第263回:置塩城(赤松氏による播磨最大級の山城)の詳細

第263回:置塩城(赤松氏による播磨最大級の山城)
こにるのお城訪問記
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記事タイトル 第263回:置塩城(赤松氏による播磨最大級の山城)
概要

訪問日:2016年5月置塩城は兵庫県姫路市にあったお城です。「おじおじょう」とも「おきしおじょう」とも呼ばれます。播磨守護であった名族 赤松氏の本拠地として築かれた巨大山城で,白旗城,感状山城とともに赤松氏城跡として国史跡に指定されています。1441年の嘉吉の乱により没落した赤松…… more 氏を再興した赤松政則(あかまつまさのり)が1469年に築城したとされます。以後,五代に渡り赤松氏の本拠地として機能しますが,1577年 織田信長の命で播磨へ侵攻してきた羽柴秀吉に,当主であった赤松則房(あかまつのりふさ)が降伏。1580年には廃城となり資材は姫路城に転用されました。  【左】夢前川にかかる橋より見る遠景。巨大な山城です。【右】ここか登山口。現地の案内板に加筆しております。詰の丸に相当する本丸,その西側にある実質の中心部と言える二の丸から西側,南側の尾根筋には広く曲輪が展開し,西南の小尾根では大石垣を見ることが出来ます。  【左】山城によくある獣除けのフェンスを開けて進みます。【右】下から南曲輪群が現れる場所まで20-25分の登山でしょうか。中々厳しい山道ですが,丁石が設置され十八まで少しずつ数を減らしていきますので,先が見えるというものです。  【左】登山道の途中にある炭火窯跡。城郭遺構では無く昭和初期に利用されたものです。【右】南曲輪群に取りつきました。まずは曲輪の先端の方を見に行きます。  【左】南側に展開する尾根はこのように切岸と段状の曲輪群で構成されています。【右】ちらほら石垣も確認することが出来ます。  【左】尾根の先端から二つ目の面積の広い曲輪です。奥にはその上の曲輪の切岸が見えています。【右】南曲輪群の先端から引き返しまして根元側,城の中心部に向かいます。  【左】十八丁石の横にある石垣。その上に茶室と呼ばれる面積の広い曲輪があります。  【左】茶室に築かれた土塁。【右】中心部に向かう前にこの分岐点から南西に伸びる尾根に展開する曲輪へ向かいます。  【左】南西側の尾根にはそれ程長く曲輪が展開しているわけではありませんが,見所の一つである大石垣を見ることが出来ます。【右】大石垣から城域の外縁を進み,中心部より先に西側の尾根に展開する曲輪群まで来ました。  【左】西側の尾根には雛壇状の曲輪が無数に築かれています。ひたすら段々が続く印象。【右】実はこの西側曲輪群が本来の大手筋に当たるそうで,先端の大手門跡まで何とか辿り着きました。この先から山麓までは廃道になっているようで,引き返します。  【左】西側の尾根の先端より引き返し,いよいよ城域の中心部に入っていきます。写真は三の丸の周辺に展開する曲輪群の西端の曲輪です。この竪土塁を上方曲輪へのアクセス路に使っていたようです。【右】一つ上の曲輪の虎口は枡形になっているです。  【左】三の丸周辺曲輪群でも北側に展開する面積の広い曲輪です。【右】三の丸の中心となる曲輪の立派な切岸です。  【左】三の丸の中心部。石碑もあります。庭園跡等も発見されており,重要人物の居館があった場所と考えられます。【右】南北二の丸や三の丸の間を走る通路。一般にある山城の複雑な城道に対して直線的で利便性を重視していることから,政治の中心の守護所としての機能性も考えられているようです。  【左】通路の北側にある台所跡。現在も池のようになっており水の手の一つではなかったかと思うわけです。【右】二の丸と三の丸の間を進む通路。  【左】二の丸の西側にある帯曲輪。中心部の外縁を周回する通路としても使われていたと思われます。【右】二の丸周辺にも石垣を確認することが出来ます。  【左】二の丸の中心部。面積も広く庭園も発見されており,最も重要な曲輪であったと考えられています。【右】二の丸の立派な土塁。  【左】二の丸内部の仕切りに使われていたと思われる石積み。【右】二の丸は通路を挟んで南北に分かれていますが,北側にも石垣は残っています。  【左】二の丸を南北に分ける通路ですが,石垣が随分と崩れているようで修復中のようです。【右】北二の丸の土塁です。  【左】本丸に向かいます。その途中に残る石垣。【右】本丸虎口。この虎口の横には櫓が築かれていたそうです。  【左】本丸の様子。標高370mの最高所にあり詰の城としての役割を担ったと考えられています。麓より良く見える南側に建物跡が集中していることから赤松氏本城としての見栄えも重視していたようです。【右】このように本丸からは下の集落を良く見渡せます。  【左】本丸南面に残る石垣。【右】本丸の南下に展開する曲輪です。鎌倉時代より名族としての地位を確立し,室町幕府下にあっては四職の家柄,播磨という重要な国の守護を務めていた赤松氏の後期の本拠地です。代表的な中世城郭であり,個人的には続日本100名城に選定されるかも?と思っていたお城です。かなり大規模なので覚悟して登りましょう。大きな地図で表示 お城巡り ブログランキングへ にほんブログ村FC2 Blog Ranking close

第263回:置塩城(赤松氏による播磨最大級の山城)
サイト名 こにるのお城訪問記
タグ 兵庫県の城郭
投稿日時 2017-10-01 17:40:01

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