大和郡山城登城! 続日本100名城 12城目  数多くの転用石が使用された石垣群~其の二(完)の詳細

大和郡山城登城! 続日本100名城 12城目  数多くの転用石が使用された石垣群~其の二(完)
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記事タイトル 大和郡山城登城! 続日本100名城 12城目  数多くの転用石が使用された石垣群~其の二(完)
概要

大和郡山城 別名: 雁陣之城 所在地: 〒639-1011 奈良県大和郡山市城内町2 城地種類: 平山城 築城年代: 天正8年(1580) 築城者: 筒井順慶 主な関連施設: 柳沢文庫(スタンプ設置場所) 文化財史跡区分: 県指定史跡 天守台高石垣 2017年4月6日の「城の日…… more 」に財団法人日本城郭協会が続100名城を発表 しました。奈良県からは宇陀松山城と " 大和郡山城 " が選ばれました。 続100名城は幾つか登城済みですが、スタンプを押したうえで登城数を カウントしたいと思います、今回行った大和郡山城を登城 12城目とします。 大和郡山城概要:  天正8年(1580)に筒井順慶が城主となり、その後天正13年(1583)に豊臣秀吉の弟、秀長が100万石で入城しました。その際に100万石の城に相応しくする為に周辺各地から多くの石材が手当たり次第に調達され、現在の転用石が数多く見られる見事な石垣群が完成しました。その後、明治維新をむかえるまで城主は23~24代入れ替わり現在に至ります。 其の一では主に本丸の外周をメインに探索しました、其の二では本丸内に入り天守台を中心に見事な石垣群を見て行きたいと思います。 竹林橋跡 二の丸から本丸(天守郭)へと行くために橋が架けられていました。 正面部分には竹林橋櫓(台所橋櫓)があり、その両脇からずっと多門櫓 が続いていたそうです。   白沢門櫓台石垣跡 其の一で紹介した「極楽橋」の本丸側にあったとされる櫓台です。 2019.3.31日まで整備工事のため立入禁止となります。   工事現場の看板の近くに発見しました、続日本100名城選定おめでとう ございます。   郡山城説明看板 とても分かり易い説明看板です、この文字数で解説してもらえると とても助かります。   柳沢神社 社務所を過ぎて北側に進むと、丁度本丸(天守郭)の中心ぐらいに こちらの神社があります。   天守台石垣 神社の先(北)へ進むとこちらの天守台が現れます、ここを右手に進む とボランティアガイドの常駐スペースがあり、縄張図などの資料を入手 できます。   位置的には天守台北西になります、ここから見ると隅石が算木積っぽく なっているのが見てとれます。(発展途上の算木積ですね)     発展途上とは言いましたが、よ~く見ると隅石が長辺、短辺と交互になって います。つまり筒井順慶や豊臣秀長の時代に積まれた物ではなく、それ以降 に積まれた石垣か?   厩向櫓から  この濠向こうが厩郭となるので、ここが厩向櫓となります。 ここまでは濠に水があるのですが、馬場先門跡まで行くと水が無くなり ます。   位置的にはこちらとなります。   厩向櫓から下を見ます、北側に行くにつれて水が少なくなっています。 つまり北側の堀底のほうが、浅い(高い)という事でしょうか?   羅城門の礎石 天守台の北東に位置するこちらの隅石(色の違う下三段の石)が噂の 平城京羅城門の礎石を転用したものと伝わっています。   "さかさ地蔵" 説明看板 ここ郡山城でもっとも有名な転用石、「さかさ地蔵」の説明となります。 文字が小さく見にくいので、アップしてみます。   石垣の表面だけでも750基!見えない部分も入れればいったい幾つの 転用石が使用されているのか?まったくもって驚きです。   " さかさ地蔵 " なぜこのように斜め下に突っ込まれているのかと言うと……。 足の裏の平な面が石垣の表面に四角い石として出るように、この向きで 押し込まれています。(なんと罰当たりなっ!)   月見櫓跡からの景色 天守台石垣の東に位置する「月見櫓跡」から東側を見てみます。 この写真をみれば一目瞭然、濠の幅と深さが凄い事になっているのが 分かると思います。(このハンパ無い土木量に感動すら覚えます)   こちらは天守台横(東)から濠越しに城址会館を見た時の写真です。 見て下さい!この濠幅を、とてつもない土木量です。   月見櫓跡から北側を見てみます、「 雲が低い!」秋の空はとても高く 感じます。   幻の天守 城跡でよく耳にする、" あるある話 " に「天守は存在したのか?」と いうものがあります。ここ郡山城においてはどうやら存在していたら しいです、おめでとう御座います。   こちらがその礎石となります。   数々の転用石 石垣の下部に明らかに転用石と思われる石材が使用されています。 この様に、ここ郡山城には数多くの転用石が石垣に組み込まれています。 では、他の転用石も見てみましょう。   天守台をパッと見ただけで、これだけの転用石が目に飛び込んできます。     こんな物もありました、" 梵字 " が刻まれた転用石です。   ボランティアガイドの方が説明してくれました、梵字の刻まれた石材 は「五輪塔」の一番下の部分で " 地 " をあらわしているそうです。 要するにこれは墓石という事になります。   先程にも紹介しました、平城京羅城門の礎石と伝わる転用石です。 伝承どおり、本物だとしたら凄い事ですね。   ご当地グルメ 奈良県の名物で「柿の葉寿し」といいます。 柿の葉寿し概要: 柿の葉寿しとは、奈良県や和歌山県、また日本海側の石川県や鳥取県 などで食されている郷土料理で、魚を塩でしめてから柿の葉に包み 重石などで余分な空気を抜き発酵を促した食べ物。   柿の葉をめくって中を見ると、こんな感じになっています。 酢と柿の葉のタンニンによって防腐効果があり、数日間持ちます。   スタンプ押印 スタンプ設置場所:柳沢文庫(竹林橋を右折した先の毘沙門郭内) スタンプの状態: " 良 "  屋内管理で状態はとても良い。 スタンプの印影: 本丸・天守台石垣の印影となります、なかなかの         デザインです。   大和郡山城 見所ポイント: 本丸、二の丸、天守台石垣、本丸石垣、転用石、濠、向櫓、追手門、等 駐車場:城址専用駐車場はありません。追手門前に数台駐車可(無料?) 総評:豊臣秀吉の弟、秀長が城主となり、それに相応しい城(100万石)として大改修が行われ本丸を中心に二の丸、三の丸と豊臣家の権力と財力を誇示するが如く、大城郭へと変貌をとげました。その際に急ピッチで進められた拡張工事において、近隣の神社・仏閣、墓地等から手当たり次第に石材が集められ、数多くの転用石が石垣に組み込まれました。ここ大和郡山城へ来ると、その大城郭の痕跡と圧倒的な土木量に感動と驚きを隠すことができません。そして何よりも楽しかったのが、見事な高石垣に使用されている " 転用石さがし " で、一日中転用石を探していたいっ!そんな気分にさせてくれます、こんな石垣好きにはたまらない城跡、大和郡山城へ週末あたり訪れてはいかがでしょうか。                                                                                                                                                                                                        close

大和郡山城登城! 続日本100名城 12城目  数多くの転用石が使用された石垣群~其の二(完)
サイト名 ゴルゴンのお城巡りとB級グルメの旅
タグ 奈良県の城 続日本百名城 近畿地方
投稿日時 2019-01-12 15:40:02

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