江戸城にゆく三十六見附編  其の十一:山下見附 /其の十二:数寄橋見附の詳細

江戸城にゆく三十六見附編  其の十一:山下見附 /其の十二:数寄橋見附
廃城にゆく
ページの情報
記事タイトル 江戸城にゆく三十六見附編  其の十一:山下見附 /其の十二:数寄橋見附
概要

東京都にあります江戸城三十六見附跡巡り。十一回目の今回は山下見附跡を目指します。江戸城見附図 ※画像は人文社刊行の「江戸切絵図で歩く」より引用新幸橋石柱から有楽町町方面に進みます。ここが山下橋見附跡です。山下橋見附門は、1636年に肥後国熊本藩主細川忠利公が築きました。この枡形は…… more 江戸城の中で最も小さく、枡形内で直進して門内に入る形状でした。現在は、かろうじてここにその名前に名残があるだけで、全く面影もありません。当時の枡形はJRのガード(山下橋架道橋)にあって、ガードの手前に山下橋が架かっていました。幸橋門に通じるこの濠の左下流に新幸橋跡があるなどJRの高架下や高速道路下に外濠の痕跡があります。数奇屋橋交差点まで来ました。当時は数寄屋役人の公邸があったこと場所でした。数奇屋橋公園があります。道路脇の数寄屋橋公園にあります。「君の名は」の作者菊田一夫の「数寄屋橋此処にありき」と書かれた「数寄屋橋の碑」です。 この碑の石材は数寄屋橋の石を利用したものだそうです。裏には数奇屋橋見附の説明板がありました。晴海通りと有楽町マリオンになっている場所近辺が数奇屋見附跡です。数寄屋橋門は1629年に仙台藩主伊達政宗公により築かれました。数寄屋橋門は初め芝口門と言っていましたが、1710 年に芝口門を新たに築くにあたり数寄屋橋門と改めたと言われています。数寄屋橋門は南に高麗門、西に渡櫓門がある、左折枡形門でした。現在高速道路が通っている所が外濠で、その外濠を渡る部分が数寄屋橋で、その内側にあたる数寄屋橋は、高速道路建設に伴い昭和33年に取り壊されてしまいました。JR有楽町駅まで来ました。ここは、当時南町奉行所が置かれていた場所になります。南町奉行所は、1707年に常盤橋門内から数寄屋橋門内に移転し、幕末までこの地にありました。その範囲は、有楽町駅および東側街区一帯にあたり、平成十七年の発掘調査では、奉行所表門に面した下水溝や役所内に設けられた井戸、土蔵などが発見されました。また、「大岡越前守御屋敷」と墨書きされた荷札も出土しています。説明板です。江戸町奉行は、寺社奉行、勘定奉行とともに徳川幕府の三奉行のひとつでした。その職掌は、江戸府内の行政・司法・警察など多方面に及び、定員二名で南北両奉行に分かれ月番で交代に執務していました。名奉行大岡越前守忠相は、1717年から1736年にかけて南町奉行としてここで執務をしていました。 石垣も僅かながら残っています。町奉行とは江戸時代の職名で、領内の都市部の行政・司法を担当する役職のことです。幕府だけでなく諸藩もこの役職を設置しますが、一般に町奉行とのみ呼ぶ場合は幕府の役職である江戸町奉行のみを指します。また、江戸以外の天領都市の幕府町奉行は大坂町奉行など地名を冠し、遠国奉行と総称されました。有楽町駅の地下広場には板枠が壁面に設置されています。説明板によると発掘調査によって発見された南町奉行所の穴蔵を壁に立てて展示したもののようです。また、下木製の横長いベンチは、江戸時代の水道管だそうです。同じく地下広場の木の柱の周りをぐるりと囲むように並べられた石のベンチも南町奉行所跡からの遺構です。穴蔵とは、貴重品などを収納するために地下に作った蔵をのことです。江戸の町ではたびたび火事が起こっており、木造住宅で軒を連ねていた江戸の町では、ひとたび火が出ると延焼範囲が広がってしまいます。そのため穴蔵が必要だったのです。穴蔵の構造は、厚い板材を舟釘で留め、隠し釘となるように端材を埋め、板材の間には槙肌(木の皮)を詰めて防水処理をしています。壁板の一辺には水抜き穴があき、そこから竹管が延びて桶に水が溜まる構造となっています。次回は鍛冶橋見附跡を目指します。【其のに続く】訪問日:2018年秋〜冬▽ ▽ ランキングに参加しています。 応援(クリック)よろしくお願いいたします。  ⬅︎  クリックしてくださいね〜にほんブログ村 close

江戸城にゆく三十六見附編  其の十一:山下見附 /其の十二:数寄橋見附
サイト名 廃城にゆく
タグ 東京都にゆく
投稿日時 2019-06-26 15:40:03

「江戸城にゆく三十六見附編  其の十一:山下見附 /其の十二:数寄橋見附」関連ページ一覧

新着記事一覧

<打込み接・布積み(関八州)> 江戸城、小田原城、佐貫城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、昨日から、下記の分類表「①②-(4)打込み接・布積み」の石垣を導入しているお城を、再び日本の北から南にかけてご紹...
シロスキーのお城紀行
2022-09-26 01:00:04

中城城 日本100名城 沖縄 路線バスで行く世界遺産5城 5-4


hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
 ◆中城城 三の郭の石積 またかなり間が空いてしまいました。引き続き3月中旬に久々に沖縄、世界遺産5城を2泊3日で路線バスを利用して...
hachiの日本100名城 続日本100名城 お得な切符で行く 鉄道・バスの旅
2022-09-25 14:40:05

<打込接・布積み(奥羽・出羽)> 弘前城、盛岡城、仙台城、会津若松城


シロスキーのお城紀行
「石・石塁・石垣シリーズ」は、「①②-(3)打込み接・乱積み」を日本の北から南まで展開しているお城の写真をお届けしてきましたが、昨日で一応終了...
シロスキーのお城紀行
2022-09-25 02:00:03

讃岐小豆島 星ケ城  西峰と東峰から成る素晴らしい眺望の山城


久太郎の戦国城めぐり
讃岐小豆島 星ケ城 (香川県小豆郡小豆島町安田・星ケ城山) <県指定史跡> <ちょっと小豆島まで行ってきます・②>坂手港から安田館を訪問した後...
久太郎の戦国城めぐり
小豆島の城めぐり
2022-09-25 01:40:03

第439回:江馬氏下館(北飛騨における江馬氏の繁栄を示す城館跡)


こにるのお城訪問記
訪問日:2021年11月江馬氏下館(えまししもやかた)は岐阜県飛騨市にあった城館です。江馬氏城館跡の一つとして国史跡に指定されています。北飛騨の雄...
こにるのお城訪問記
岐阜県の城郭
2022-09-25 01:20:03
;