美濃 下麻生城  断崖絶壁!足元注意!の詳細

美濃 下麻生城  断崖絶壁!足元注意!
久太郎の戦国城めぐり
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記事タイトル 美濃 下麻生城  断崖絶壁!足元注意!
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美濃 下麻生城 (岐阜県加茂郡川辺町下川辺・遠見山) <町指定文化財>うららかな早春、「山城に出掛けたいよ~」、との気持ちを断固阻止する繁忙期・・。それでも気持ちに嘘はつけず、無理くりにでも時間を作るいとしき我が身・・。きちんと仕事をして、きちんと家事をこなし、胸を張っての城めぐ…… more りです。今回の訪城は飛騨川沿いにそそり立つ「遠見山」こと下麻生城です。屏風のような垂直な断崖上に備えられた天険の城砦です。少々、危険な匂いもしますが、冒険心、好奇心がそれを跳ね除けるのです。下麻生城の遠望、決してボルダリングに来わけではありません。人は勿論、獣さえも寄せつけない絶壁です。さて・・、どうやって登ったものか・・。この手の城跡はまずは登り口を探すことから始まるでしょう・・。麓の臨川寺さん墓地駐車場をお借りしました。お寺の方に線路を渡って川沿いに登っていく道がある、と教えて頂きました。(自己責任で)早速、装備をして登ります。沢を渡るそうなので長靴に履き替えます。すでに心が躍っている・・。この感覚、いいな~。何年か前には、この様な川辺町の木碑が立っていました。現在は腐って撤去されたそうです。(なんか最近この手のパターンが多い気がします)お寺の方も早く立て直して欲しいのですけど・・と仰ってみえましたよ、川辺町さん!しかし、以前のものですが写真を撮っておいて良かった~(* ´ ▽ ` *)江ノ川沿いを歩いていくと、可愛らしい水仙がお出迎え。砂防ダムの手前で左に降りて沢を渡ります。以外にも登山道にはテープが張ってあり迷わず頂上まで登れます。尾根に到着したようです。ここから左(南)に進めば断崖上へ、右に進めば(北)主郭部へと続きます。先ずは怖いもの見たさ、断崖上の物見台へと歩みます。おお~っ!素晴らしい展望です、飛騨川沿いと山塊先端部に米田城が見えます。対岸の下吉田集落と飛騨川上流沿いも視界に収まります。吾レ高台ニ独歩シテ兮俯シテ万里ノ山河ヲ観ル・・魏の曹操が詠んだ詩が頭をよぎります。絶景に心打たれ、しばし腰を下ろしてのコーヒータイム。・・ふと、足元を見ると、すくんでしまいます。これは落ちたらイッテしまうでしょう。尾根の両脇は断崖、ちょっとのつまずきさえも命取りになりそうです。感動と危険が隣り合わせのスリルを味わいながらのロック・クロス・オーバー。慎重には慎重を重ねての行動です。岩場歩きは「歩幅を小さく」が重要。小刻みな移動で安全を確保しつつ、移動します。段差の大きいところは、速やかに腰を下ろして脚を出す。さらに不安な場所では、身体を岩に向けて移動します。経験がモノを言っています。反転して、主郭部へ。昔は神社が鎮座していたようです。(八幡様、と地元情報)驚きました!(;゜0゜)岩山の山頂部にも関わらず、水量豊かな池が。尾根筋にある一条の掘切には土橋があります。(主郭側から撮影)堀切は東側が直竪堀となって落ち、西側が弧を描いて谷に落ちます。尾根筋から見ると堀切を渡るとすぐに急勾配になります。最高所には秋葉様が祀られ、台地となっています。頂部はそれほど広くなく虎口などのはっきりした姿は確認できませんでした。あとは数段の腰曲輪があったのでしょう、面影がみられます。先の堀切が唯一はっきりした城郭遺構になるでしょうか。縄張り図を示します↓。「遠見山」と言われるように物見施設の機能を重視したのでしょうか。頂部から西の下段部に展開する平場は水々しい池があります。削平の甘さは岩山山中に苦心して平場を造成した、とみるべきかもしれません。もしかしたら神社建設にあたって改変された、とも考えられます。下麻生城は稲葉彦六貞通によって築かれたそうです。天正16年(1588)に郡上八幡城に入城した貞通。山々に囲まれた郡上から平野部の状況を一早く知るために、また飛騨川沿いの美濃飛騨の動向を掴むために設置した要所、とも思われます。なかなか目の付け所がいいですね、天険を上手く利用し、ほぼ手を加えずとも一城郭として成立しています。こちら下麻生城に登られる方へ。くれぐれも岩場から滑落することだけはないよう、慎重な足取りで散策してください。また急な突風や天候の変化にも充分に注意しながら楽しんでいただければ、と思います。臨川寺の駐車場から登ります。 close

美濃 下麻生城  断崖絶壁!足元注意!
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 加茂郡川辺町の城めぐり
投稿日時 2018-04-09 02:20:02

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