対馬 金田城  古代山城と近代要塞が併存の詳細

対馬 金田城  古代山城と近代要塞が併存
久太郎の戦国城めぐり
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対馬 金田城 (長崎県対馬市美津島町黒瀬・城山) <国指定特別史跡>国境の島・対馬の城郭めぐり その③ 金田城往路編(前編)  金石城と清水山城の次に訪れたのがここ金田城です。読み方は「かねだじょう」でもいいのですが、「カナタノキ」と読むと、より古代チックです。自分にとっては中学…… more 生の時の歴史資料集で興味を持ち、以来、憧れの城でした。また最近では城友さんの日向さんに「面白いですよ!」と勧められた漫画・・。そうです、『アンゴルモア 元寇合戦記』の影響を受けて、金田城への想いは募るばかり・・。ですので長年の夢が叶った訪城になりました。少しばかり長い記事になってしまいますので、写真だけの流し読みでも結構です。前編と後編の二部構成にせざるを得ません・・。著者・たかぎ七彦さん描く朽井迅三郎を主人公とする読み応えある、熱い攻防録。折しも、アニメ化が決定して、なんともタイムリーな時期でした。現地の対馬でもPR活動で盛り上がっておりました。宿では対馬ケーブルテレビで予告編がバンバン流れ、お土産にはコラボ商品があったり・・。現地ではシークレットポスターも配布されていたようです。(見たかった・・)さて、金田城は天智6年(667年)に大和朝廷によって築かれた朝鮮式古代山城です。斉明6年(660)、唐・新羅連合軍によって百済が滅亡しました。大和朝廷は百済復興を支援するために大軍を派遣するも天智2年(663年)の白村江の戦いで大敗。大和朝廷は朝鮮半島からの侵攻に備える必要に迫られました。対馬・壱岐・筑紫地方には防人を常駐させ、各地に古代山城を築いたのです。その中の最前線の山城が今回の金田城です。県道24号線から車両通行道で登山口までいけます。、といっても途中からオフロードとなります。(聞いてないんですけど・・)普通車やレンタカーでは下部を擦る恐れがあるので注意が必要です。レンタカーを利用した自分は途中の脇道スペースに停めて歩きました。本来ならこの石碑の所まで車で来られるようです。説明版のルート案内は登り口にパンフレットが用意されています。パンフレットは必ず手に取って欲しいものです。広大な城域ですし、他に訪れる登山者も少ないです(大変失礼ですが・・)。途中で迷わないためにも、また遺構の所在地を見落とさないためにもです。雨上がりだからでしょうか、このような滝も随所でみられました。右手には波穏やかな黒瀬湾が眼下に広がります。東南角石塁に到着。(これ!、これ!、写真でみたヤツや~ん)長~く連なるこの石塁は城域の中でも要にあたる部分。敵の攻撃に備え、張り出し部分も構築されていたようです。足場が良くないですが、ちょっと降りて見学してみます。高さ4m程の石塁は壁のように山全体を囲っています。古代からの石垣ですから崩落した箇所もありますが、それも城感ですね。積み上げ断面図がわかりやすいショットを1枚!(口(^▽^)o)。ここから北に向かえば城戸群遺構を見学できるコースになります。山頂に向かうが先か迷うことろです。自分は体力・気力があるうちに山頂へ向かうことにしました。少し山頂側に向かうと南門の跡があります。門柱を支えたとみられる4対の礎石が良好にのこっており、中には水抜き溝が掘られている礎石もあります。今後の更なる調査が楽しみなポイントです。山頂部に近い南西部の石塁です。(これもよく写真で見かけますね)先程の南門へと続いており、目視の限りでは延々と続いているようですね。それにしても、古代の人々がこれほどの規模の石塁をどうやって積上げたのか・・。・・自分が眺めている光景の向こうに当時の方々に課せられた苦労が偲ばれてなりません。山頂部手前の旧陸軍砲台跡地に到着です。大きな円が砲台の跡。結構・・生々しいです。弾薬庫や地下壕への施設もほぼ当時のまま残っていますね。リアル・ラピュタの世界に脚を踏み入れたような感じです。古来より近代まで国防最前線として重要視されてきたのですね。実は城山はここが頂上ではありません。ここからまた5分ほど登った先に山頂があります。以外と急な山道になるので今ひとたび気合が要ります。城山山頂部に到着です。細い山道を尾根伝いに登って行きます。ここまで誰かと一人ぐらいすれ違ってもいいのですが獣一匹とも遭わず・・。明日のマラソン大会ではたくさんのランナーさんと走ることになるのにこのギャップ!山頂部には「東武天皇」即位説のある北白川能久親王ゆかりの石碑もありました。山頂部からは素晴らしい絶景が広がります。そこには神話にある国産みの頃まで遡れそうな世界が広がっていました。この浅茅湾に点在する大小の島々と広大な海原、足下の密林とそれを包み込む空・・。山頂までの道のりはちょっと大変ですが、これが待っているのですから・・。・・すみません、ここらで休憩をいただき、次回の後半へ続きます。 close

対馬 金田城  古代山城と近代要塞が併存
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
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投稿日時 2018-07-23 02:00:02

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