訪問日：2016年5月太田城は和歌山県和歌山市にあったお城です。和歌山駅の程近くにあったとされる太田城は近代の宅地化によりその姿のほとんどを消しています。歴史的には備中高松城や忍城とともに日本三大水攻めにも数えられることから，羽柴秀吉軍の水攻めにより敗れ去った城として知られます。…… more 秀吉の天下統一の過程で反旗を翻した紀州の勢力は次々に滅ぼされていきます。雑賀の一揆残党が太田左近宗正を大将として立てこもったことから，秀吉は見せしめも兼ねて太田城を水攻めにし，最終的に一揆方は首謀者の処刑を条件に降伏しました。  【左】太田城は現在の来迎寺付近に本丸があったとされます。【右】来迎寺には案内板や写真の城碑があります。わかやま歴史館にあった推定図。堀と土塁をめぐらした環濠集落のような城郭であったと考えられいます。  【左】来迎寺の北面にある小山塚は戦死者の首を埋めた塚とされていますが，元々はさらに南東の場所にあったものを移動してきたようです。【右】来迎寺から北東に250m程度の場所に大門があったと言われ，旧大門川の橋があるこの辺りかと思います。  【左】城域の東側に進むと旧大門川の南側を流れる太田用水が現れます。これは秀吉が水を引き込んだ宮井川の一部にあたるそうです。【右】これが出水堤と呼ばれ水攻めの際に秀吉が築いたとされる築堤。今はこの場所しか残っていません。  【左】出水堤の近影。【右】市内にある大立寺の山門は太田城の大門を移築したものと伝わります。市街地へ埋没していることもあり，三大水攻めと言われながらも一番地味な印象の太田城。しかし，水攻めの跡も残っている以上 行かねばということで行ってきました。大きな地図で表示 お城巡り ブログランキングへにほんブログ村FC2 Blog Ranking close

第259回：太田城（水攻めにより落ちた一揆の拠点）