暗渠と城跡17 蛇崩川と弦巻砦の詳細

暗渠と城跡17 蛇崩川と弦巻砦
つわものどもが夢の跡
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記事タイトル 暗渠と城跡17 蛇崩川と弦巻砦
概要

つわものどもが夢の跡今回の訪問は世田谷区の弦巻3丁目。ここにかつて世田谷城の支城があったと聞き、現地へ行ってきました。久しぶりに城跡巡りと暗渠巡りの「ダブルプレー」です。■弦巻神社■つるまきじんじゃ<砦跡推定地>砦推定地。現在は神社となっています。■現地訪問■地形を楽しむ遺構は無…… more いと聞いています。こういう時は地形を意識して訪問。とりあえず最寄駅に到着。<桜新町駅>東急の桜新町駅で下車。よく通過しますが、下りるのは初めてです。<お出迎え>あ、こんにちはここから北へ向かってちょっと歩くだけ。<駅から北へ>劇的な高低差などはないものの、駅から遠ざかるにつれて緩やかな坂、ちょっとした高低差を実感しました。そろそろ到着かと思っていたら<ゴルフ練習場>ゴルフ練習場に到着。だいたいこのヘンで良いはずですが、見当たりません。ゆるやかな坂道を下りながら、これ以上進むのはどうかと迷い始めた時、練習場の向こう側の敷地に木々の緑を発見。ぎっしりと宅地化されたエリアで緑が残っている。これは期待できます。ちょっとだけ行き過ぎたようなので、一旦谷まで下りて回り込むことにしました。<谷>あれ、これはいわゆる暗渠ですね。「あんきょ」と読みます。地下に埋設された川とか水路という意味に受け取って下さい。地形からして、ここに水が集まり、更に低い場所へ向かって流れていくわけですね。<車止め>暗渠となっている道に「車止め」はつきもの。それにしても、あまり他では見かけないユニークに車止めです。私がドライバーなら、擦りたくないので近寄りません。効果抜群。<暗渠の行き先>地形に従った緩やかなカーブ。いいですね。ただこのまま暗渠を追いかけると目的地を通過してしまうのでここまで。いい感じの暗渠でした。<目的地>上の画像の位置から右手を見るとこんな感じ。目的地はこの奥です。鳥居が見えています。暗渠付近、つまり谷側から撮影したので、砦推定値が高くなっていることが実感できます。<到着>コンパクトな空間に厳格さの漂います。<説明板>砦については記載ありません。<境内>神聖な空間。ちょっとだけお邪魔します。<高低差>ここから降りてみますかね<道から撮影>これは土塁ではなく、道そのものが削られて生まれた高低差ですね。あるいは、この手前の道、かつて川だったのでしょうか。まぁとにかく、神社は微高地に鎮座しています。■弦巻砦■世田谷城の支城?この一帯が砦だったと考えられています。世田谷城の支城ということですから、吉良氏配下の砦ということになりますね。遺構はなく、築城者も不明。ただ、地形には納得します。位置的に、世田谷城の南側を守る出城のような役割を担ったのでしょうね。■蛇崩川■じゃくずれがわもっともっと地形に納得する手があります。それはすぐ近くの暗渠を意識すること。<暗渠>さきほどの暗渠。砦にとっては北側の谷になります。これはもともとあった自然の川で、名を「蛇崩川」といいます。現在は流域のほぼ全てが暗渠化され、その姿を見ることはできません。ここ世田谷区を流れ、目黒区を通って目黒川へ合流。合流する直前の僅かな区間だけ、地表に姿を現します。今回訪問の吉良氏砦跡はあくまで推定地ですが、もし事実なら、北側の蛇崩川が天然堀の役割を果たしていたということになります。城好きであれば、川が見えていれば納得できる構図。暗渠に気付くことで、想像で補うことができますね。<暗渠と砦跡>ちょっと画像を加工手前が川で、奥の微高地が砦。まぁこんな感じですかね。また、蛇崩川は南側にも別な流れがあり、砦の東側で一本の川となります。つまり、砦は西以外は川だったわけですね。更にもっと良く調べると、北側の蛇崩川は人の手によるもの?という情報も見つかりました。ただ現地を見る限り、明らかに周辺より低地です。人が手を加えなくても、なんらかの水の流れはあったと推定して良いのではないでしょうか。三方が川。今と違って、無秩序に流れる水により、このあたりの低地は湿地だったのでしょう。その微高地に砦が築かれる。納得できる構図です。最後に道を暗渠と呼んで川扱いする。ちょっと実感を持てない方のために蛇崩川暗渠の行き先をご紹介して終わりにします。<目黒川との合流地点>ここは中目黒駅近く。暗渠の出口です。蛇崩川が地表に現れるのはここだけです。でもほら、水はちゃんと流れていますよ。お城巡りランキング close

暗渠と城跡17 蛇崩川と弦巻砦
サイト名 つわものどもが夢の跡
タグ 城跡[都内]
投稿日時 2018-05-03 18:40:03

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