美濃 天狗ヶ城  「城歩き」の気分で「山歩き」の詳細

美濃 天狗ヶ城  「城歩き」の気分で「山歩き」
久太郎の戦国城めぐり
ページの情報
記事タイトル 美濃 天狗ヶ城  「城歩き」の気分で「山歩き」
概要

美濃 天狗ヶ城 (岐阜県山県市葛原・天狗城)紅葉にはまだちょっと早いようですが山歩きにはいいシーズンになってきました。今回訪れたのは山県市の天狗ヶ城です。「城」という名が付いていますが、城の伝承がある「山」と聞いていました。ん~ん、だったらパス!・・、という訳には参りません。「城…… more 」なのか、そうじゃないのか、実際に登ってみて納得して判断したい・・。遠回りの人生を歩んでいると、こうなります・・。なので今回は「城めぐり気分」で「山歩き紀行」ということになります。国道418号線、葛原の市井集落からのルートで登ってみます。(バス停横の空きスペースには駐車しないようにしてください)この「天狗ヶ城」、地元では「てんがじょう」と読むそうです。道を尋ねた方々は皆々そう発音されていました。たしかに「てんぐがじょう」より威風もあっていい呼び名ですね。案内版によると天狗ヶ城までは2.8km、約1時間30分の時間を算出します。自分の場合、登りの山道をゆっくり歩くのに1km/30分を目安にしています。もちろん小休憩や写真撮影時間等も入れてのゆったりとした時間枠です。これがトレイルランニングだったりすると1km/8分あたりになるでしょうか。先ずは登り口の貴船神社を目指しますが・・、これがわかりずらい!車でのお越しでしたら坂を登りきった奥の右側空き地に駐車できます。地元の人に登り口を尋ねて、細い民家の間道を抜けていきます。このあたり今一つ案内不足のような気がしますが、ま、秘境とはそんなもの。何はともあれ、やっと探し当てた貴船神社。第一関門クリアっす。ふと見ると、山裾に登山口標柱を発見、ここから登山道のようです。この標柱まるで山肌の倒木模様に擬態しているようです。「ここだよ、見つけてくれ。」そんなオーラを感じました。「天狗ヶ城登山口」となんとか読み取れます。出会わないことを祈るばかりです。尾根に出るととても歩きやすい気持ちいい山道になります。 山仕事で使われているのでしょう、踏み跡がしっかりと残っています。所々に大木の倒木が行く手を遮りますが、とても見通しがいい森です。鳥のさえずり、木々が風にそよぐ音、・・そして鳥獣が逃げていく音!久し振りに味わいます。途中、可愛らしいお地蔵様にお会いします。ここでちょい休憩します。お地蔵様は大正時代に置かれたもののようです。峠道を介して山で隔てられた集落と集落を結ぶ道として利用されたのでしょう。なんとなく語りかけたくなる、そんなお地蔵さんでした。さらに登って行くと天狗ヶ城方面と神崎方面に抜ける分岐点に到着します。松の木の根元に石の道標があることに気が付きます。どれどれ(._.)、えーっと・・「右 神崎道」で・・。「左 山道」?・・。・・でしょうね!途中に景色が開ける鉄塔を通過します。さらに進むと、ちょっと城っぽいような自然地形もあったりします。(奥の法面が切岸、手前の窪みが堀切、みたいなみたいな) これなどほぼ土橋にしか見えない。山道の脇には所々に補強の石垣も見られます。そしていよいよ「手取岩」と呼ばれる巨石に到着。地層のいたずらでしょうか、ミルフィーユのように見える岩。登山道を立ち阻むかのように鎮座しています。左側から回り込んでいくのですがまるで「城門」のような存在感がありますね。いよいよ近づいてきたようです。松宇土頂部方面と天狗ヶ城方面との分岐点です。山頂部には見通しがよい広~い平地が広がっています。長さは90メートルほどあり確かに一見すると城の曲輪のように見えてきます。平地の部分が多少ならされているように感じるからです。しかし一帯はやはり自然地形で城郭として手を加えられた形跡はありません。設置されている説明版と哀れに朽ちた木柱。砺波山の戦いで敗走し討ち死にした藤原長門守家次の残党ら平家落人が籠ったそうです。天狗城に拠って決死の戦いをした結果この土地に土着したと言う伝承が残っています。しかし越中からここまで逃れてくる点はなかなか理解できませんが・・。とりあえず現況をお伝えしたいと作図してみました。山頂一帯は確かに自然地形ですが「籠る」ことはできそうなスペースがあります。西の尾根伝いををずっとずっと伝っていくと根尾方面に出ることも可能です。麓の谷筋を通るよりも尾根を伝ったほうが安全かつ速いという点は注目できます。山道側面を補強した石垣、踏み固められた尾根道、広々とした頂部・・。伝説の天狗ヶ城はやはり「城」ではないと思われます。が、ここにはかつての昔の人々の気配を感じることができる空間がありました。実はもう一つある「裏手取岩?」は天狗ヶ城の北尾根を下った窪みにあります。手取岩を大手門に見立てられるのなら、こちらは搦手門といったところでしょうか?Ⓢは麓の駐車場を示します。できれば付近の方に一声かけておくと良いと思います。登城口である貴船神社までの道も教えて頂けると思います。レ点は貴船神社を示します。Ⓖが天狗ヶ城のある山頂部です。じっくりと登ることで山に浸り、昔の人々の生活に想いを寄せてみたいものです。 close

美濃 天狗ヶ城  「城歩き」の気分で「山歩き」
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 山県市の城めぐり
投稿日時 2019-11-15 01:20:02

「美濃 天狗ヶ城  「城歩き」の気分で「山歩き」」関連ページ一覧

新着記事一覧

<打込み接・布積み(関八州)> 江戸城、小田原城、佐貫城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、昨日から、下記の分類表「①②-(4)打込み接・布積み」の石垣を導入しているお城を、再び日本の北から南にかけてご紹...
シロスキーのお城紀行
2022-09-26 01:00:04

中城城 日本100名城 沖縄 路線バスで行く世界遺産5城 5-4


hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
 ◆中城城 三の郭の石積 またかなり間が空いてしまいました。引き続き3月中旬に久々に沖縄、世界遺産5城を2泊3日で路線バスを利用して...
hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
2022-09-25 14:40:05

<打込接・布積み(奥羽・出羽)> 弘前城、盛岡城、仙台城、会津若松城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、「①②-(3)打込み接・乱積み」を日本の北から南まで展開しているお城の写真をお届けしてきましたが、昨日で一応終了...
シロスキーのお城紀行
2022-09-25 02:00:03

讃岐小豆島 星ケ城  西峰と東峰から成る素晴らしい眺望の山城


久太郎の戦国城めぐり
讃岐小豆島 星ケ城 (香川県小豆郡小豆島町安田・星ケ城山) <県指定史跡> <ちょっと小豆島まで行ってきます・②>坂手港から安田館を訪問した後...
久太郎の戦国城めぐり
小豆島の城めぐり
2022-09-25 01:40:03

第439回:江馬氏下館(北飛騨における江馬氏の繁栄を示す城館跡)


こにるのお城訪問記
訪問日:2021年11月江馬氏下館(えまししもやかた)は岐阜県飛騨市にあった城館です。江馬氏城館跡の一つとして国史跡に指定されています。北飛騨の雄...
こにるのお城訪問記
岐阜県の城郭
2022-09-25 01:20:03
;