名古屋城本丸御殿(愛知県)の詳細

名古屋城本丸御殿(愛知県)
むぎの城さんぽ
ページの情報
記事タイトル 名古屋城本丸御殿(愛知県)
概要

【名古屋城本丸御殿】なごやじょうほんまるごてん 【築城者】徳川義直 【築城年代】1615年(元和元年) 【指定史跡】― 【場所】名古屋市中区本丸1-1 地図 本丸御殿は、1615年(慶長20年)に尾張藩主の住居や政庁として建てられた 書院造の建物ですが、1945年(昭和20年…… more )の戦火で名古屋城天守とともに焼失。 2009年(平成21年)から復元工事を開始し、平成30年6月に全体の公開予定です。 車寄 本丸御殿の玄関になります。 観覧はここからではなく、東側に別の入口があります。 入口 御殿では靴を脱いで、手荷物などはロッカーへ預けます。 リュックは背負わずに前に抱えるなど建物に当たらないよう注意して見学します。 カメラはフラッシュを切っていれば撮影はOkです。 このような注意事項や説明を受けてから中に入ることが出来ます。 順路の通りに進んで行きます。 大廊下 ここには名古屋城本丸御殿についてのパネルが展示されています。 廊下と言えど部屋が出来そうな空間です。 玄関(次之間) 玄関から入って正面になるのが次之間。 玄関の襖絵に描かれているのは竹林に虎と豹が遊ぶ「竹林豹虎図」です。 まずは勇猛な虎や豹の絵で来訪者を威嚇して来ます。 狩野派の一門によって描かれている豹と虎は、当時豹のことを 虎の雌だと思い込んで描いていたそうです。 豹の親子とそれを見守る虎は家族を描いたように見えるのですが こうした狩野派の思い違い(ちょっと言い過ぎかな?)の絵は 二条城の二の丸御殿の襖絵にも描かれています。 玄関(一之間) 作者は不明ですが、一之間の襖絵については、 狩野派の狩野長信とする説があります。 表書院(三之間) 藩主と来客との公式な謁見に用いられた場所で、来客の家臣が控えた部屋とされ、 最も広く39畳あります。 三之間の襖絵は「麝香猫図」で、麝香猫は東南アジアの熱帯地方などに生息し、 当時の日本では高貴な生き物と考えられていました。 季節は夏を表現しています。 表書院(二之間) 表書院は、正規の謁見に用いられた広大な建物で、 江戸時代には大広間と呼ばれていました。 二之間の襖絵は「松楓禽鳥図」が描かれて、季節は秋・冬を表しています。 表書院(二之間) 「花鳥図」の部屋なのですが二之間の金箔だけで襖絵の描かれていない面があります。 これは気になるのですが、もともとこのようなデザインにしたかったのか、 なぜ絵が描かれなかったのか知りたいところです。 表書院(一之間) 一之間の襖絵は「桜花雉子図」で、季節は春を表現しています。 表書院入側廊下の天井は格天井になっていて、廊下までも品格のある造りです。 表書院(上段之間) 上段之間の襖絵は「松竹禽鳥図」が描かれています。 付書院 今では花瓶や生け花、掛け軸、置物などが飾られる床の間ですが、 かつては身分の高い人が座る場所でした。 その、床の間の横に出窓風に張り出しているのが付書院(出書院)です。 ここを机にして書物を読み書きしたようですが、窓のように書院の障子を開けて庭を眺めたり、 装飾性としての要素の方が強く、格式高い場所に用いられるようになりました。 付書院から中を覗いてみました。 天井は格式高い折上げ小組格天井で格式の高さを表現しています。 対面所納戸一之間 対面所は藩主と身内や家臣との私的な対面や宴席に用いられた建物です。 納戸は尾張藩主が最後に身支度を整えられた部屋で 襖絵は「山水花鳥図」が描かれています。 対面所(次之間) 襖絵は「風俗図」が描かれており、 紀州浅野家から嫁いだ春姫の故郷和歌山の名所が描かれています。 対面所(上段之間) 上段之間は「風俗図」で、京都の名所が描かれています。 上段之間の天井は二重折上げ小組格天井で、格縁は黒漆塗りです。 天井板は金箔が押してあり、とても豪華で格式のある造りです。 下御膳所には寄付者の名前が掲示されています。 下御膳所 下御膳所は、宴席に使う料理を準備するためのに使われていた部屋です。 囲炉裏があり、調理ではなく料理を温めるために使われていたようです。 天井は囲炉裏の煙を逃がす構造になっています。 今回公開していたのはまだ対面所までで、更に奥の上洛殿や書院までは 公開されていませんでした。 上洛殿・黒木書院・御湯殿を含む全体公開になるのは名古屋城天守が閉館になった後の 6月になるようです。 今度は天守の復元工事に代わって本丸御殿が呼び物となることでしょう。 将軍が上洛の際の宿舎である上洛殿は本丸御殿で最も豪華に飾られた建物で、 釜屋付き風呂屋があったりとまだまだ見所が残っているので、今度は 完成した御殿と工事中の天守を見に行ってみたいなあと思います。 平成30年3月11日訪問 図録 本丸御殿の至宝 重要文化財名古屋城障壁画名古屋城本丸御殿PRイベント実行委員会名古屋城本丸御殿PRイベント実行委員会 close

名古屋城本丸御殿(愛知県)
サイト名 むぎの城さんぽ
タグ 御殿
投稿日時 2018-03-19 17:20:02

「名古屋城本丸御殿(愛知県)」関連ページ一覧

新着記事一覧

<打込み接・布積み(関八州)> 江戸城、小田原城、佐貫城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、昨日から、下記の分類表「①②-(4)打込み接・布積み」の石垣を導入しているお城を、再び日本の北から南にかけてご紹...
シロスキーのお城紀行
2022-09-26 01:00:04

中城城 日本100名城 沖縄 路線バスで行く世界遺産5城 5-4


hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
 ◆中城城 三の郭の石積 またかなり間が空いてしまいました。引き続き3月中旬に久々に沖縄、世界遺産5城を2泊3日で路線バスを利用して...
hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
2022-09-25 14:40:05

<打込接・布積み(奥羽・出羽)> 弘前城、盛岡城、仙台城、会津若松城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、「①②-(3)打込み接・乱積み」を日本の北から南まで展開しているお城の写真をお届けしてきましたが、昨日で一応終了...
シロスキーのお城紀行
2022-09-25 02:00:03

讃岐小豆島 星ケ城  西峰と東峰から成る素晴らしい眺望の山城


久太郎の戦国城めぐり
讃岐小豆島 星ケ城 (香川県小豆郡小豆島町安田・星ケ城山) <県指定史跡> <ちょっと小豆島まで行ってきます・②>坂手港から安田館を訪問した後...
久太郎の戦国城めぐり
小豆島の城めぐり
2022-09-25 01:40:03

第439回:江馬氏下館(北飛騨における江馬氏の繁栄を示す城館跡)


こにるのお城訪問記
訪問日:2021年11月江馬氏下館(えまししもやかた)は岐阜県飛騨市にあった城館です。江馬氏城館跡の一つとして国史跡に指定されています。北飛騨の雄...
こにるのお城訪問記
岐阜県の城郭
2022-09-25 01:20:03
;