二本松城のなごりの詳細

二本松城のなごり
つわものどもが夢の跡
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記事タイトル 二本松城のなごり
概要

つわものどもが夢の跡今回の訪問は二本松城です。戦国武将好きなので、伊達輝宗・政宗父子と争った二本松氏の居城として訪問しました。しかし、そんな中世のなごりなど残っていません。江戸を通じて存続した二本松城は立派な近代城郭でした。日本100名城にも選ばれています。<箕輪門>二本松城のシ…… more ンボル的な門です。■室町時代中期の築城■奥州探題を命じられた畠山氏がこの地に入り、畠山満泰が当主となった時に現在の場所に城が築かれたようです。畠山氏が二本松氏を名のったのもこの頃ではないかと考えられています。満泰以降、二本松氏当主歴代の居城として約140年も続きました。■二本松氏と伊達氏■二本松氏、つまり畠山は足利氏の支流ですから名門家です。しかし奥州における地位確立という意味では、伊達氏や蘆名氏にはちょっと及ばなかったようですね。伊達氏の当主が輝宗の頃、二本松氏との関係は悪いものではありませんでした。まぁ適度に距離を置いて、お互いに出過ぎたことはしないという感じでしょうか。しかし若い政宗が家督を継ぐと、二本松氏との微妙な均衡は崩れてしまいます。この頃、米沢を拠点とする伊達氏、会津の蘆名氏、常陸の佐竹氏の3勢力による争いが激化しつつありました。どれも大大名クラスです。周辺の小大名にしてみれば、この三大勢力のどこと組むかで、運命が左右される状態でした。血気盛んな伊達政宗は、ライバルに良い顔をする小大名を許さず、容赦なく滅ぼしました。これに脅威を感じとった二本松義継は、昔から交流のあった政宗の父に歩み寄る姿勢を示し、交渉に訪れます。伊達輝宗との面会ば実現しますが、義継はなんと輝宗を拉致してしまいます。そのまま人質として二本松城へ連れ帰ろうとしますが、これを知った政宗に追い付かれ、二本松城に駆け込む寸前で戦闘となってしまいます。伊達輝宗は政宗に向かって「わしもろとも撃て!」と叫んだそうです。政宗は躊躇したものの、義継たちに向かって発砲を開始。万策尽きた二本松義継は、伊達輝宗を殺害し、自害して果てましたそうです。この話には諸説ありますが、どれも壮絶な話です。この戦い後まもなく二本松城は開城、まもなく嫡流が途絶えてしまい、名門二本松氏は滅亡しました。その後、伊達政宗はここ二本松城に片倉景綱や伊達成実といった実力者を城代として配置しています。重要拠点ということですね。しかし秀吉の「奥州仕置」により、伊達の支配は終了となります。<城内>歴史が長いので、いつの時代かわからない遺構をたくさん見かけました。■戦国期以降の二本松城■戦国の混乱期から江戸初期にかけては、蒲生氏・上杉氏・加藤氏と、支配者は次々に変わります。しかし1643年に二本松藩成立し、初代藩主として丹羽光重が入城すると、丹羽氏10代による統治が幕末まで約220年続きました。戊辰戦争の難局に際しても城主は丹羽氏です。丹羽長国でした。新政府軍に攻められ、1868年9月15日(慶応4年7月29日)に落城しました。<二本松少年隊群像>戊辰戦争で藩のために戦った少年兵の像です。こちらについては別途記事を投稿しましたので、良かったら覗いてみて下さい。→『記事へ進む』<説明板>そうとう広い城郭だったようですね。城そのものの廃城は明治になってから。この時、残っていた建物も全て破却されました。■霞ヶ城公園■長年かけて門や石垣が復元され、美しい城址公園となっています。<箕輪門と附櫓><高石垣><隅石><土の遺構><水の豊かな城内>水に困ることは無かったのではないかと思われます。以上、ざっとですが城内はこんな感じです。最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。-------■二本松城■-------別 名:霞ヶ城・白旗城築城年:室町中期(1441年頃)築城者:畠山満泰改修者:丹羽光重城 主:二本松氏・伊達氏蒲生氏・上杉氏・丹羽氏ほか廃城年:1872年(明治5)現 状 : 霞ヶ城公園 [福島県二本松市郭内]お城巡りランキング-----追 加-----<二本松神社>二本松駅の近くです。二本松藩の総鎮守として信仰されていました。-----おまけ-----<駅前の交番>なんとなく心が和みましたぼちぼち、帰りますかね close

二本松城のなごり
サイト名 つわものどもが夢の跡
タグ 城跡[東北]
投稿日時 2018-07-30 01:20:02

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