2019年6月16日 滝山城跡景観回復・維持作業 「前に出すぎは転落注意!」 の詳細

2019年6月16日 滝山城跡景観回復・維持作業 「前に出すぎは転落注意!」
NPO法人 滝山城跡群・自然と歴史を守る会 公式ブログ
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記事タイトル 2019年6月16日 滝山城跡景観回復・維持作業 「前に出すぎは転落注意!」
概要

2019年6月16日 滝山城跡の景観回復作業を実施しました。雨あがり、日中は暑くなりそうな澄んだ空気の朝。「中の丸」から多摩川方面の景色も夏の濃い緑色になりました、初夏ですね。5月は都合により下草刈りを実施しなかったので2か月ぶりの作業です。今回は大学生のボランティアさん11名が…… more 参加、若い力に期待します。作業場所はというと・・・「大馬出」の前面にある広大な無名の曲輪。実はこの場所、下草刈りの作業現場としては初場所・・・未開拓地です。しかも、「滝山城の大手口はどっちだ論争・天野坂 or 鍛冶谷戸?」に関わる場所、下図の四角で囲った曲輪です。以前はどうにかこの曲輪の中に入ることができて土塁の存在を目視できたのですが今は篠竹が密集して入れる状態ではないです。そんな状態のままなので滝山城跡に訪れてこの曲輪の中に入ったことがある方はごく少数ではないでしょうか?ところで理事長からの作業についての事前連絡メールに作業現場の曲輪のことを「お屋敷跡」と書いてあったのでなぜそう呼ぶのか尋ねたところ地元でこの曲輪のことを「お屋敷跡」と呼ぶ方がいらっしゃるとのこと。これは興味深い・・・ですよね。もしからした今後、滝山城の図などにこの曲輪のことを「お屋敷跡」と表記することがあるかもしれません?????さて、作業の方はどうだったかというと「お屋敷跡」の全域に密集している篠竹の除去を「大馬出」側から刈り払い機を投入して作業を始めました。しかし密集した篠竹の中での作業は、体や機器にツル状の植物が絡みつき身動きできなくなることもあります。暑さで体力が持続しないのもあり思うように作業がはかどりません。大学生達が頑張ってくれたものの午前が終わった時点で手前側がキレイになっただけです。【写真1】左側が「お屋敷跡」の作業前、右側は空堀です。作業開始時の状態、この篠竹が奥まで続いています。【写真2】午前11時頃の状態です。どこを刈ったの?作業が進んだように見えません。【写真3】12時頃の状態です、少しだけ開けてきました。【写真4】15時 作業終了の頃です。写真2・3の状態と比べると3~4m位前に進みました。しかし、これは「お屋敷跡」のほんの一部分にすぎません。手前を刈ったら空堀の中が少し明るくなりました昼の休憩中に思いました。「これでは作業終了時に成果を感じることができない」と・・・会員のK君からのリクエストもあり、午後は、「お屋敷跡」の「池あと」側 曲輪の端の部分を輪郭を出すイメージで通路を造るように奥の方まで刈り進むことにしました。(土の城整備のポイント ♪ 端をキレイにすると遺構の輪郭が出で見栄えよくなります)「お屋敷跡」の「池あと」側の端は土塁のようです。この土塁の上を刈り進んだのですが、曲輪の内側は密集した篠竹で高低差がわかりずらくここが土塁と認識しずらい状態です。そして、たどり着いたところが図の矢印の部分「堀切」の上です。ここからほんの少し進み降ると土橋に出ます。この堀切、深さがありV字に切れこんでいます。全く整備されてないので草木が茂り廃木が転がっています。写真では全景がわかりずらいですね。しかし整備したら見事な堀切が蘇るでしょう。「お屋敷跡」、池あと側の曲輪端部分、ここから刈り払い機で踏み込み通路を造ります。写真が何だか分からないと思いますが通路入り口ができました、ここから先に入って行けます。「お屋敷跡」の端にこの通路が続いています、ここを辿ると堀切の上に出ます。篠竹が密集していて右側の曲輪のなかと自分のいる土塁との高低差を認識しずらいのですが人が入ってみると今自分が立っているところの方が高いことが良くわかります。たどり着いた堀切の中です土橋の上から堀切を見る:左側が「お屋敷跡」堀の中から:右側が「お屋敷跡」崩れている個所もありますが、部分的に当時のままが残っていると想像できる個所もあります。「お屋敷跡」の整備に関してはただ真ん中から刈ってもダメなことが分かりました。まずは曲輪の土塁が浮き出るように刈り、外側から内側へ攻めるのがよさそうです。そして堀切を整備しなければ!今後数回にわたり「お屋敷跡」の整備をする予定ですが完了するまで時間がかかりそうです。そして「滝山城の大手口はどっちだ論争・天野坂 or 鍛冶谷戸?」の手がかりはあるのか?これからの暑い季節、日陰がほとんどない「お屋敷跡」での作業はちょっと酷かもしれませんが「新たなヤリガイ」ができたと言ったところです。もし、この記事を見て「堀切を見に行く!」という方は、「お屋敷跡」に造った通路は、歩けはしますが今はまだ篠竹などが倒れたまま、このあと1週間…2週間…3週間すれば草がまた伸びていることもあります。廃木なども転がっている状態ですので通行には十分注意してくださいね。通路とは言ったものの滝山公園の園路ではありません。転倒して怪我をしないよう慎重に歩いてください。また、堀を見たさあまり前に出すぎて堀に転落されぬよう注意願います。「堀に転落事故」、これ城好きの人にありそうなんで一応書いておきました   close

2019年6月16日 滝山城跡景観回復・維持作業 「前に出すぎは転落注意!」
サイト名 NPO法人 滝山城跡群・自然と歴史を守る会 公式ブログ
タグ 下草刈り日誌
投稿日時 2019-06-19 01:20:03

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