第355回:楽々前城(畝状竪堀が良く残る垣屋氏による巨大中世城郭)の詳細

第355回:楽々前城(畝状竪堀が良く残る垣屋氏による巨大中世城郭)
こにるのお城訪問記
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記事タイトル 第355回:楽々前城(畝状竪堀が良く残る垣屋氏による巨大中世城郭)
概要

訪問日:2017年7月楽々前城は兵庫県豊岡市にあったお城でます。読み方が難しくささのくまじょうと読みます。応仁の乱までは絶大な権力を誇った山名氏の重臣である山名四天王の一つ垣屋氏の居城と知られます。築城時期は14世紀末から15世紀前半の応永年間に垣屋隆国により築かれたと伝わります…… more が定かではありません。戦国時代に入ると垣屋氏はこの城を本拠地として守護家である山名氏と対立し戦闘を行いました,1512年頃に垣屋光成が鶴ヶ峰城に居城を移しましたが,その後もこの巨大な規模を誇る城は垣屋氏の重要拠点として機能したと考えられています。  ●楽々前城は標高300m,比高でも230mの山塊に築かれおり,主要部である南城と古城とも呼ばれる北城を合わせて1km程度の城域を誇る巨大城郭です。●最大の欠点は重要な城郭であるにも関わらずこれといって整備された登山道が見当たらないことです。今回は道場ダムの管理施設付近に車を置き北側からアクセスしました。  ●お墓の横を進みます。●この辺りから右に入り無理やり直登しました。  ●登り始めの有様です。 とにかく上に上っていく。●途中にあった石積みは明らかに人工物なのですが,城域からは少し外れていますので近世以降のものかもしれません。  ●直登を終えると,明らかな削平地に取りつきました。城域の北端のようです。段上の曲輪と切岸を確認することが出来ます。●もう少し登ります。  ●この曲輪は北城や古城と言われる部分の中心的な曲輪です。最も古い時代(南北朝期)の遺構と考えられ,標高170m弱の場所に築かれています。●北城に残る竪堀。  ●北城からの眺望。●北城の南端に残る土塁。  ●土塁の下から見ると垂直の切岸となっていました。●北城から南城へは少し距離がありますので,さらに登っていきます。  ●この城の中心となる南城の北端の曲輪に到着。●数段の小曲輪の後,右に土塁のある先は竪堀に制限された狭路となっておりここに門があったと推測されます。  ●門の先を制限する竪堀。●さらに進みますと堀切から続く竪堀。この辺りから竪堀が増えてきます。  ●こてあ東斜面の竪堀。●見張り台の様になった独立した位置にある曲輪は土塁で囲まれていました。  ●この土橋を超えるといよいよこの城の見所である防御施設が連続します。●西斜面に巨大な畝状竪堀群が見えてきました。  ●これは凄いウネウネ。この城の最大の見所と言えるでしょう。●竪堀の一つ一つこれくらいの深さで残っております  ●別の角度からの畝状竪堀群。●畝状竪堀群の付け根にある曲輪より先に進みます。  ●切岸の東下を進むと写真の曲輪に到達します。この曲輪にも土塁が築かれています。●折り返すと切岸の上に当たる比較的広い曲輪で高さもあり,畝状竪堀群を見下ろす位置にあります。  ●これは礎石跡でしょうか,加工されたと思われる石がありました。●さらに南に進みます。  ●主要部の周囲に取りつきました。主要部から北東に伸びる尾根に築かれた曲輪群で,この切岸は15mもあり城内随一の高さを誇ります。●さらに北東方面に階段状の曲輪が伸びていきますので,少し降りてみましょう。  ●北東尾根から振り返ると写真の様に各曲輪の切岸を見ることが出来ます。●こちらは南東方面尾根に築かれた堀切です。  ●主郭の南東下曲輪に残る石積み。●主郭南東下の曲輪です。  ●主郭の様子。標高300m以上の高所にあります。●主郭の北西側の曲輪群には屋敷跡と思われる多くの石積みを見ることが出来ます。  ●苔むした石積み。●ここの石積みは二段に築かれていることが分かります。  ●元来た来た方面に向かって階段状の曲輪群を下りていきました。●登城口付近に戻ってきたのですが,位置がずれたみたいで写真のような草の中を強行突破。直ぐに脱出できましたけど。歴史的には山名四天王 垣屋氏の居城であり,但馬を代表する広大な城域,良く残る畝状竪堀等 見所満載の重要城郭にも関わらず,入口のところでどこから登って良いかもわからない不親切さ。何でもう少し整備しないのだろう?大きな地図で表示 お城巡り ブログランキングへにほんブログ村FC2 Blog Ranking close

第355回:楽々前城(畝状竪堀が良く残る垣屋氏による巨大中世城郭)
サイト名 こにるのお城訪問記
タグ 兵庫県の城郭
投稿日時 2020-02-16 01:00:02

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