第308回:臼杵城(丹生島を要塞化した大友宗麟の拠点から発展)の詳細

第308回:臼杵城(丹生島を要塞化した大友宗麟の拠点から発展)
こにるのお城訪問記
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記事タイトル 第308回:臼杵城(丹生島を要塞化した大友宗麟の拠点から発展)
概要

訪問日:2017年1月臼杵城(うすきじょう)は大分県臼杵市にあった城です。豊後を中心に大勢力を誇った戦国大名大友宗麟(義鎮)が1556年頃 丹生島(にゅうじま,にうじま)に築いたとさます。県史跡に指定され続日本100名城にも選定されています。現在では市街地化埋め立てられ地続きにな…… more っていますが,当時は島全体を城塞し丹生島城と呼ばれていました。宗麟の晩年に大友氏は衰退の一途を辿りましたが,1586年 居城としていたこの城で島津軍率いる猛将島津家久の侵攻を撃退するという意地を見せています。(丹生島城の戦い)大友氏は宗麟の子である大友義統の時代に改易となり支配後は福原直高,続いて太田一吉が入りこの間に改修が進みました。1600年 関ヶ原の戦いで西軍についた太田一吉に代わり稲葉貞通が入封し,第2代の稲葉典通との期間に現在のような近世城郭といての臼杵上の姿が完成しました。その後,明治維新まで稲葉氏15代が治めるところとなりました。  ●三之丸のあった現在の市街地(陸地側)から当時は島であった二之丸の大手口方面。●手前の堀で陸地と島は隔てられていました。現地の案内板にあった当時の様子。左側の古橋から登城します。上方が北になります。現在の公園化された案内板。この場合は下からのアクセスということになります。  ●古橋口は大友氏時代からの大手口です。稲葉氏の時代に今橋口に大手が移っています。●古橋口からは鐙坂(あぶみざか)という狭く掘り込まれた道を登ります。  ●鐙坂の先には19世紀に再建されたという重箱造の畳櫓が現存建築物として残っています。●畳櫓の横にある井楼櫓跡(せいろうやぐら)。当時は城内では最大の二重櫓があり城下や街道筋を見下ろしていました。  ●帯曲輪にある時報櫓跡に移された鐘は原山時鐘と呼ばれ,1700年に鋳造されたものだそうです。●復元された大門櫓を抜けて二之丸へ向かいます。  ●二之丸の様子。第5代藩主の稲葉景通が二之丸御殿を築いてからは本丸に代わり藩政の中心となりました。●先ほどの井楼櫓跡の上部です。  ●二之丸には庭園も残っています。●二之丸の北にあった着見櫓跡。  ●大友宗麟公碑がありました。●これは二之丸南側にあった儀太夫前櫓跡。  ●本丸と二之丸を隔てる空堀を土橋で渡す構造なのですが,これは南側にある南空堀。稲葉氏時代に整備されそうです。●こちらは北側にある北空堀で大友氏時代からありました。  ●本丸の北西隅に残る天守台。現在は4m程が残っていますが,当時は7m程度の高石垣であったと。●天守台の上です。  ●本丸の様子。●本丸の正門になる鉄門櫓跡。枡形の石垣が良く残ります。  ●本丸の東端にあった亀首櫓跡からの眺望。当時は眼前まで海だったのですが,5-600mは後退しているでしょうか。●本丸から見る卯寅口門脇櫓(うとのぐちもんわきやぐら)。この重箱造の櫓は1855年建築の現存建築物で,鉄砲薬櫓とも呼ばれ弾薬庫としても使用されたそうです。  ●卯寅口門脇櫓の正面。ここから卯寅口(うとのぐち)に下りていきます。●途中にある卯寅稲荷神社。  ●卯寅口はこの井戸があることから井戸丸とも呼ばれたそうです。深さは10m以上あり海のそばにも関わらず真水が出ていたそうです。●卯寅口の全景。当時は海に直接つながる搦手口であり,緊急時には船で脱出することも想定していたようです。  ●上の門があった城の北面の帯曲輪経由で今橋口に向かいます。前方の櫓台は二之丸で見た着見櫓跡です。●こちらが稲葉氏時代に大手を移した今橋口です。  ●三之丸に残る稲葉家下屋敷です。国登録有形文化財に指定されており廃藩置県後に旧藩主の滞在書として1902年に建築されました。●稲葉家下屋敷に並んで立っている旧平井家住宅です。こちらは江戸時代の1859年に建てられた上級藩士の武家屋敷です。大友宗麟が晩年の意地を見せた城,特にゴツゴツとした岩山に築かれたような光景は圧巻です。島津家久の気持ちにでもなって海に浮かんでいた当時の姿を想像してみるのも良いでしょうね。大きな地図で表示 お城巡り ブログランキングへ にほんブログ村FC2 Blog Ranking close

第308回:臼杵城(丹生島を要塞化した大友宗麟の拠点から発展)
サイト名 こにるのお城訪問記
タグ 大分県の城郭
投稿日時 2019-01-06 04:00:03

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