ジャンル：中世山城所在地　：福島県南相馬市原町区泉舘前　・　雨堤　にまたがる一部お勧め度：★★☆☆☆難易度　：★☆☆☆☆駐車場　：なし登城日　：2018年2月城館位置：GoogleMap【来歴】築城時期・築城主とも不明ながら、相馬氏庶流の泉氏による築城と思われます。廃城時期は、安…… more 土桃山時代末と思われます。このころ、泉胤政が「私曲」（※不正に私欲満たすこと）を企てたとして、相馬義胤によって討伐の命が下されました。それを知った胤政は泉館を焼いて会津へ逃亡したそうです。その後、関ケ原の合戦の結果、相馬氏が改易されそうになった時に胤政はその命を撤回させようとして相馬氏とともに陳情を行い、仇敵であった伊達政宗の助力などもあった結果改易は撤回され、合わせて胤政は相馬への帰参が許されました。しかし彼は泉館を再興したわけではなさそうで、泉の地に屋敷を構えたそうです。【縄張】藪に覆われた部分が多く、確認できた範囲はわずかだけですが、主郭を中心に、輪郭式に縄張を配した小規模な丘陵を利用した山城の典型的な縄張であったと思われます。【写真】県道260号線沿いに目立たないながら案内の標柱が建てられています。東北電力の総合研修センター（関係者以外立ち入り禁止）を目指した方が早いでしょう。城址入り口に登る道の途中、馬がいました。館主の軍馬の末裔・・・ではなく、相馬野馬追のために飼われている馬ではないでしょうか。東北電力総合研修センター入り口付近に神社へ向かう参道があります。この参道を進んでいくと、右手にこのような祠がありました。井戸のようなものもあり、かつての水の手であったのではないか、と思いました。さらに先に進むと、用水路をまたいで山頂方向に向かう階段が見えてきます。雷神社の参道が山頂への道になります。その脇には城址標柱だったのではないかと思われる木柱が立てかけられていました。参道はすぐに階段がなくなります。城内通路らしさを感じさせる、うねりのある道です。左右には堀跡が残されています。右側。左側。藪のため深さはよく分かりませんが、現状はあまり深くはなさそうです。その上段には腰郭がありました。そのまま進むと主郭であろう雷神社境内に至ります。神社は祠というのがしっくりくる大きさで、土塁の上に祀られています。土塁の上から見たところ。写真左手側（東側）は藪となっていますが、境内地とほぼ同じ高さのまま続いているようで、主郭が十分に居住性の高い空間であったろうことが分かります。主郭の西方向。境内より一段高くなっています。土塁の上から見たところ。土塁と同じ高さで少々広目の空間はありそうです。おそらく主郭の一部として機能した場所か、それとも境内が二の郭でここが主郭であったのかもしれません。藪が多くて見れる・入れる場所は少ないながら、かなり原型をとどめているのではないかと思われる城館です。 close

磐城泉館