木曽 奈良井城  中山道を押さえた奈良井氏の居城の詳細

木曽 奈良井城  中山道を押さえた奈良井氏の居城
久太郎の戦国城めぐり
ページの情報
記事タイトル 木曽 奈良井城  中山道を押さえた奈良井氏の居城
概要

木曽 奈良井城 (長野県塩尻市楢川奈良井・下城)安曇野ハーフマラソン大会に参加すべく木曽山中を北上します。今回は以前から気になっていた奈良井城に寄りました。大会前日、ということもあり城とダム、二兎を追う全開モード発令です。道の駅奈良井木曽の大橋の駐車場を利用させていただきます。(…… more 無料、但し早いもの勝ち)美しいアーチを描く総檜造りの太鼓橋は、橋脚を持たない橋としては日本有数の大きさ。シンボルチックな奈良井宿を代表する目を見張る景観です。自分は城やダムも好きなんですが、「橋」も好きな変わり者だと思うのです。大渡橋付近から奈良井川越しに城を確認します。背後に高い山々があるため城の位置がわかりづらいようです。「ようこそ、奈良井へ」という大看板が見える山が城山です。横水の水場脇から入っていきます。カツ沢沿いに登って行くコースです。目立ちませんが、案内標識もあります。6月ですね、アヤメの花に迎えられての入城に心トキメキます。どうやら堀底を登ってきたことがここで判明します。幅の広い横堀がめぐっていますね、感動!(草も刈られてるわぁー)古そうな手書きの木製立て看板もあれば・・。(もしかしてこれもヒノキ作り?)立派な標柱も立てられていました。(完璧です)城主として奈良井義高が伝わっています。近年の新文書からは奈良井治部少輔家光の名も見られます。(参考書籍:「武田信玄と松本平」 2008年 笹本 正治著 一草舎)城の背後から見た主郭部。堀が大きいことがよくわかります。本丸は単郭の円形状をなしています。周囲をそぎ落として切岸をしっかりつけてあります。郭内はやや緩やかな傾斜があるようです。 西側。 竪堀。主郭の北~西側の堀は特に幅があり深みもあります。そしてその規模のまま竪堀となり、奈良井集落へと続いています。これは非常に見応えあります。奈良井氏の出自はよくわかっていません。木曽義在の次男、または木曽家信系の末裔、とする木曽氏の支族とする説。洗馬の領主、三村氏の出自で三村一族に近いとする説。主に上記2つの説が定説ですが・・。木曽氏が鳥居峠を越えて、このような城郭を築いた、とする記録も伝承もありません。三村氏側にも同じように奈良井氏との直接関係を伝える伝承もありません。奈良井氏は木曽、三村両氏の狭間で、両者と関係をもちながら領国支配を維持した独自の地方土豪だったのかもしれません。・・奈良井城のこの巨大な堀、双方の勢力に備えたことを示す証ではないでしょうか・・。奈良井城の大手曲輪群の様子。桝形発展途上の遺構がみられます。現在は木々が生い茂り、集落の様子は直視できませんが往時は直下の奈良井集落と木曽街道をはるか遠くまで見渡せたはずです。往来する物流や通行人のチェック、及び、それによる通行税のあがりも期待できそうです。大宝寺の裏、上城の麓にある城主・奈良井義高公の墓。城の位置は完全に街道を掌握しており在地領主としてもふさわしい規模です。カツ沢という自然地形を利用し、木曽氏、三村氏、あるいは本山氏の動きに備えた構え。「奈良井の集落を守る」、そんな意気込みが伝わってきた奈良井城でした。ブログで自前縄張り図を公表するのは大変お恥ずかしいのですが・・。今回、地元の方に、※奈良井上城の存在も教えていただきましたので、図示しておきます。※上城はカツ沢を挟んだ下城からみて南西部の台地上にありました。  下城と連係していた、と伝えられる部分です。  現在は耕作地となりこれといった遺構はないようです。  唯、西側にやはり下城に見られるような同規模の大堀切(竪堀)が確認できました。  なお、現在、上城は個人所有の土地として立ち入りは禁止されていますので見学はできません。  自分は義高公の墓の裏から曲輪のラインを地形図と目測で読み測り図面におとしております。奈良井宿の街並み景観です。城郭探検もひと段落。小腹が空きました。なんか、そばか、五平餅でも食べたいなぁ~、・・あれ?まだお店が開いてないやん・・。(泣く)手元の時計、まだ9時前でした・・。とほほ・・(T_T) close

木曽 奈良井城  中山道を押さえた奈良井氏の居城
サイト名 久太郎の戦国城めぐり
タグ 木曽の城めぐり
投稿日時 2017-06-09 03:40:01

「木曽 奈良井城  中山道を押さえた奈良井氏の居城」関連ページ一覧

新着記事一覧

<打込み接・布積み(関八州)> 江戸城、小田原城、佐貫城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、昨日から、下記の分類表「①②-(4)打込み接・布積み」の石垣を導入しているお城を、再び日本の北から南にかけてご紹...
シロスキーのお城紀行
2022-09-26 01:00:04

中城城 日本100名城 沖縄 路線バスで行く世界遺産5城 5-4


hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
 ◆中城城 三の郭の石積 またかなり間が空いてしまいました。引き続き3月中旬に久々に沖縄、世界遺産5城を2泊3日で路線バスを利用して...
hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
2022-09-25 14:40:05

<打込接・布積み(奥羽・出羽)> 弘前城、盛岡城、仙台城、会津若松城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、「①②-(3)打込み接・乱積み」を日本の北から南まで展開しているお城の写真をお届けしてきましたが、昨日で一応終了...
シロスキーのお城紀行
2022-09-25 02:00:03

讃岐小豆島 星ケ城  西峰と東峰から成る素晴らしい眺望の山城


久太郎の戦国城めぐり
讃岐小豆島 星ケ城 (香川県小豆郡小豆島町安田・星ケ城山) <県指定史跡> <ちょっと小豆島まで行ってきます・②>坂手港から安田館を訪問した後...
久太郎の戦国城めぐり
小豆島の城めぐり
2022-09-25 01:40:03

第439回:江馬氏下館(北飛騨における江馬氏の繁栄を示す城館跡)


こにるのお城訪問記
訪問日:2021年11月江馬氏下館(えまししもやかた)は岐阜県飛騨市にあった城館です。江馬氏城館跡の一つとして国史跡に指定されています。北飛騨の雄...
こにるのお城訪問記
岐阜県の城郭
2022-09-25 01:20:03
;