具志川城 (糸満) : 海に突出した岬の断崖上に築かれたグスクの詳細

具志川城 (糸満) : 海に突出した岬の断崖上に築かれたグスク
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記事タイトル 具志川城 (糸満) : 海に突出した岬の断崖上に築かれたグスク
概要

具志川城は沖縄本島最南端の喜屋武岬に位置するグスクで、太平洋に突出した断崖上に築かれている。伝承では久米島の按司が島内の戦いに敗れ流れ着き、故郷と同じ名前のグスクを築いた、という(久米島にも同じ名前の具志川城がある)。区別するために「糸満具志川城」とも呼ばれる。城は最大4mほどの…… more 高石垣に囲まれた2つの郭から構成され、海蝕洞に通じる穴や城門跡、基壇跡などが見られる。 <基本データ> ●名称:具志川城 (Wikipedia) ●所在:沖縄県糸満市喜屋武 (地図) ●城主:真金声按司? ●築城:15世紀頃? ●遺構:石垣、城門跡 ●時間:20分 (1610−1630) 訪問時期:2019年3月 <訪問記> 沖縄本島 最南端、喜屋武岬にある具志川城跡へ。お城の真ん前に駐車場がある。具志川城跡碑。昭和の説明板。40年ぐらい経ってるけどきちんと読める。グスクが複数残る久米島にもいずれ訪れてみたいものだ。具志川城跡には説明板が3つも建っている。こちらは2つ目。具志川城跡の周辺には他に6つのグスクが点在し、まとめて広大なグスクを形成していたのでは、とある。3つ目の説明板。津波などの防災で海抜や避難場所などの説明が付加されたもの。内容はほぼ同じ。では城跡へ入ってみよう。城跡碑の脇の道を進むと、すぐに開けてきた。高い石垣に囲まれた凹部が城跡への入口。城は北東から南西へ伸びているので、夕方に訪れるとこのとおり逆光。高石垣の間を通って城内へ。手前の二の郭と奥の主郭の2つから構成されたシンプルな構造。四方を高石垣と海に面した断崖が囲む二の郭。中央の柵に囲まれたところへ行ってみよう。柵で囲まれた場所へ。定番は井戸だが、ここは海に突き出た半島の先っぽ。掘っても海水しか出てこない。現地語でヒーフチミーと呼ばれる、この真下にある海蝕洞(波で削られて出来た横穴)まで通じている大穴という。中を覗いてみると、琉球石灰岩を掘り込んで作った大穴が下まで伸びていそうだ。途中で蓋がされていて、下までは見えない。二の郭の入口を見返す。入口へは石段が作られている。左側の石垣が角が崩れてしまっているが、よくあるアーチ門ではなく、通常の城門が建っていたのだろうか。二の郭の石垣前にあった説明板。石積技術。崖の地形に合わせてU字型に築かれた石垣は、現在の石工の話では「石垣外面のかみ合わせがきれいだ。外から積んだに違いない」とのことで、当時、崖に足場を組んで積み上げたのでしょうか?とのこと。しかしその外面の噛み合わせは見ることが出来ない。二の郭から主郭へ向かう階段。左右は基壇のように大きな段差が形成されている。基壇と虎口 説明板。元は階段だったのを途中でこの上段(物見の郭)を広げるために階段を廃して基壇状にしてしまったという。基壇になった後は左端などから上にあがっていたのだろうか?基壇の前に伸びていた城壁からの張り出し部。二の郭の外周石垣。写真を見るとここから石垣の上に登れそうだけど、実際は結構急で無理。二の郭 全景。当時はどれぐらいの高さの石垣がぐるっと囲んでいたのだろうか。特に説明はなかったが、このあたりも沖縄戦の激戦地、石垣はその後の復元作業による積み直しだろう。基壇の上から見た二の郭。城内でこの基壇の上が最も高い場所(石垣の上除く)となっていて、先の説明板では「物見の郭」と表現されていた。基壇の上から、主郭を見下ろす。結構低い。階段を降りて見返すと、当時の階段と思われる遺構が見える。確認された古い石段 説明板。元は古い石段で主郭・二の郭が繋げられていたが、見張りのため高く石垣を積んだ基壇を作り、そのため石段は埋められてしまったようだ。基壇の上へはハシゴかなにかで上がっていたのだろうか。主郭内部から、基壇方面を見返す。主郭の外周石垣は低いが、当時は何処までの高さだったかは不明。主郭は断崖絶壁に囲まれているため、それほど高くなかったのかも知れない。石垣の高さ 説明板。東側の石垣は狭く低く、西側の石垣は広く高く、石垣上に武者走り(人が行き来できるほどの幅)があるという。西側には大岩と裏口があるということで、後ほど少し見てみよう。東側の石垣。確かに低い。眼下は岩場で、先程の二の郭にあった大穴に通じる海蝕洞がある。はず。東側は石垣が結構は幅で築かれており、郭の中から下は垣間見れなかった。確かに西と東は構造が全然違うようだ。では一旦 二の郭の前まで戻ってきて、東の海蝕洞へ降りてみよう。と思って外側の石垣の下に降りられそうな場所まで戻ってきたが、なんと崩落の危険があり立入禁止になっていた。同行頂いた現地の方は、以前はここ降りられたんですけどねとのこと。以前は海蝕洞まで行けたらしい。残念。降りれないので、せめて上から城壁と海蝕洞へ通じるルートの全景を見てみる。西側にも裏口があるとあったが、こちらの東側もこれでは登ってこれるのでは?当時はこの道はなかったのかも知れない。では西側の裏口を探してみよう。二の郭の入口の大石垣に沿って、外側を西へ。こちら側はほとんど整備されておらず、草茫々の斜面の上に高石垣がそびえる。しばらく石垣に沿って奥へ進んでみたが、この奥あたりで道がなくなり断念。日暮れまでに那覇まで戻らないといけないのでここまで。周辺に散在する他の連携グスク群への訪問も兼ねて、また来てみたい、具志川グスク! 訪問時期:2019年3月撮影機器:FUJIFILM X-T20 + XF10-24mm 一番上へ戻る。 close

具志川城 (糸満) : 海に突出した岬の断崖上に築かれたグスク
サイト名 城めぐりチャンネル
タグ お城
投稿日時 2019-08-25 01:40:01

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