白旗城 [2/5] 山上巨石群・櫛橋丸は当時の磐座跡?の詳細

白旗城 [2/5] 山上巨石群・櫛橋丸は当時の磐座跡?
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記事タイトル 白旗城 [2/5] 山上巨石群・櫛橋丸は当時の磐座跡?
概要

白旗城 訪問記 其の二。 [前回までの訪問記 概要]登山口から登城。岩がゴロゴロしている「岩海地形」の登城路を頑張って登っていく。大手道に相応しい印象の延々と築かれた石段や、かつて新田軍を絶望させたという「嘆きの岩壁」など見どころは多いのだが、結構しんどいのでじっくり見て楽…… more しむ余裕は無い。登城口から約50分かけて、やっと岩海地形の谷を越えた。その2ではいよいよ尾根沿いの遺構群へ入ります。 訪問時期:2020年5月 / 2019年1月白旗城 訪問記 − 其の一、二、三、四、五。 <訪問記> 谷筋をずっと上がってきたが、ここで大きく道が右へ逸れて、尾根の上へあがる。尾根にあがったところは、山の反対側(野桑地区)へ降りる道と、城跡(山頂)へ向かう道の分岐点となっていた。ベンチの向こう側へ降りると野桑地区へとあるが、見た感じ道が崩壊しつつあって厳しそうな道だった。上の写真のベンチあたりから、城跡へ向かう尾根道を見る。やや坂道だが、今までの岩海地形とはまったく異なる様相。ここまで1.3kmと書いてある。時刻は10:22。登城口は9:30だったので、1時間弱かかっている。ベンチで少し休憩して、再び登り始める。細い尾根で、左右は結構な角度で落ちている。岩海地形ではないが、岩盤が露出しており、白旗山自体が大きな岩盤でできた山なのだろう。しばらく進むと、岩盤をくり抜いた場所へたどり着いた。ここから先が城域と考えられる。ただいま10:30、登山口からちょうど1時間。ここで、本丸に設置されている説明板の平面図を案内。今いるのは、図の一番左端(西端)の堀切。登山道と書かれている緑のラインがほぼ当時の城内ルートとも合致していそうな印象。岩盤をくりぬいて作った堀切。なお上郡町ホームページ内の国指定史跡・白旗城跡のページにも、白旗条の詳細な鳥瞰図がある。この鳥瞰図で言うところの一番左端(西端)の堀切がここ。これを印刷して持参すると迷わなくて良し。堀切を斜め前から。堀切自体はそれほど深くはないが、左右が落ちていることと、坂道の途中に作られていることから、現地で見ると上に登るのが大変そうに見える。岩盤堀切から上を見た図。結構な角度で、ゴツゴツしていて、いろんな岩の上に柵などが設けられ堅固に守られていたら、かなり攻め辛い。岩盤堀切の少し上から見下ろした図。直線的に石が並び虎口のようになっていて、人為的に並べたかのような印象もある。先の案内図の「石積み」とあるのはここのことか。攻め手は堀切を越えたらこの細い岩盤の間の道を通らされ、上から狙い撃ちされるという仕掛けと思われる。岩盤を削って割って、道にしたような場所も。結構大きめの岩石が道を塞いでるような場所も。斜面を回り込むように進む場所には曲輪が作られている。ここで道が二手に分かれる。まっすぐ斜面を上っていくと「櫛橋丸」と呼ばれる頂部へ。写真では分かりにくいが、自然なルートとしては右側に尾根のサイドを回り込んで向こう側に行くようになっている。色々見た結果、このサイドを回り込むルート(櫛橋丸を迂回して奥の二の丸へ直行)が当時の城内道だと思われる。↑櫛橋丸跡と書かれた標柱があるが、その右側は→本丸・二の丸跡、と書いてある。今回はまっすぐ櫛橋丸跡を目指した。ゴツゴツした結構な斜面をゴリゴリあがっていく。5分ほど上がると頂部に着いた。かなり細い尾根。巨大な岩石がゴロゴロしており、左右の法面はかなりの急角度。これはすごい。木々の切れ目から城下を見下ろす。高い!登山口駐車場へ向かう標柱がちょうど見えている(白旗城2枚目の写真の場所)。さらに奥へ進む。何だかすごい場所だ。櫛橋丸の一番奥と思われる場所には、このような巨石群が完全に道をふさいでいた。岩の上を通って向こうへ行く。これは磐座(聖地)か?櫛橋丸の岩盤上へ。櫛橋丸の頂部へ。ちょっと建物などは建てられそうにない狭さ。見張りなどに使えなくも無いが、ここを迂回するように下に道があることからも、ここは聖地として信仰の対象地となっていただろうと推測。逆角度から。ちなみに資料によると一般的にイワクラとされる場所は、石神(いしがみ)・磐座(いわくら)・磐境(いわさか)という信仰形態の違いにより3つに分類されるという。石そのものへの信仰(岩石信仰)か、巨大な石の上に神が降臨するのか、あるいは石で区画された空間を神への祭壇とするか。この3つを広義的にまとめて磐座と表現することも多い。磐座と思われる巨石群の奥は下り坂になっていて、二の丸のある次の頂部へと続く。櫛橋丸のある山と、次の二の丸がある山との境目の鞍部。鳥瞰図には「堀切」と書かれている場所だが、堀切にしては浅いし広いし、違うと思った。堀切とされている場所を反対側から見る。尾根の脇(写真左側)に道が続いている。恐らく当時の道で、櫛橋丸は聖地なので普段は行かず、この道を通って移動していたのではないか。堀切とされている場所は一段高く削平されているので、城内道から二の丸へ向かう途中にある番所的なところかも。堀切とされている場所から尾根の上を見上げる。こちらも櫛橋丸に負けじと巨大な岩盤がせり出している。この先へ行ったが、特に頂部があるだけで何もなかった。一方 脇を通る城内路はこのとおり、しっかりと道が作られている。左側は岩盤を削った跡も残り、ここに門を設置し虎口的な役割も果たしていたかもと思わせるような場所だった。城内路を通って奥へ。城内で一番広い二の丸へ到達。二の丸。広い!!奥には土壇も見える。ここには建物などが建ち並び、城内で最も中心的な場所だったのだろう。ただいまちょうど11:00。登山口から1時間半が経過。 >> 白旗城 [3/5] へ続く。<< 訪問時期:2020年5月 / 2019年1月撮影機器:FUJIFILM X-T20 + XF10-24mm ページの一番上に戻る close

白旗城 [2/5] 山上巨石群・櫛橋丸は当時の磐座跡?
サイト名 城めぐりチャンネル
タグ お城
投稿日時 2020-06-14 00:20:04

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