ向かいます。  ◆当時は大堀切には木橋が架かっていたようです。◆郭2の切岸です。  ◆郭2内部の様子。四方が土塁で囲まれています。◆大分破壊を受けているそうですが，それでも2m程度の高さの土塁が残っています。  ◆郭2の南側尾根に展開する郭5です、◆郭5付近には竪堀を確認することができます。  ◆先に進み郭2と郭１（本郭）を隔てる堀切です。◆郭1の南虎口に到着。発掘調査では石積みが確認されています。  ◆郭1 南虎口。平虎口ですが，虎口に至る動線を工夫した比企型虎口と言われるそうです。◆郭1(本郭）内部の様子。  ◆郭１の土塁。◆実は土塁の内側にも石積みが積まれているようなので探すとこれか？見えにくくなっています。  ◆郭１の中心部にある史蹟 小倉城趾の城碑。◆郭１の北半分。  ◆郭3に向かう東虎口。 後でここから戻ってきました。◆こちらは大手に向かう北虎口です。  ◆現在も石積みが良く見える北虎口。◆外側より見た北虎口。  ◆北虎口から降りていくと大手と推定される枡形虎口。ここには埋門があったようです。屈曲する城道の奥には下からでは見えない隠郭が備えられています。◆この場所が埋門跡です。  ◆枡形虎口に残る石積み。◆東から南に回りこみ東腰郭経由で郭3を目指します。  ◆東腰郭に残る石積み。◆ここからが最大の見どころ郭3の外側に築かれた石積みが見えてきました。  ◆郭3の石積みは総延長が100mにも及ぶとのことで，関東の中世城郭では日所に珍しい存在。◆石積み近景。平たい緑泥片岩を中心としてレンガのように積んでいる様子がわかります。  ◆郭3と郭1の間にある堀切。岩盤を削ったようになっています。◆堀切越しに郭3を見る。この後は郭1（本郭）の東虎口から戻りました。武蔵国の中世城郭では他に例を見ない長大な石積みを見ることができるお城です。比企城館跡群はそれぞれが近い位置にありますのでセットで訪問するとよいでしょう。大きな地図で表示 お城巡り ブログランキングへ にほんブログ村FC2 Blog Ranking close

第381回：[武蔵]小倉城（関東では貴重な石積みが残る中世城郭）