糸数城 [1/2] 断崖の上に築かれた、長い高石垣が囲む単郭グスク。の詳細

糸数城 [1/2] 断崖の上に築かれた、長い高石垣が囲む単郭グスク。
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記事タイトル 糸数城 [1/2] 断崖の上に築かれた、長い高石垣が囲む単郭グスク。
概要

糸数城(いとかずじょう)は沖縄本島南部の断崖上に築かれた三山分立時代のグスクで、一帯を統治していた玉城按司が三男に築城させたという伝説が残る。城の三方は断崖に面し、唯一陸続きの東側には高石垣の城壁が築かれている。石垣は全体的に野面積みだが、城門や一部の櫓台では切石が使われている。…… more 北側は石垣が岩盤の上に登るように築かれている。城内は整備作業が進められており、美しい石垣は積み直しがされているものと思われる。 <基本データ> ●名称:糸数城 (Wikipedia) ●所在:沖縄県南城市 (地図) ●城主:糸数按司? ●築城:14世紀前半頃? ●遺構:石垣、城門跡 ●時間:40分 (1410−1450) 訪問時期:2019年3月糸数城 訪問記 − 其の一、二。 <訪問記> 糸数城に向かって道なりに進んでいくと、そのまま石垣の城壁を越えて郭内へ到着。どうやらここが駐車場のようだ。糸数城跡 史跡碑。左奥に古い説明版が有る。糸数城跡 説明板。40年ほど前の説明板だが、今もきちんと読めるのは素晴らしいこと。出来れば城内の図面を描いておいてほしかった。糸数城跡は三方が崖に囲まれ、残る東側に特徴的な長い石垣で遮った、シンプルな形をしている。先程入ってきた石垣の切れ目。資料によると、もともと石垣はつながっていたようだ。城に入る道は、東側の正門と、反対の西側にある断崖を降りる山道へ通じる裏門の2つのみという。石垣の切れ目から一旦外に出て、奥に伸びる石垣を外から見てみよう。右奥に、岩盤の上に伸びる登り石垣が見える。このあたりの石垣は崩れているのだろうか、石が集められただけのような城壁。500年以上の前の石垣、かつ沖縄戦を経て、全体的に目の前のような状態だったのかも知れない。隆起する琉球石灰岩の岩盤の上に伸びる石垣。まるで万里の長城。一番上は見晴らしが良さそうだ。岩盤の上の石垣は越えられそうにないが、右側の平地の部分はしっかり作っていないとここから入られそうだ。岩盤の上の石垣を見上げる。断崖の奥へ石垣が伸びているわけではなく、断崖の方に向かってわざと伸ばした感じ。物見台に近い位置づけだろうか。では再び石垣の内部へ戻り、見どころである東の正門へ向かってみよう。1枚目の写真の、城跡の左奥へ進む。森を越えて奥へ。先程の場所は駐車場化するために木を伐って整備したのだろうか?森を超えると、高い石垣と右側に城門が見えてきた!左側を見ると木々が生い茂っていて奥へは進めなさそうだ。足元に岩盤が露出していてゴツゴツして歩きにくい。城壁へ向かってみよう。周囲の野面積みの石垣とは様相が全く異なる、切石の石垣でガッチリと組まれた城門。東の正門。更に奥に行くと、石垣が二段・三段構成になっている場所があった。石垣の上に登るための設備だろうか。整備中だからか、ここから先は立入禁止だった。東の正門へ。左右の城壁の石垣との対比がすごい!沖縄の石垣はサンゴを由来とする琉球石灰岩で出来ており、柔らかく加工しやすいこともあって、本州よりもかなり早い段階で切石で石垣を築く技術が確立していたという。糸数城の築城時期は14世紀ころとされており、すでにこの石垣。本州で切石による石垣が本格化するのは関ヶ原以降。城門の中央部は少し狭くなっており、下に石垣がずらされ穴が空いている箇所があった。門の木材かなにかが入っていたのだろうか。影で見えないが右側にも同様の仕組みあり。城門の外側。内側よりも堅固に垂直に、ずっと奥まで積み上げられている。少し離れてみる。左側は丸くカーブを描いている。石垣も小粒だ。左側の奥。何度か折り曲げられている複雑な構造をしているようだ。後ほど見に行ってみよう。資料によると、城壁の外側少し進んだ先に石垣の残骸が広がる場所があるという。急にすごい広い場所に出た!広場を進んでいくと、低い石垣の跡が遠景に積まれている場所へ辿り着いた。根石グスクと呼ばれる場所で、糸数按司が糸数城以前に築いたという伝承がある場所という。御嶽跡のような場所も。石垣の残骸のような跡がかなり広いスペースに散在している。糸数城の東側には、先の根石グスクの他にも蔵屋敷遺構と呼ばれる場所もあり、かつて糸数城とセットで集落などが存在していた可能性もあるようだ。 >> 糸数城 [2/2] へ続く。<< 訪問時期:2019年3月撮影機器:FUJIFILM X-T20 + XF10-24mm 一番上へ戻る。 close

糸数城 [1/2] 断崖の上に築かれた、長い高石垣が囲む単郭グスク。
サイト名 城めぐりチャンネル
タグ お城
投稿日時 2019-08-20 05:00:04

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