訪問日：2002年4月，2016年12月地黄陣屋（じおうじんや）は大阪府豊能郡能勢町にあった城です。別名 地黄城とも呼ばれます。元々からこの地の在地領主であった能勢氏は付近の丸山城を居城としていましたが，能勢頼次は中々しぶとい人生を歩んでいます。山下城の塩川国満と争い，織田信長や…… more 羽柴秀吉といった勢力に対抗したことにより，一時期は城を失ってしまいます。どこを放浪していたか定かではありませんが，徳川家康に仕えることになり関ケ原の戦いで戦功をあげたことにより，故郷の能勢に復帰を遂げ，1602年よりこの陣屋を築きました。この後，能勢氏による支配は明治時代まで続きました。  【左】旧 国道477号線から少し入ったところ，西面が正面にあたります。【右】この陣屋にしては立派な大手枡形虎口が最大の見どころなのです。ところが，日曜の早朝に行ったにも関わらず2016年3月に廃校となった能勢町立東中学校の取り壊しのため，無粋な工事の看板があちこちに。  【左】そこで引っ張ってきたのは中学校現役時代 2002年の写真です。当時はお城への理解が今ほど高くなかったので，枡形に対する構図が悪いですね。【右】案内板や城碑も正面にあります。  【左】枡形を上方から見ています。【右】こちらが主郭の様子。テスニスコート等 色々あったと記憶するのですが。。。大分片付いてきているようでした。奥に重機がありますが，その横の鳥居に城碑があったのですが，近寄りがたい。  【左】校舎等は取り壊している途中でのようです【右】元に戻りまして，主郭は写真のような土塁で囲まれています。  【左】在りし日の城碑。能勢氏故城阯とあります。【右】これは城碑の裏くらいの石垣かな？  【左】主郭外側南西隅の石垣です。【右】こちらは石垣がかなり良好に残る南面。  【左】旧国道側の西面の石垣。折れをともなっており櫓台にも見えます。【右】北面の石垣。こちらはあまり残っていないのか高さがありません。  【左】北面にもしっかり土塁が残っていました。【右】南側からの遠景。  【左】能勢氏の菩提寺である清普寺（せいふじ）に来ました。山門は地黄陣屋からの移築とも言われますが定かではありません。【右】ここには能勢頼次をはじめとする能勢氏代々のお墓があります。家からそれ程遠くも無く，昔からの行動圏内であったこともあり，前の道を通るとふと寄ってみたくなる城跡です。最初に訪れたのは1997年頃だと記憶しています（デジカメの無い時代）。かつて能勢氏が治めたこの地の中心地であったはずですが，国道が外側のバイパスに付け代わり，中学校が廃校となり子供たちの声も消え，何か寂しくなった感じがします。大きな地図で表示 お城巡り ブログランキングへ にほんブログ村FC2 Blog Ranking close

第291回：地黄陣屋（能勢氏による城郭づくりの陣屋）