因島水軍城:因島村上家菩提寺の裏山に建てられた資料館へ。の詳細

因島水軍城:因島村上家菩提寺の裏山に建てられた資料館へ。
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記事タイトル 因島水軍城:因島村上家菩提寺の裏山に建てられた資料館へ。
概要

因島水軍城は城跡ではなく村上海賊の資料を集めた資料館だが、因島村上氏の菩提寺である寶鏡山金蓮寺の山上に築かれていることから、資料館とともに軽くご紹介。菩提寺には因島村上氏を祀る宝篋印塔群が残り、また因島村上氏の戦国期の居城だった青陰城が見渡せるロケーションにある。村上海賊の城巡り…… more をする際は予習に寄っていこう。 <基本データ> ●名称:因島水軍城 (Wikipedia) ●所在:広島県尾道市因島中庄町 (地図) ●城主:− ●築城:(1983年 開館) ●遺構:宝篋印塔 訪問時期:2018年6月 <訪問記> 因島の中央部に位置する「因島水軍城」。山の上に立派なミニ模擬天守や赤い建物が見える。村上海賊の資料館や展望台となっている。 色々ある説明板の一つ、水軍時代と現在の中庄(なかのしょう)。当時は山々に囲まれた平地の奥の方まで瀬戸内海が入り込んでいたようだ。繰り返しとなるが水軍城のある場所には当時は城は無く、因島村上氏の菩提寺である金蓮寺があった。城はこの奥の青隂山(青陰城)にあった。 展望台に上がる前に、麓にある因島市史料館へ。 館内には海賊だけでなく因島の海運業に広くまつわる資料が多く展示されている。村上氏に関する資料もあるが、貴重なものは山上の資料館に移されてしまったとのこと。こちらは中央に大きく展示されている、機帆船の模型。村上海賊時代の船ではなく、明治時代の漁船だった。 かなり細かく造られている! 畳敷きの部屋まで!船長の部屋?掛け軸が「根性」。 因島村上氏の資料は殆どが山上の資料館の方にあるという。では早速上がっていこう。 植木で「水軍」と形作られている。その下にある巨大な碇はタンカー用だとか。村上水軍とは関係が無いけどとりあえず並べとけ系で、やっつけ感がすごい。 水軍城の山門は朱色に塗られた立派な門。 石段を上がって山上の模擬櫓へ。かなり見晴らしが良さそうだ。 山上から、真南を見る。3つの山が連なっており、中央の山の山頂が削平されていることがここからでも分かる。 三連の山の中央が因島村上氏の戦国期の居城だった青陰城跡。左が風呂山、右が龍王山。 では山上の模擬櫓へ入ってみよう。 二層櫓の形をした建物は「因島水軍まつり想いの館」と書かれている。 一階の様子。水軍まつりのパネル展示。 この地から南東方面を見た図。眼の前に青陰城があり、その奥に様々な海賊城が書かれているが、かなり上空から見下ろした図であり、実際には風呂山・青影山・龍王山が壁になって奥は見えない。 櫓の二階へ。展望台になっているようだ。 櫓の二階から青陰城を見る。当時は城側から菩提寺がよく見えたことだろう。 続いて隣の赤い建物へ。二層櫓は展望台で、こちらが村上水軍の資料館のようだ。こちらの建物のみ有料で、入館料 310円。 資料館の中はかなり広く、因島村上氏だけでなく、村上海賊三家(因島・来島・能島)の資料がまとめて展示・解説されている。 村上海賊三家の説明板。14世紀中頃(建武新政の頃)から瀬戸内で活躍が認められ、ルイス・フロイスをして日本最大の海賊と言わしめた。村上海賊と言うネーミングだが、英語文化圏で言うところのいわゆるPiratesやVikingsではなく、海の治安と海上交通の秩序を保つために必要な人々(水軍=Navyな側面も持つ)であったとされている。英語では適切な言葉がないことから、NinjaやSamuraiと同じくKaizokuという言葉を世界に発信していきたい、と締めくくっている。 村上海賊三家のその後 説明板。秀吉・家康による天下統一により世の秩序が大きく変わり、海賊は禁止され、来島村上氏は豊後森藩の大名となり(久留島陣屋 訪問記)、能島村上氏とここ因島村上氏は毛利家の家臣団に組み込まれ、萩藩の御船手組となったそうだ。 青陰城跡から出土した刀剣や土器。元は山麓の資料館にあったものが、こちらの資料館へ移されてしまったと山麓資料館の方が言っていた。 変わり兜も多数展示。 村上氏関連の甲冑も多数展示。こちらは白紫緋糸段縅腹巻。室町末期に因島村上氏の六代蔵人・吉充が嫡男(吉祐)の元服祝いに毛利家の小早川隆景から拝領したものである、と言う伝承があるという。 おっさんが座ってる!と思ったら超リアルな模型だった。びっくりした。 では資料館を出て次へ向かおう。正面にはちょうど青陰城が見える。説明板もあった。 青影城跡 説明板。村上海賊の祖と言われる村上義弘(建武期)が居城とした、と伝わる。 奥へ進んでみよう。二ノ丸では只今 戦法会議中(?)。戦法。 赤い建物へ入ってみる。 おっと、戦法会議中。お邪魔を仕った。 では山上から金蓮寺側へ降りて、村上氏の墓地跡を見に行こう。 キレイな参道が整備されている。左前には青陰城。 因島水軍城の建物もよく見える。 墓地へ降りてきた。村上水軍の墓地への案内板があって助かる。 突如 山の斜面に古い宝篋印塔が並ぶ場所へ。村上家歴代之墓。 脇に説明板があった。かつて深い入江だった中庄町には因島村上氏の菩提寺である寶鏡山 金蓮寺があった。かつてはココとは異なる場所にあり、移設の際に分散していた石塔類を金蓮寺の裏山に集めたと伝わり、そのためどの石塔が誰の墓塔かが分からなくなってしまっているようだ。宝篋印塔十八基、五輪塔多数。 金蓮寺へ。まるでどこかの城下町のような構図。 因島村上氏の菩提所・寶鏡山金蓮寺の山門。屋根には多数のシャチが乗る。 因島水軍城は城跡ではないが、豊富な資料と菩提寺を訪ねに、海賊城めぐりの際にはぜひ寄っておきたいところだろう。 訪問時期:2018年6月 撮影機器:FUJIFILM X-T10 + XF10-24mm – – – – – – – – ブログ人気投票参加中. いつも投票アリガトウ(^-^) 投票するのも、順位を見るのも、上↑のアイコンを押してね! ページの一番上に戻る   close

因島水軍城:因島村上家菩提寺の裏山に建てられた資料館へ。
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投稿日時 2018-08-13 02:00:01

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