庭瀬城/撫川城にゆく  其の弐:撫川城址の詳細

庭瀬城/撫川城にゆく  其の弐:撫川城址
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記事タイトル 庭瀬城/撫川城にゆく  其の弐:撫川城址
概要

岡山県岡山市にあります撫川城址です。当ブログ109城目となる撫川城址は、JR庭瀬駅より徒歩10分ほどで到着します。庭瀬城のすぐ隣にある城址です。濠跡が今も残っていました。その奥には野面積みの石垣も残っています。では土橋を渡り城址へ向かいましょう。正面の右手には土類が現存しています…… more 。撫川知行所総門です。この門は明治になって現在地に移築したものと伝えられています。1957年に県の史跡に指定されました。門をくぐります。境内です。現在は三神神社として整備されています。境内から見る総門です。説明板です。庭瀬城は、1559年に備中成羽城主・三村家親公が宇喜多直家公の進行に備えこの地に築きました。1600年戸川達安公が、備中国都宇郡と賀陽郡に2万9200石を与えられ、庭瀬城跡を改修して陣屋を置きました。しかし、江戸時代の1679年、庭瀬藩4代藩主の戸川安風公が僅か9歳で早世し、断絶します。そのため、戸川家は無嗣断絶で改易となりましたが、その名跡は弟・戸川達富が5000石にて、交代寄合旗本となり、家名だけは残しました。この5000石になった戸川達富の戸川撫川知行所が置かれたのは、撫川城跡となり、撫川陣屋と呼ばれました。一方で、庭瀬藩の他の領地は天領となったため、代官所が庭瀬城(庭瀬陣屋)に置かれました。そして、1669年には、庭瀬藩主として2万石で板倉氏が入封し、庭瀬陣屋を整備して使用しました。そのため、戦国時代にはひとつの城であったココには、旗本の撫川城(撫川陣屋)と、大名の庭瀬城(庭瀬陣屋)と2つの城として区別されることになり現在に至ります。鳥居をくぐります。三神神社拝殿です。境内の様子です。当時はこの地が庭瀬城の本丸でした。鳥居の手前には井戸跡がありました。境内から濠沿いを見ます。ここから見る先ほど見ました野面積みの石垣です。高さは四メートル強あります。南西方面の濠です。北西側です。この奥には櫓台らしき石垣の張り出しがありました。総門方面です。このまま総門へ向かいました。撫川城を後にし、庭瀬城址・撫川城址の周辺を散策します。庭瀬城址より南へ向かいます。庭瀬港の石碑がありました。庭瀬港は1192年ごろから内陸の港として栄えていました。橋を渡りました。ここは、戦国時代当時の撫川城の大手門跡でした。橋より西へ向かいます。橋の麓にあります雁木です。雁木は、江戸時代から昭和初期にかけて船への乗り降りや荷役のために使用されていた階段状の船着場です。堀の水面の上下に係わらず、船を接岸することができました。雁木の右隣にあります石は天秤石です。この天秤石は、平成19年10月1日庭瀬港の工事のため旧庭瀬港跡の外堀を浚渫した際、常夜灯近くの外堀底から出てきたものです。常夜灯の南100mくらいの所には、庭瀬藩板倉家の米蔵があったといわれており、この天秤石は米蔵の米を精米するときに使用されたものではないかと考えられています。法万寺川の説明板です。江戸時代には、この川が庭瀬城の外壕の役割を持っていました。当時の絵図も掲載されていました。橋を渡った先に表御門が当時はあったようですね。旧庭瀬港と常夜灯の説明板です。常夜灯に向かいます。常夜灯です。常夜灯が設けられたのは、1700年ごろと云われています。1818年に修復され明治以降もこの地で存在を示していましたが、1954年に台風によって倒壊してしまいます。しかし、再建を望む声が地元を中心に高まり、2008年に再建され現在に至ります。これで庭瀬城・撫川城散策は終了です。1つのお城が2つになった珍しいケースのお城ですので、セットでの攻城がおススメです。全体的にお濠(水路)が多く沼城感溢れるお城址でした。街全体が水路と湿地の面影を残していて歩いていても楽しい場所でした。この周辺には他にも様々な史跡が残っているようです。また来たいと思います。庭瀬城/撫川城にゆく【完】訪問日:2017年12月▽ ▽ランキングに参加しています。  応援(クリック)よろしくお願いいたします。   ⬅︎  クリックしてくださいね〜 にほんブログ村 次回予告:洲本城にゆく(淡路島) close

庭瀬城/撫川城にゆく  其の弐:撫川城址
サイト名 廃城にゆく
タグ 岡山県にゆく
投稿日時 2018-09-22 16:20:02

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