高知城にゆく 其の弐:杉の段から詰門、そして三ノ丸への詳細

高知城にゆく  其の弐:杉の段から詰門、そして三ノ丸へ
廃城にゆく
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記事タイトル 高知城にゆく 其の弐:杉の段から詰門、そして三ノ丸へ
概要

高知県高知市にあります高知城です。 今回は石段を登りきった杉の段曲輪から紹介していきます。 …… more 杉の段曲輪です。 かつて杉の巨木がたくさんあったことから名づけられました。 山内一豊公の妻の銅像です。 大河ドラマ功名が辻でのヒロインとしても知られる見性院です。 持参金で一豊公に名馬を買い与え、それが信長公の目に留まり出世したという内助の功の 伝説を銅像にしているようです。 三ノ丸の高石垣です。 説明板です。 野面積みで高さは13メートルもあるそうです。 高石垣沿いを眺めながら歩きます。 ここにも石桶を発見。 高知城の石垣は、近江の技術者集団、穴太衆によって積まれました。 高知という雨の多い土地柄を考慮し、崩れにくく排水能力も高い野面積みが 採用されました。 見かけは雑ですが、とても頑丈な積み方です。 奥まで来ました。 この先は梅の段へ続いていますが、梅の段は後ほど行くとして、 いったん引き返すことにします。 来た道を石垣沿いに戻ります。 杉ノ段は「井戸ノ段」とも呼ばれ、藩主のお国入りや出駕の際には一族がここまで 送迎に出向いていました。 井戸跡です。 井戸ノ段の別名の由来となった井戸で深さは18mあります。 城内にある井戸の中でも最も水質がよかったため、毎日3回この井戸から水を汲んで 藩主の住む二ノ丸御殿に運んだといいます。 ここから見る天守です。 石段を登ります。 鉄門跡です。 ここの石垣はこれまでと変わり、打込ハギになっています。 その先は、小さな枡形になっており、そこに説明板がありました。 鉄門跡の説明板です。 門の内側には番所があり、矢狭間塀が巡らせてあり、二ノ丸へ向かう石段や三ノ丸が ここからは見えないようになっていたようです。 解体調査の説明板もありました。 当時は門扉に多数の小鉄板が打ち付けられ、門内には小さな枡形が設けられた重要な 防衛ポイントであったことがわかります。 鉄門跡をくぐると正面に石段越しに黒塗りの櫓の入口が見えます。 左手には天守の姿も見えます。 詰門です。 敵はここで自然に正面の詰門側へと誘導されてしまいます。 しかし、石段を登ると三方向から矢と鉄砲の嵐に見舞われてしまいます。 詰門まできました。 二階建ての渡り櫓になっています。 詰門をひだりに見るとすぐに天守の姿が。。 ここまで攻めて来た敵兵はこれだけ近くに天守が見えれば、この詰門を突破すれば 天守に向かえると思いますよね。 しかし、この詰門からは、天守には向かえないんです。 東の出入口は右寄りに設け、西の出入口は中央に付けられていて、筋違いになっています。 これは攻め上がってきた敵が容易に通り抜けられないように防衛上の工夫ですね。 天守と犬走りです。 多聞塀には石落としも見えます。 詰門からの景色です。 鉄門跡を過ぎた場所は左手奥にある三の丸、左手の二の丸、そして正面の詰門、 右手の犬走りと道が複雑に分岐し、攻め手も混乱するところです。 正面の詰門へ攻め寄せるのが一番自然ですが、そこは防御側の待ち構えるところで、 門の手前は三方向から一斉に射撃を受ける場所であることがよくわかります。 この詰門は、城内に十五基ある国重文の一つに指定されています。 三ノ丸です。 当時は三ノ丸御殿が建っていました。 三ノ丸御殿の見取り図です。 広場には発掘調査で発見された水路の遺構があります。 こちらは長宗我部時代の石垣です。 戦国時代には、長宗我部元親公が岡豊城より移り、築城に取り掛かりますが、 治水に難儀し、わずか三年で元親公は浦戸城へ本拠を移してしまいます。 この石垣はその長宗我部時代当時のものと考えられています。 二ノ丸高石垣の手前に崩れた石垣が積まれていました。 三ノ丸の変遷です。 次回は二ノ丸から紹介します。 【其の参につづく】 訪問日:2017年1月 ▽ ▽ ランキングに参加しています。  応援(クリック)よろしくお願いいたします。   ⬅︎  クリックしてくださいね〜 にほんブログ村 ※毎週土曜日9時に更新しています。 close

高知城にゆく 其の弐:杉の段から詰門、そして三ノ丸へ
サイト名 廃城にゆく
タグ 高知県にゆく
投稿日時 2017-06-10 17:00:02

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