岩国城にゆく 其の壱:錦帯橋の詳細

岩国城にゆく  其の壱:錦帯橋
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記事タイトル 岩国城にゆく 其の壱:錦帯橋
概要

山口県岩国市にあります岩国城趾に向かいます。 岩国城には、日本三大大橋である錦帯橋を渡り向かうことになります。 錦帯橋にはJR岩国駅よりバスで15分ほどで到着します…… more 。 この日もあいにくの雨。 しかも気温も低くコンデション的には、最悪の日でした。 錦帯橋の説明板です。 第三代岩国藩主吉川広嘉公によって創建されました。 錦帯橋が見えてきました。 とてもキレイなアーチです。 錦帯橋の構造図の説明板です。 錦帯橋はもともと岩国城の大手橋の役割を担っていましたが、一国一城令によって、天守を 破却することになります。 その際に岩国藩にとって天守に代わる藩の象徴になったのがこの錦帯橋でした。 皇太子殿下下行啓記念碑がありました。 ここにも新しめの錦帯橋の説明板があります。 春は桜、夏は鵜飼いや花火の夜景、秋は紅葉、冬は雪化粧と、「錦」の名の通り、 四季おりおりの色彩豊かな景観が楽しめるそうです。 錦帯橋を渡る前に橋の下に行けそうですので、降りてみようと思います。 錦帯橋の下までやってきました。 橋の裏面です。 5連のアーチからなるこの橋は、全長193.3メートル、幅員5.0メートルで、主要構造部は 継手や仕口といった組木の技術によって釘は1本も使わずに造られているのが特徴です。 石積の橋脚に5連の太鼓橋がアーチ状に組まれた構造で、世界的に見ても珍しい木造アーチ橋 として知られていますが、美しいアーチ形状は、木だけでなく、鉄(鋼)の有効活用がなされて 初めて実現したものでもあります。 ではいよいよ錦帯橋を渡ります。 この錦帯橋ですが、児玉九郎右衛門の設計により1673年完成しました。 翌年の1674年、洪水によって流失してしまいますが、同年、橋台の敷石を強化して再建した ところ、この改良が功を奏し、その後は昭和期まで250年以上流失することなく定期的に 架け替え工事が行われ、その姿を保ちます。 昭和25年9月13日、キジア台風が岩国市を襲い、翌14日には非常に危険な状態となります。 そこで、3つの反り橋に水を入れた6尺桶を置くなどして防備に務めますが、苦労の甲斐もなく 濁流に呑み込まれ、流失しました。  その背景には、戦争中に松根油を採るなどして、山を荒らし、これが洪水を助長したことが 挙げられます。 また、進駐軍の岩国基地滑走路拡張のため、錦帯橋の下河原の砂利を大量に採ったことから、 橋脚近くの敷石が剥がれたとも考えられました。 二連目から大きなアーチ状に変わります。 錦帯橋は5つの木造の橋が連なる構造です。その内、中央3連は、迫持式(せりもちしき) といわれるアーチ構造になっています。 二連目のアーチから三連目へのアーチに向かいます。 続いて三連目のアーチから四連目のアーチへ。 四連目のアーチの先に五連目のアーチが見えます。 四連目の頂上です。 四連目の頂上から下った先での振り返り 四連目から三連目へ さて台風によって流出してしまった錦帯橋ですが、 原型で復旧することとなったのです。 ただし、全てを原型に復旧するのでは再び流失する恐れがあります。 そこで、石組橋脚の基礎をコンクリートにすることや、高さを1m高くすること、 拱肋の始点を支える隔石(へだていし)を沓鉄(くつてつ)に改めるなど、一部の 改良を加えました。 また、木部の延命を図るため防腐剤も使用することとしました。 そして、昭和27年12月26日に架橋が終了し、昭和28年1月15日に渡り初めが行われました。 そして、再建から約50年が経過した2001年に「平成の架替」が行われました。 3年を要して5橋全ての木造部分が架替られています。 今後も、一定の期間で架替や橋板の張り替えが行われる予定です。 これにより、江戸時代から変わらない貴重な技術が伝えられていくことになります。 ラスト五連目です。 五連目は桁橋構造です。 先頭と同様に両端の2つの橋は反りを持った桁橋構造になっています。 【其の弐に続く】 訪問日:2017年3月 ▽ ▽ ランキングに参加しています。  応援(クリック)よろしくお願いいたします。   ⬅︎  クリックしてくださいね〜 にほんブログ村 ※毎週土曜日9時に更新しています。 close

岩国城にゆく 其の壱:錦帯橋
サイト名 廃城にゆく
タグ 山口県にゆく
投稿日時 2017-08-12 15:20:01

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