<弘前城>の”櫓門”を巡る(後編)の詳細

<弘前城>の”櫓門”を巡る(後編)
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記事タイトル <弘前城>の”櫓門”を巡る(後編)
概要

只今、「門」と「櫓」を兼ね備え、特に「大手」等の重要箇所を固めた最強の門であった「櫓門」シリーズをお届け中です。 今回は、「弘前城」(青森県弘前市)の「櫓門」をお届けしますが、当城には「追手門」「南内門」「東内門」「東門」「北門(亀甲門)」の5基の「櫓門」が現存していま…… more すので、本日第3弾では、「東門」「北門(亀甲門)」をお届けします。「追手門」「南内門」「東内門」は既に第2弾でお届け済みです。 「弘前城 東門、北門(亀甲門)」(全て重要文化財) 「亀甲橋」からのぞむ重文「北門(亀甲門)」 第2弾でも記載しましたが、現青森県には「津軽家」と「南部家」の二大勢力がありました。各々の居城が「弘前城」(青森県弘前市)であり、「盛岡城」(岩手県盛岡市)です。 「津軽家」は、元々「南部家」の支配下でしたが、「大浦為信」の時に、「南部家」の津軽支配の拠点「石川城」を攻めて独立を宣言し、津軽各地を攻略しました。そして「為信」は、「南部信直」が「豊臣秀吉」の小田原参陣する前に、「秀吉」にいち早く謁見して津軽支配の確約を取り付けましたので、「南部家」は津軽の領地を失うことになります。更に「大浦為信」は、京都の公家「近衛家」に近づくことで、名字を「津軽家」と改めます。 関ケ原の戦いでは、徳川方の東軍に付いて加増され、「為信」の息子「信枚(のぶひら)」の時に、「弘前城」が完成します。以上のような経緯から、江戸時代通じて両隣の「南部家」と「津軽家」の反目が続いたそうです。 現在でも、同じ県内であるけれども、文化や方言等が違い、相互に対抗意識が強いと言われています。 「東門」は、「三の丸」東側の「外堀」が屈折している箇所に建ち、外側正面側が桝形となっています。入城して真っすぐに進んだ所に、前回ブログでお届けした「東内門」が建ちます。当門は、城外の町屋に通じる門でした。 重文「東門」(手前が桝形) 1610年に建てられ、外観は今まで紹介した櫓門と同様に、古い形式の簡素な「素木(しらき)造り」で表側1階は厚い板と太い柱となり、2階は柱を見せる「真壁造り」になっています。そして2階には、「庇付出格子」を設けています。ただ「番所」の位置は、今までの「櫓門」とは異なり向かって右側に置かれています。そして「櫓門」は単独で建ち、両脇は土塁のみになっています。 重文「東門」(1階は「素木造り」、2階には「庇付出格子」が付く)重文「東門」(当門だけが、「番所」の位置が向かって右側)重文「東門」(内側は、柱を見せる「真壁造り」)重文「東門」の門扉(「八双金具」と「饅頭金具」が付く)重文「東門」の2階と鯱  「北門(亀甲門)」は、城外から「外堀」を跨ぐ「亀甲橋」を渡り、「北の丸」に入る門で、「追手門」とは対照に広く大きく取られた門です。 他の4基とは違って、1611年に「大光寺城」から移築された「櫓門」で、城内では最も大きな門で、築城当初は「正門」扱いでした。 重文「北門(亀甲門)」(前の「桝形」が広い) 外観は、古い形式の簡素な「素木(しらき)造り」で表側1階は厚い板と太い柱となり、2階は柱を見せる「真壁造り」になっています。そして2階には、「庇付出格子」を設けています。「番所」の位置は向かって左側に置かれています。 重文「北門(亀甲門)」(1階は「素木(しらき)造り」、2階には「庇付出格子」が付く)重文「北門(亀甲門)」(内側は、柱を見せる「真壁造り」)重文「北門(亀甲門)」(内側から)重文「北門(亀甲門)」の門扉には立派な「八双金具」を使用重文「北門(亀甲門)」の柱には鉄板を巻く重文「北門(亀甲門)」の鯱 門の両脇の袖壁は板塀で、桝形周囲の土塁上にも板塀で囲われています。 重文「北門(亀甲門)」の番所と脇の板塀重文「北門(亀甲門)」脇の板塀重文「北門(亀甲門)」の桝形周囲は板塀で囲う 門柱には、「大光寺城」時代の戦いの跡らしく、「矢じり傷」が随所に見られのはリアルです。 重文「北門(亀甲門)」門柱に残る「矢じり傷」(大光寺城時代のもの)  「ポチ」をどうぞよろしくお願いいたします。 にほんブログ村 「フォロー」の方もどうかよろしくお願いいたします。  もしよろしければこちらにも「ポチ」をお願いいたします。 お城巡りランキング   close

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投稿日時 2021-05-13 14:40:02

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