美濃 野尻城  曲輪を囲う周線土塁が美しいの詳細

美濃 野尻城  曲輪を囲う周線土塁が美しい
久太郎の戦国城めぐり
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記事タイトル 美濃 野尻城  曲輪を囲う周線土塁が美しい
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美濃 野尻城 (岐阜県郡上市和良野尻・小山)新春を迎えまして、新しい一年が始りました。。皆様におかれましては充実した年になることを心からお祈り申し上げます。自分も相変わらずのマイペースを大切にした行動的な年にしたいと思っております。昨年末は仕事納めの日に営業用のトラックが突然の故…… more 障・・(-_-;)。年明けにならないと修理にも出せない、という不運での年越しとなりました。そんなアクシデントも「開き直り」で乗り切ってやる!、と強がってみたりもしますが・・。「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」・・と・・そんな決意の欠片も持ち合わせてない軟弱者・・。ちゃっかり両手合わせてみても願っている内容は違い過ぎる。鹿之介さんには遠く及ばないな・・。さて、昨年末は郡上市の旧明宝村エリアの城郭を訪ね歩きました。今回からはその足運びで郡上市の旧和良村を訪ねるという流れです。まず最初は和良の代表郭、野尻城に行ってきました。野尻城の麓、「九頭の宮」戸隠神社を目指します。周辺はパワースポットとして見所に溢れています。天の岩戸の欠片と伝わる「重ね岩」、「一本杉」や「夫婦杉」・・。時間に余裕があったら寄ってみたいスポットばかりです。説明版の中には「野尻城址」と「境城址」の表示もちゃんとありますよ。戸隠神社の西から散策できます。獣除けフェンスをセルフで開閉、少し歩くと案内標示があります。まずは出丸に到着します。出丸は不整形のようにも感じますが50メートルに及ぶ平地があります。曲輪尻はやや堀切状になっており、ここも城郭の出城として機能したのでしょう。ここから西へ辿り、野尻城の主郭部へ進みます。またここから北の尾根を辿ると、境城へと登るルートになります。(境城と太鼓部屋砦については次回以降改めて記事にしたいと思っております)この地域には同じ山塊内に3つの城郭址が確認されているのも特徴です。ここ野尻城、境(山)城、太鼓部屋砦の三城砦との関係性も興味深い所です。見上げると出丸方面に向かって伸びる竪堀がくっきりと現れます。主郭内に到着。説明版と城址碑が立ちます。野尻城は室町期の和良遠藤氏、遠藤清左衛門胤善の創始と伝わります。後、美濃守護代斎藤妙椿の郡上侵攻、飛騨より三木氏の郡上侵攻を受けます。関ケ原の戦い前には遠藤慶隆の八幡城奪回戦の陣宿としても利用されたようです。ヘディングアップの縄張り図は初心者には解りやすいかも。城址碑を見ながらの横堀、こりゃたまりません。心躍る瞬間。本曲輪と西郭との間は明確な堀切で仕切られています。西曲輪は説明版では「二の曲輪と三の曲輪」として扱われています。しかし厳密には3つの空間で成り立っている一連の曲輪と言えます。外周が累線土塁で囲われている様子が観察できる郡上郡では珍しい遺構です。かなり埋まってますが天水池(或いは井戸跡?)の跡と思われる穴。西曲輪先端部の土塁。西曲輪外周を累線土塁が囲みます。上部から見下ろした西曲輪の内部。黄色矢印には不明瞭ながら虎口があった形跡が見られます。この方面からの大手ルートがあったものと推測できます。これ程の塁線土塁は郡上郡では他に見当たらない注目の遺構と言えます。西曲輪から見た本曲輪間との堀切はなかなかの圧巻です。堀切を渡って本丸へ。本丸も一部を除き外周を土塁で囲う形になっています。削平もしっかりとされ周囲の切岸も一段とよくかけられています。最高所だけあって三方の遺構の繋がりが確認できます。先程通ってきた本丸南側の堀底もくっきり確認できます。本丸周囲の切岸の様子。手前にはわかりずらいですが竪堀が。野尻城はさほど広くないコンパクトな縄張りですが土塁普請量が多いのが特徴です。特に西曲輪は戦闘守備に対する備えが強く感じられます。どの時期に誰の手によって今の姿になったのでしょうか・・。恐らく戦国末期から関ケ原前後の改修時期と思われます。飛騨から侵攻を受けた際に三木氏はしばらくここ和良の地に駐屯していたようですし。また尾根の北東山上につながる境城、北にある太鼓部屋砦との関係性も大ありでしょう。野尻城のみを見学しただけでは自分なりの答えはとてもだせません。・・ということは、必然的に3つの城址を見学する、ということになります。こんなラリー訪問、ワクワクしてきますね~。Ⓢの戸隠神社の駐車場をお借りしました。もちろん登城前には参拝させていただきました。神社の西口に散策路入口の標柱が立っているのでそこから辿ります。獣除けフェンスはセルフ開閉します。Ⓖは野尻城の主郭部です。注意事項!野尻城の麓周囲一帯はぐるっと一周に獣除けフェンスが取り巻いています。出入りができるのはここの散策路だけなのであらぬ方向に下山すると大変な目に遭います。必ずこの散策ルートで行き帰りしてください(←酷い目にあった自分の精一杯の主張です(-_-;)) close

美濃 野尻城  曲輪を囲う周線土塁が美しい
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 郡上市の城めぐり
投稿日時 2020-01-20 17:20:02

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