越前　鉢伏城　（福井県南条郡南越前町二ツ屋・鉢伏山）ギラギラ照りつけるおてんとう様は益々容赦なく・・。しかし、まだ見ぬ城址への憧れはそれに反して増すばかり・・。蝉しぐれの中、夏のスキー場を一人歩いていきます。木ノ芽峠城・観音寺丸城から続く尾根道を進んでいくと急に視界が開けて夏のス…… more キー場へと解放されます。一瞬、「道を間違えたかな？」と思いましたが、城址への方向案内を確認。３ヶ所のポイントに立てられた案内板で揺らぐ気持ちを落ち着かせます。本当にこんなところに城址があるのかな？まだ心配です。スキー場のリフト乗り場も横目にやり過ごします。そして、目に飛び込んできたこの城址案内板、到着です！＼(^o^)／主郭部の周囲に土塁が巡っています。二重の堀切と土橋を渡ると、虎口に至り、広い曲輪がお出迎えしてくれます。なんとなく夏山の高原に来たような錯覚をうけました。中心部のみ下草が刈られた鉢伏城の主郭部。スキーシーズンの降雪位置に合わせた設置案内のため、位置が高すぎ！ここでモスクワ、北京、ウラジオストク、等を指されても今一つピンとこない・・。しかし冬はそれほどに雪が積もる、ということなのでしょう。冬の籠城は無理そうです、ということがわかりました。城の規模は木ノ芽峠城砦群の中で最も大きいです。城は大きく2つの曲輪に分けられますが、周囲に土塁を巡らした山頂部の曲輪が中心となっています。木ノ芽峠城砦群の中でもやや独立性のある城郭といってもよいでしょう。この城からは遠くに敦賀湾と敦賀金ヶ崎城・手筒山城を望めます。ちょっと木が邪魔してて金ヶ崎城と手筒山城が見えてませんが・・、許してください。写真の左下に切れてしまってますね・・。き、きっと雪が積もった時なら見下ろせるのではないかと・・（汗）（でも、自分はスキーもスノボもしませんから！、残念！、斬り！）城は、木ノ芽峠側の防備が固く、木ノ芽峠城塞群の詰の城的役割を担っていたと思われます。鉢伏城は元亀元年（1570）織田信長が越前に侵入した際に、朝倉方によって築かれました。朝倉家臣の印牧弥六左衛門能信が守ったそうです。天正3年（1575）8月、信長は大軍勢で越前攻めを敢行します。これに対し一揆衆は板取城に下間頼俊、木ノ芽峠には西光寺真教ら、そしてここ鉢伏城には専修寺賢会、阿波賀兄弟らが入城します。今庄の燧ケ城には大将の下間頼照が入ります。結果は前回の記事で記した通りです。朝倉氏、一向一揆門徒、そして織田勢と深く関わった城としてまた古来から平氏、義仲、南北朝諸氏とも深く関わった木ノ芽峠城城砦群。ここ鉢伏城をもって見学終了といたします。鉢伏城、冬はリフトでどうぞ。雪に埋まりまくりですが・・残念！斬り！（くどい） close

越前　鉢伏城　 木ノ芽峠城砦群の中で最も大きい詰城的存在