丹波 黒井城  山上に敷かれた異世界への詳細

丹波 黒井城  山上に敷かれた異世界へ
久太郎の戦国城めぐり
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記事タイトル 丹波 黒井城  山上に敷かれた異世界へ
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丹波 黒井城 (兵庫県丹波市春日町黒井猪ノ口山・城山) <国指定史跡>束の間のG.W 丹波・鬼将たちの城を訪ねて・その④ (最終回)今更ながらですが、「束の間のゴールデンウィーク」は丹波地方に駒を進めました。同乗してくれたのは弟クン、城への想いを出し惜しみしない兄弟です。サンライ…… more ズアニメの話に華を咲かせ、80年代の歌謡曲を語りながら・・。第4弾は丹波・黒井城です。時間的な都合もあり、ほぼ「ダイジェスト備忘録」的な記事です。重ね重ねお断りいたしますがご承知おきを・・。黒井城が築かれた猪ノ口山は全山が要塞化されています。麓からみても石垣がありありと確認できます。 黒井駅前にはお福、後の春日局の銅像がお迎えしてくれます。黒井城を落城させた明智光秀は重臣の斎藤利三を黒井城を任せます。利三の末娘として黒井城で誕生したのが福です。ご存知の通り、後年徳川家光の乳母となった春日局その人です。興禅寺は黒井城の下館と推定されているように雰囲気バッチリですね。登山口の駐車場の石碑。黒井城だけに黒いのが渋いなぁ・・。城跡への登り口は山麓にある黒井小学校と興禅寺を通り、ここから登るのが一般的。駐車場にはトイレ、自販機、登山杖、案内看板など登る前にいろいろ身支度できます。特に案内看板のイラストの赤井直正と明智光秀は必見ですね!イラストがかっこよすぎて説明が入ってこない・・。黒井城主として有名な赤井直正についてちょっと・・。自らを悪右衛門を称し、赤井氏の実質的な指導者として、氷上郡を中心に勢力を誇ります。『甲陽軍鑑』には「名高キ武士」として徳川家康、長宗我部元親、松永久秀らと共に、その筆頭として名が挙がっています。元々は織田信長に対しては上洛して丹波奥三郡を安堵されました。しかし、但馬の山名氏との交戦状態となり、山名氏の諸城を悉く落とし本城に迫ります。この事態に窮した山名祐豊は織田信長に助力を求めます。山名氏の要請で丹波に派遣された明智光秀。急ぎ但馬から黒井城に戻って迎撃態勢を整えた赤井直正。お互いに知力を尽くした戦いが展開されていきます。それでは登って行きます。途中、急坂コースとゆるやかコースに分かれます。行きと帰りそれぞれで通ってもいいかと。本丸までは登りに30分~40分をみておきます。頂上手前が一番キツイ・・。最初にお目にかかれる東曲輪の石垣に早くも心躍ります。はやる気持ちを抑えつつ、主郭部に向かっていきます。本丸南西部に向かって立ち並ぶ石垣。恐らく・・、石垣が好き、というお城ファンにとっては超どストライクではないでしょうか??この威圧感、この荒廃感、現代においても未だ戦いに備えているかのような存在感!黒井城の大きな魅力といってもよい、石垣から見ていきます。大胆な野面積ですが、隅部は算木積の交互積が確認できます。この石垣は天正年間に築かれた石垣と考えられています。赤井氏時代ではなく、その後の斎藤氏、堀尾氏時代だということです。本丸の虎口も石垣で固められています。主郭北東部には石垣は用いられず、赤井氏時代の面影が感じられます。主郭部が細長く切り立っっている様子がよくわかります。本丸です。山頂とは思われないほどキチンと手入れされていました。山頂からは360度のフル眺望が素晴らしいです!氷上盆地を見渡せる絶好のロケーション。既に八上城の波多野氏ら国衆を服属させて黒井城を包囲した光秀でしたが・・。突如として波多野氏が違背を示し、光秀の陣を突き、明智勢は総崩れとなりました。これを後世、「赤井の呼び込み戦法」と称しています。 直正は反織田連合の勢力とも積極的に親交を深め、毛利への丹波救援も催促していました。一旦は心ならずも織田方に降った丹波国衆とも密に連絡を取り合っていたようです。直正を武勇の士と共に、外交・根回しの丹念さといった面を窺い知れことができます。かつて明智光秀が呼びこまれた地には美しい田園風景が広がります。北西尾根先には千丈寺砦へと続く一大城郭。本丸と二ノ丸の間には堀址も見られます。一通り見学し終えたところで本丸での昼寝タイム。(写真提供:弟クン)通り過ぎていく鳥の声に身をゆだねて。ゆっくりと流れる雲を目で追って。となりで寝てる弟のほうから軽いイビキが・・。(笑)贅沢な五月の淡い時間が過ぎていきます。おっと、忘れそうでした、別名「保月城」の石碑です。(寝てる場合じゃない)「口」の部分が五角形になっている独特の書体に「いいじゃない(・∀・)↗?」心のずっと奥の方に残るであろう石垣を別アングルから。守護・細川氏、守護代・内藤氏の影響力を追い落とし、実質、第二勢力である波多野氏を上回り、丹波最大の勢力を築いた赤井直正。丹波国衆の代表として「自ら先陣を切るべし」とする戦人の姿を感じました。・・そんな丹波気風に忠実たらんとした行動力はまさに「名高キ武士」。弟クン、一緒に来てくれて本当にありがとう!(ちょっとぉ、カッコよすぎじゃなね?兄者より) close

丹波 黒井城  山上に敷かれた異世界へ
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 丹波の城めぐり
投稿日時 2018-06-06 02:20:02

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